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櫻坂46 森田ひかる、周囲から支えられるセンターに? 力強いパフォーマンス、一体感重視する姿勢が生む新たな像

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リアルサウンド

 櫻坂46の公式ホームページ上で1stシングル『Nobody’s fault』におけるカップリング曲のセンターを、森田ひかるを含む藤吉夏鈴と山﨑天の3人が楽曲ごとに務めることが先日発表された。今までは見られなかったこうした新しい制度からも、新グループでは“全員で成長していく”という強い意思が伝わってくる。選ばれたのは全員2期生。今回はその中でも表題曲のセンターに選ばれた森田に注目したい。

 森田ひかるは2001年生まれの福岡県出身。4姉妹の末っ子として生まれ、3人の姉にやさしく育てられたという。特技は昨年開催されたイベント『おもてなし会』や番組初登場の際にも披露していた和太鼓。小柄な体からは想像できない力強い姿に客席が圧倒されていたのを覚えている。身長は現在150.5cmとグループで最も低いが、ぱっちりとした瞳が特徴で、画面に映ったときの存在感はピカイチ。Billboard JAPANのインタビューによれば、森田は元メンバーの今泉佑唯を目標としているようで、小さな身体でも堂々としている姿に憧れているのだという。

「卒業されてしまったんですけど、今泉佑唯さんは自分と同じように小柄なのに、すごく堂々とランウェイを歩く姿がかっこよくて。それに何より笑顔が大好きで、自分もこんなアイドルになりたいなって思いました」(参照

 人によってはコンプレックスになりかねない身体的特徴を、むしろ作品に活かして堂々と活動する様は多くの共感を呼ぶはずだ。新シングルのパフォーマンスでも、小さな体から繰り出されるダイナミックなダンスには躍動感が溢れていた。

 そんな彼女はインドア派。もともと“1人遊び”が好きだったり、アニメや漫画が好きで、小学生の頃は毎日漫画を模写して練習していたのだとか。番組でも彼女の絵が何度か披露されたことがあったが、独特の可愛らしいタッチのイラストを描く。自己紹介動画でもハシビロコウの絵を披露していた。

メンバーやファンとの“一体感”

 しかし、だからと言ってグループ活動においても“1人”が好きなのかというとそういうわけではない。森田が表紙を飾った『blt graph. vol.58』を読むと、彼女がライブでメンバーやファンとの一体感を大事にしていることが分かる。

「パフォーマンスを通じて得られる一体感が好きなんです。メンバーだけではなくて、会場や日が違うとファンのみなさんの雰囲気も違っていて。ライブは生き物だってよく言われますけど、本当にそうだなって」

「私は本当にファンのみなさんと一緒に作っていきたい、という精神を大事にしたいんです」

 振り付けも複雑で、また楽曲によってはオーディエンスの声もほとんど作品の一部となっているもの(「世界には愛しかない」の冒頭や「不協和音」の掛け声など)もある櫻坂46にとって、こうしたチームワークを重視する姿勢はグループが新しくなろうとも必要不可欠の要素である。新グループのセンターに相応しい精神と言えるだろう。

 そして新曲のフォーメーションで注目なのが、森田の両隣に1期生の小林由依と渡邉理佐が選ばれている点だ。2人は経験も豊富で実力も充分。森林コンビとしてファンから親しまれている小林と、グループのやさしいお姉さん的存在の渡邉が、まさに“末っ子”の森田を支えるようにして立つ。おそらく今後の活動で森田にもいろいろと乗り越えなければいけない壁がやってくるだろう。そんなとき両隣の2人の力が支えとなるはずだ。この“周りに支えられるセンター”こそ、櫻坂46の新しい楽しみ方のひとつなのかもしれない。

 メンバーやファンを大切にし、支えられるセンター。森田だけでなく他の2人のセンターについても、彼女と同じように周りのメンバーに支えられながら新しいセンター像を作り上げていってほしい。

■荻原 梓
J-POPメインの音楽系フリーライター。クイックジャパン・リアルサウンド・ライブドアニュース・オトトイ・ケティックなどで記事を執筆。
Twitter(@az_ogi)