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「本当に本当に幸せだった!」白石麻衣、メンバーの思いを胸に乃木坂46から旅立つ

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ナタリー

白石麻衣(写真提供:ソニー・ミュージックレーベルズ)

乃木坂46の白石麻衣の卒業コンサート「NOGIZAKA46 Mai Shiraishi Graduation Concert ~Always beside you~」が昨日10月28日に開催された。

白石は2011年8月に乃木坂46の1期生オーディションに合格。これまでに発表されたシングル全25作品で選抜メンバー入りし、グループを代表する絶対的なエースとして乃木坂46を牽引してきた。また個人での活動も先陣を切って行ってきた白石は、モデルや女優など多方面で活躍。2017年発売の2ndソロ写真集「パスポート」は累計発行部数が50万部を突破する大ヒット作となった。そんな彼女のラストステージは当初5月の東京・東京ドーム公演になるはずだったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催が見送りとなったため、卒業も延期に。10月に時期を変え、無観客による生配信ライブとして卒業コンサートが行われることになった。

オープニングでは白石を模した人形が家に届き、少女が笑顔を浮かべる映像が映し出される。そして画面が切り替わると、そのドールを片手に持った白石が登場し、生田絵梨花、松村沙友理と共にソロ曲「オフショアガール」をコンサートの幕開けを飾るナンバーとして歌唱。曲の途中からほかのメンバーもパフォーマンスに加わり、「白石麻衣」という文字が書かれたタオルを満面の笑みで振り回した。続く「おいでシャンプー」の間奏では松村が「本日の白石麻衣さん。好きな食べものはお寿司! 好きな色は全部! お昼ごはんはきゅうり!」と白石の“どうでもいい情報”を紹介。「世界で一番 孤独なLover」では、大人びた赤い衣装に早着替えしたメンバーたちが椅子を使ったクールなステージングで視聴者を魅了した。

白石は序盤のMCで「1曲1曲を噛み締めながら大事に大事にパフォーマンスできたらなと思っています」とライブの意気込みを語る。同じ1期生の星野みなみは「同期のみなみにとってもお姉ちゃんのような存在だし、憧れの存在だからすごく寂しい!」と話しているうちに早くも涙を流していた。2期生、3期生、4期生からもそれぞれの思い出が語られたのち、白石は1期生とデビュー曲「ぐるぐるカーテン」を披露。9年間の活動を振り返るようにメンバーのバックに過去のコンサート映像が映し出された。同じく初期のナンバーの「失いたくないから」の曲中には生田から「9年間ずっと一緒にいたからすごく寂しいけど、行かないでとは言えなくて。やっとまいやんを見送れるんだっていううれしさがあるかな」「今までもこれからもずっと大好きです」という言葉が送られ、白石の目に涙が浮かぶ。1期生メンバーたちは円になって向かい合い、お互いの顔を見つめて絆を確かめ合った。

さらに白石は2期生と「バレッタ」、3期生と「逃げ水」、レーザーが飛び交う中でのダンスパフォーマンスを経て4期生と「夜明けまで強がらなくてもいい」を披露。メンバーたちはそれぞれ曲の中で白石に対する思いを伝えていった。後輩からの言葉をしっかりと受け止めた白石は続いて、秋元真夏、高山一実、松村といった“大人メンバー”たちと「立ち直り中」「偶然を言い訳にして」を歌唱する。そこに新内眞衣も加わり、ポップかつ鮮やかな色の衣装にチェンジしたあとは「でこぴん」をCG空間の中で歌い、無観客生配信ライブならではのパフォーマンスを繰り広げた。

秋元が白石の元カレと浮気していることが発覚するという内容のドラマ映像の上映後には、スマートフォンを手に持った2人が互いに背を向け合って「まあいいか?」をデュエット。最初はいがみ合いながら歌っていたものの、曲を通して最終的に仲直りし、笑いながらLINEのメッセージを送り合った。また白石は松村とサングラスをかけたり、床面ビジョンの上に寝転がったりしながら「流星ディスコティック」を披露したほか、生田のピアノの生演奏に合わせて「きっかけ(ピアノver.)」をしなやかに歌い上げる。曲の終盤、生田の横に座って2人できれいなハーモニーを響かせた白石は、赤いピアノの上に置かれた楽譜に「推しメンにしてくれて、ありがとう。まいやんが笑ってくれるのが何よりの喜びでした。大切な人、ずっと大好き」というメッセージが書かれていることに気付き、思わず涙。生田は「まいやんとのユニットはなかったんだけど、今回一緒にやりたいって言ってくれたから私の気持ちを形にできたらなって」とその思いを明かした。ライブ中盤には白石と高山によるユニット"WHITE HIGH"が、松村と向井葉月によるアコースティックギターの演奏をバックに「渋谷ブルース」を熱唱。方向性の違いによって"WHITE HIGH"から抜けることになったと冗談を飛ばしていた白石だったが、曲が終わる頃には再び感極まった様子を見せていた。

齋藤飛鳥を先頭としたダンスパフォーマンスを挟み、ライブはとうとうラストスパートへ。白石がセンターを務める「シンクロニシティ」を披露した乃木坂46は、勢いよく噴き上がる炎に囲まれながら「インフルエンサー」を熱演し、視聴者の気持ちを高ぶらせていく。別れのナンバー「サヨナラの意味」では白石が涙をこらえながらメンバーと抱き合い、「9年間ありがとう」というメッセージを書き込んだランタンを宙へと飛ばした。ライブ本編の最後には白石が初めてセンターに抜擢されたシングル「ガールズルール」が届けられ、ファンから事前に募集した“インタラクティブ・コール”がメンバーの歌とダンスに合わせて響きわたる。白石は視聴者に向かって投げキッスを送り、笑顔でカメラの前から立ち去った。

アンコールでは白いドレスを身にまとった白石が1人で登場。「私はライブが本当に好きで。最初は歌もダンスも苦手だったし、ちゃんと歌えるのかな、ちゃんと踊れるのかなと不安になったこともあったけど、ライブで見る素敵な景色、ファンの皆さん1人ひとりの声援に元気をもらって、『歌うのも踊るのも楽しい』『ライブってこんなに楽しいんだ』と思えるようになりました」「何もできなかった普通の人でしたが、私をここまで大きくしてくれたのはたくさんのファンの人たちですし、大好きなメンバーがいてくれたらいろんなことを乗り越えられたし、ありがとうの気持ちでいっぱいです」とファンとメンバーへの感謝の気持ちを述べ、「乃木坂に入ってよかったなって本当に心からそう思います。やっぱり乃木坂って最高だなって今日までの9年間で思いました」と涙ながらに語った。

自身の気持ちを伝え終えた白石は、自ら作詞を手がけたソロ曲「じゃあね。」をアンコールの1曲目に歌唱する。白のドレスがきらびやかに光り輝き、バックにメンバーと思い出の写真が次々に映し出された。曲の終盤にはほかのメンバーが白石のもとに合流。松村が代表して手紙を朗読し、「まいやんの根がいい人なところ大好きだよ。まいやんの匂いをかぐのも好き。肌を触るのも、ちょっと嫌がられながらほくろを数えるのも好き。まいやんのきれいな通る声が好き。実は怖がりで私に『先に行って』って言うところも好き。私のことを『沙友理ちゃん』って呼んでくれるところ、目が合うといっぱいの笑顔になってくれるところ、私のことを大好きな人っていってくれるところ、全部全部大好きだよ」と白石への愛を精一杯伝えた。

唯一の同い年メンバーである松村の言葉に笑顔で応えた白石は、「すごく温かくて、幸せにもなれて、みんなで前を向けて、一歩ずつ強くなってがんばろうと思える素敵な曲です」と卒業コンサートを締めくくるラストナンバーを紹介。「しあわせの保護色」をメンバー45人で歌唱した。曲中、メンバーに連れられて思い出の写真やファンから送られた花を見て回った白石は、最後に「本当に本当に幸せだった! こんなに幸せでいいのかなと思えるくらい幸せな9年間でした!」と挨拶。晴れ晴れとした表情で9年間のアイドル活動に幕を閉じた。

なおコンサートの終演後には白石と現役メンバーによる卒業セレモニー、1期生メンバーがバスに乗車してトークする様子がアフター配信として視聴者に届けられた。コンサートの視聴チケット販売数は国内外合わせて約22万9000枚、推定視聴者数は約68万7000人に上った。

乃木坂46「NOGIZAKA46 Mai Shiraishi Graduation Concert ~Always beside you~」2020年10月28日 セットリスト

SE. Overture
01. オフショアガール
02. おいでシャンプー
03. 制服のマネキン
04. 世界で一番 孤独なLover
05. ぐるぐるカーテン
06. 失いたくないから
07. バレッタ
08. 逃げ水
09. 夜明けまで強がらなくてもいい
10. 立ち直り中
11. 偶然を言い訳にして
12. でこぴん
13. まあいいか?
14. 流星ディスコティック
15. せっかちなかたつむり
16. きっかけ(ピアノver.)
17. 渋谷ブルース
18. シンクロニシティ
19. インフルエンサー
20. サヨナラの意味
21. ガールズルール
<アンコール>
22. じゃあね。
23. しあわせの保護色