ゲキ×シネ「偽義経冥界歌」は臨場感たっぷり！生田斗真は「ユメタマゴ」に思い馳せる

ゲキ×シネ「偽義経冥界歌（にせよしつねめいかいにうたう）」の先行上映が10月21日に東京の丸の内ピカデリー・ドルビーシネマで開催され、キャストの生田斗真、中山優馬、藤原さくらが登壇した。

奥州三代と義経黄金伝説をモチーフにした「偽義経冥界歌」では、源義経が奥州で匿われていたという史実をベースに、奥州三代の盛衰も絡めた物語が展開していく。劇団☆新感線の中島かずきが脚本、いのうえひでのりが演出を手がけ、主人公の“偽義経”こと源九郎義経を生田、奥華次郎泰衡を中山、静歌を藤原が演じた。

最初にマイクを握った生田は「本日は偽義経……鬼滅の刃にお越しいただき」とジョークを飛ばす。中山から「間違えてるよ！」とツッコまれ、彼は慌ててスクリーンに映し出されたタイトルを確認したあと「キッズたちが間違えて観に来てくれないかな（笑）。こっちは人間がバンバン闘ってます。アニメも面白いけど、演劇はもっと面白いぞ！」と来場していない子供たちに呼びかけた。

劇団☆新感線の旗揚げ39周年にあたる2019年に、“39（サンキュー）興行”として上演された本作。大阪、石川、長野で公演が行われたが、2020年に予定されていた東京の一部公演と福岡公演は新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止となった。

生田は「約3万人近くの方が観られずに悔しい思いをしたと聞いています」と観劇が叶わなかったファンを気遣い、福岡・博多座で通し稽古をしていた際に中止が告げられたと明かして「いのうえさんが『このまま何もせず東京に帰るのは悔しいので、最後に通し稽古をしましょう』と提案してくれて、物販のお姉さんとか普段は舞台を観ることができないスタッフの前で演じました。切なかったなあ」と中山を見やる。中山もその言葉にうなずきながら「僕たちはこの作品で博多座に立ったんだぞと刻み付けようと考えていました」と感慨深げに話し、福岡出身の藤原は「いのうえさんが『家族を誘っていいよ』と言ってくださったので、ばあちゃんを呼んだら一番前の席に座っていて」と笑った。

中山と藤原は劇団☆新感線作品への出演は初めて。MCから「生田さんの存在が心強かったのでは？」と質問が飛ぶと、2人より先に生田が「まあそうでしょうね」と答えて会場を盛り上げる。中山は「俺らが答えるところやから！」と指摘しつつも「手を抜くことがなく、いつも全力。自分ももっとがんばらなきゃという思いに駆られました」と、藤原は「斗真さんは私のアクションを私より先に覚えてくれて、教えてくださいました」とそれぞれ感謝を伝えた。

そして生田は、本作がゲキ×シネとして上映されることについて「生の舞台では観られない汗、涙、呼吸、空気などが臨場感たっぷりに伝わってくると思います」「音がもうすごい。右から矢が飛んできて、左から斬られるんじゃないかというくらい。映像もこんなところまで見えちゃうんだ！って感じです」とコメント。歌唱シーンの話題で彼は「中山優馬の歌を聴いたのはNYC時代以来……」と切り出し、中山に「やめてくれやめてくれ！ それ何年か前からずーっと言うてる！」と苦い顔をされると「好きなんだよ、『ユメタマゴ』が」と、中山がNYC名義でかつて発表した楽曲名を呟く。さらに生田は「この舞台を観たら、みんな藤原さくらの歌に魅了されると思う。でもさ、もっと藤原さくらの歌を聴きたいってなったらどうしたらいいんだろう？」と、10月21日にリリースされた藤原のニューアルバム「SUPERMARKET」の宣伝をそっとアシストして観客を笑わせた。

「ゲキ×シネ『偽義経冥界歌』」は10月24日より東京・新宿バルト9ほか全国で公開。