『ビューティフルドリーマー』30秒予告公開 セリフの半分以上が俳優たちのエチュードで構成
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11月6日に公開される映画『ビューティフルドリーマー』の30秒予告編が公開された。
本作は、本広克行が監督を務める「映画研究会」を舞台にした青春ドラマ。映画を撮ったことのない先勝美術大学映画研究会の部員たちが、“いわくつきの台本”の映画化に挑んでいく。本作は新たな試みとして、完全な脚本を用いず、おおよその筋だけを立て、現場で俳優や監督が口頭の打ち合わせで芝居をまとめる“口立て”を用いた手法で演出がされている。また、押井監督が手がけた『夢見る人』を原案としている。
監督としてメンバーをリードする主人公・サラ役で主演を務めるのは、NHK連続テレビ小説『まんぷく』などの女優業のほか、監督としても活躍する小川紗良。カメラ担当でサラを支えるカミオ役で『HiGH&LOW THE WORST』『私がモテてどうすんだ』の神尾楓珠、助監督兼雑用係として奮闘する映研のムードメイカー、モリタ役で劇団ナイロン100℃所属で『カツベン!』などの森田甘路、プロデューサーのリコ役で『あさひなぐ』『ドロステのはてに僕ら』の藤谷理子、メイク担当のシエリ役で札幌の劇団イレブンナイン出身のヒロシエリ、録音担当のウチダ役で本作が映画デビュー作となる劇団スポーツの主宰の内田倭史が出演。そのほか、斎藤工、秋元才加、瀧川英次、升毅、伊織もえ、かざり、飯島寛騎、福田愛依らがキャストに名を連ねた。
公開された予告編では、いわくつきの台本を手にした主人公・サラが、先勝美術大学映画研究会の部員たちと映画化に挑んでいく姿が映し出される。また、本作のセリフの半分以上が実は俳優たちの即興芝居「エチュード=アドリブ」で構成されており、本広監督がその演出方法について明かしたコメントも到着した。
そして、11月6日にテアトル新宿、11月7日にシネ・リーブル梅田での舞台挨拶が決定。テアトル新宿では、小川、藤谷、神尾、内田、ヒロシ、森田、本広監督、シネ・リーブル梅田では、小川と本広監督の登壇も予定されている。
また、サイトウタクミ役を演じた斎藤からコメントも寄せられた。
コメント
斎藤工(サイトウタクミ役)
参加させて頂き光栄です。本広監督達が掲げた“現代の【ATG】”
これはこれからの邦画の希望になり得ます。それは今で言うアメリカに置ける【A24】なのかも知れない。これだけ世界中の優れたコンテンツ、映画が配信を通じ我々も周りにある昨今なのに、未だに邦画によくある、同じ様なキャスト、同じ様な内容をシャッフルして、もう既に何度か見た事ある様な、企業が”損しなさそうな”安心安全作品では無く、本質的に時代に沿った、自由度とクオリティを保って邦画界のニューニュートラルの一歩目に本作がなる事を願っています。
本広克行監督
役者さんだからエチュード(即興芝居)の練習はしているだろうと思ったんですけど、今回はエチュード(即興芝居)力の高い人をキャスティングしたんです。
シーン設定を役者に教えてカメラを回し、横から僕が掻き乱すんです。
僕が、横から口立てで「ブライアン・デ・パルマって言え!」「トリュフォーのアメリカの夜って言え」と言うんです。
それを役者が、「あぁ、いま指令が来た」と瞬時に考えて芝居の中に「あの、アメリカの夜なんだけど」とエチュードで入れていく。
僕的にはその「戸惑い」が最高に面白いです。ドSになった気分でした。
今回の演出は無茶振りするから、役者さんは戸惑うから耐えられる人じゃないとダメだなとも思っていました。
実は僕は今回は普段の演出と全然違って、「遊んでる感じ」。
口立てで一番覚えているシーンは、森田甘路くんがあるミスをして謝罪するシーン。
謝る先には何があるかな、祈るしかないなと思って、森田くんに口立てで「祈れ、祈れ」と指示を出した。もう自分の声が音声に入っているくらい口立てしてました。
周りの映画研究会のメンバー5人は森田くんのエチュードを繋ぐのに一生懸命で、おかしくても笑えない。森田くんは必死に祈るし、周りの役者5人は必死に笑いをこらえながら真面目にエチュードを繋ぐ。
このシーンは印象に残ってます。自分もめちゃめちゃ笑いました。
そんなはずねえだろ! って(笑)。
斎藤工くんのエチュードはあまり喋らないけど、エチュード力が高くて素晴らしかった。
ぽつっと言う一言のワードセンスが素晴らしかった。
小川紗良ちゃんは笑ってたね(笑)。
役者で出て頂いた皆さんは「監督、楽しそうですね」と言われるんですけど、現場で僕の好きな映画のタイトルとかをできるだけ横から入れて、エチュードで役者さんたちにやってもらおうと思ってました。
『ゼロ・グラビティ』『羊たちの沈黙』『パプリカ』『オーメン』『エクソシスト』『椿三十郎』『ブレードランナー』『メイズ・ランナー』などなど。「デ・パルマ・カット」とかも言ってもらいましたね(笑)。
原案は押井守さんにお願いして、夢が叶って原案書いて頂いて。
元は軽音楽部だったんだけどお金がかかるので、僕が経験のある映画研究会の話にして。
この間、赤ペン滝川さんに「台本あったんですか?」と言われましたけど(笑)
ほとんど口立て+エチュード(即興芝居=アドリブ)ですから。
個人的には今のシーンはなんだろうって言う、「先行のモンタージュ」などの手法も入れ込めたのでとても満足しています。
映画『ビューティフルドリーマー』は自分に興味のあることを、興味のある人、興味のあるスタッフを呼んで作った、「堅苦しくない映画」です。公開まであと2週間。是非、映画館で観て頂ければと思います。
■公開情報
『ビューティフルドリーマー』
11月6日(金)テアトル新宿、シネマート新宿ほか全国公開
監督:本広克行
出演:小川紗良、藤谷理子、神尾楓珠、内田倭史、ヒロシエリ、森田甘路、斎藤工、秋元才加、瀧川英次、升毅ほか
原案:押井守『夢みる人』
脚本:守口悠介
配給:エイベックス・ピクチャーズ
(c)2020 映画「ビューティフルドリーマー」製作委員会
公式サイト:https://beautifuldreamer-movie.jp/
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