佐藤浩市、石田ゆり子、西島秀俊、中村倫也「サイレント・トーキョー」撮影の裏側
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「サイレント・トーキョー」撮影現場にて、左から西島秀俊、佐藤浩市、石田ゆり子、中村倫也。
佐藤浩市、石田ゆり子、西島秀俊、中村倫也らが出演する「サイレント・トーキョー」の制作現場レポートおよびメイキング写真が到着した。
本作は「アンフェア」シリーズの原作者として知られる秦建日子が、ジョン・レノンの楽曲「ハッピー・クリスマス(戦争は終った)」にインスパイアされて執筆した小説をもとにするサスペンスエンタテインメント。クリスマスイブの東京で連続爆破テロが発生し、事件に翻弄される者たちの姿が描かれる。犯人とおぼしき人物・朝比奈仁を佐藤、巻き込まれた主婦・山口アイコを石田、独自に事件を追う刑事・世田志乃夫を西島、不可解な行動を取るIT企業家・須永基樹を中村が演じる。
撮影は2019年11月から12月にかけて行われた。今回撮影レポートが届いたシーンは、本作の見せ場の1つである。豪華なレストランで友人や恋人、家族とクリスマスディナーを楽しむ人々の中、1人佇むアイコ。彼女のもとに朝比奈が現れ、静かに何かを語り出すところから始まり、捜査線上に容疑者として挙がっていた彼を世田ら警察官が追い詰める。幸せに満ちた人々のすぐ真横で“幸せと絶望”が交差し、物語が急展開を迎える重要なシーンだ。
事件の真相へ向かうカギとなる場面であり、登場人物から発せられるセリフの1つひとつが核心に迫るものばかり。それぞれリラックスした様子で撮影に臨む姿が見受けられたが、現場は穏やかながらも緊張感のただよう独特な雰囲気に包まれた。この場面について「僕にとって、朝比奈仁にとって、すべて。人としての痛みを持っている人間同士が語り合っているように、短いシーンの中で表現したい」と語る佐藤は、リハーサルの際にセリフの変更を監督の波多野貴文へ自ら提案。セリフや動きを細かく検討しながら共演者と撮影を進めていく。
本作は、事件を起こす者、事件に翻弄される者、事件を追う者と、それぞれの視点が切り替わる群像劇であるため、この4人がそろうのは同シーンが最初で最後。石田は「ここぞとばかり皆さんが出てくるシーン。とても緊張感があり、華やかな場面。同時にすごく難しかったです」と振り返る。西島も「とても重要な場面で、互いに感情をぶつけ合うシーンは、僕は出ている側でしたが見応えがありました」とコメント。中村は「先輩たちがとてもフランクで、気さくに話しかけてくださいました。役者同士という意味では大きな胸を借りるつもりで、正面からぶつかっていけました」と濃密な時間であったことを伝えた。
「サイレント・トーキョー」は12月4日より全国ロードショー。
(c)2020 Silent Tokyo Film Partners