Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > NiziUのリーダー MAKO、メンバーの架け橋 RIO、安心感与えるMAYA……グループに欠かせない年長メンバー

NiziUのリーダー MAKO、メンバーの架け橋 RIO、安心感与えるMAYA……グループに欠かせない年長メンバー

音楽

ニュース

リアルサウンド

 ソニーミュージックとJYPエンターテインメントによる、日韓合同オーディションプロジェクト『Nizi Project』から誕生したグローバルガールズグループ・NiziU。プレデビュー曲「Make you happy」は、2020年10月19日付のBillboard JAPANストリーミングソングチャート「Streaming Songs」にて累計再生回数が1億回を突破、JYPエンターテインメントのYouTubeチャンネルで公開されている同曲のMV再生回数は1.4億回超と快挙を達成している。

 そんな全世界が注目するNiziUはついに、12月2日にリリースされる『Step and a step』で正式なデビューを果たす。9人のメンバーは日々進化を遂げているが、デビュー前に改めてその魅力を年代別に分けて紹介したい。まずは年長組のMAKO、RIO、MAYAだ。

 2001年生まれの最年長、MAKOは『Nizi Project』の地域予選からダンス・歌声ともに飛び抜けた実力を放っていた。2017年に行われたJYPの公開オーディションに合格し、見事JYPの練習生に選ばれた後、弱冠16歳で単身渡韓。練習生だった頃から誰よりも“努力家”として知られていたMAKOは、地域予選でプロデューサーのJ.Y. Parkから「2年という時間本当に誠実に練習したみたいです」とお墨付きをもらってもなお、オーディション中に一切手を抜くことはなかった。中学2年生の頃からつけている“To Do Listノート”には毎日練習内容や課題と今後の目標を記載し、客観的に己の実力と向き合っていたMAKO。東京合宿・韓国合宿において彼女が披露したパフォーマンス力に、他の候補生やダンストレーナーまでもが圧巻されていた様子が印象的だった。これだけ高い技術力を持っていながら、少しも驕ることがないMAKO。ミッションのチームリーダーに任命されるとメンバーの練習に付き添い、常に前向きな言葉をかけ続けた。Huluで配信されている『NiziU 9 Nizi Stories』の第1話(MAKO編)では、誰もが彼女のことを「頼れるリーダー」「絶対的なリーダー」と称している。

 2002年生まれのRIOも、MAKOと並ぶ実力の持ち主。彼女もまた中学2年生からEXPG STUDIOのトップチームに所属し、青春時代を夢に捧げていた。のちにアドリブだったことが明かされた地域予選でのダンスは自信に溢れ、技術はもちろんのこと、表現の豊かさに誰もが見惚れただろう。けれどオーディション中、彼女はJ.Y. Parkから期待されるが故になかなか褒め言葉をもらうことはできなかった。プロのダンサーレベルに見える実力を披露するも、J.Y. Parkからは「歌手はダンサーに見えてはいけません」と厳しい言葉が。それでも真摯にアドバイスを受けとめ、すぐさま観客と心を通わすパフォーマンスへと努力の方向性をシフトしたRIO。韓国合宿では新たに歌の技術面での問題が持ち上がり、自信が持てず涙する場面も。普段は明るい彼女が見せた不安げな表情にメンバーは驚きつつも、RIOの歌の練習に寄り添い、代わりにRIOはダンスを教えた。『NiziU 9 Nizi Stories』の第2話(RIO編)でMAKOが「意外とリオが年下説ある」と言っていたように、RIOは実力とストイックさを兼ね備えていながら、近寄りがたい雰囲気はなく、親しみやすさも持ち合わせている。

 そして2002年生まれのMAYAは、地域予選の段階ではまだ頭角を現していなかった。それはひとえに、彼女の自分自身に対する自信のなさが影響していたと思われる。『NiziU 9 Nizi Stories』の第3話(MAYA編)で放送された地域予選での未公開シーンで、「他の人と比べたら特に何もないんですけど、私の個性をもっと光らせる場所はここが(一番)光るのかなと思って」とオーディションに参加した理由を語っていたMAYA。“自分は何も特別なものを持ち合わせていない”、そう思っていた彼女に自信を与えたのが、J.Y. Parkだった。J.Y. ParkがMAYAの長所としてあげたのは、「演技力」。オーディション段階では足りなかった実力をカバーするほどの、表情やジェスチャーによる表現の豊かさは、まさに唯一無二の輝きだ。さらにその輝きを、彼女は東京合宿のスター性審査で発揮する。MAYAが披露した『みにくいアヒルの子』の紙芝居は、まるで自信のなかった彼女が自分だけの“特別”を手に入れ、歌手として世界へ羽ばたく姿を物語っているようで見る者の心を震わせた。そして、おじいちゃんにデビューした姿を見せたかったと涙を流す彼女は、世界中に感動を与えるエンターテインメントに相応しい、誰よりも繊細で美しい心の持ち主といえる。

 こうしてみると、MAKO・RIO・MAYAの年長組は改めてグループに欠かせない存在であることがわかる。圧倒的な実力で頂点に立ちながら、誰一人置いていくことなく全員をまとめ上げるリーダー・MAKO。ストイックで常に自分自身と向き合い、持ち前の明るさで年長組と年下メンバーとの架け橋になるRIO。全員が“お母さん”と称する心のあたたかさでグループを包み込み、安心感を与えるMAYA。世界中で数え切れないほどのアーティストが存在する今、ダンスや歌の実力もさることながら、一人ひとりが努力し続け、ファンから愛されるチームワーク抜群のグループでなければ成功は見込めない。実力・努力・謙虚さ、その姿勢を年長組の3人は年下のメンバーに背中で語っている。彼女たちがいるからこそ、他6人のメンバーは伸び伸びと、そして彼女たちに負けじと輝きを放てるのだろう。

■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。Twitter:@bonoborico