ドラマアウォード作品賞は「いだてん」、中村勘九郎が共演者称賛「今年は生田斗真の年」
映画
ニュース
東京ドラマアウォード2020の授賞式の様子。左上から時計回りに大泉洋、佐藤健、生田斗真、中村勘九郎、多部未華子、黒木華、伊藤沙莉、吉田羊。
東京ドラマアウォード2020の授賞式が本日10月29日に東京・東京プリンスホテルで開催された。
東京ドラマアウォードは、“世界に見せたい日本のドラマ”およびその出演者やスタッフを表彰するもの。連続ドラマ部門のグランプリには、NHK大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~」が選出され、第1部のメインキャストを務めた中村勘九郎が登壇した。司会の石坂浩二が「実は私の祖父・平沼亮三は1932年のロサンゼルスオリンピックで日本選手団団長をやっているんです。日本陸上競技連盟の会長もやりまして」「このあたりの話を取り上げて、しかもそれを大河でというのが感動的だったんです」と熱を込めて話すと、中村は「存じ上げませんで……!」と驚いた表情に。中村は「スタッフの方々が出場国各国のユニフォームを一からお作りになっていたのが大変そうでしたね」と振り返り、「一生の宝物になった作品で、こうしてご褒美もいただけました。(第2部のメインキャストである)阿部サダヲさんは舞台中なので、次こそは一緒に。あと(生田)斗真も! 今年は斗真の年ですよ」と笑顔でコメントした。
単発ドラマ部門のグランプリに輝いたのは、木村拓哉が主演したフジテレビ系のスペシャルドラマ「教場」。脚本家の君塚良一は「厳しい教官が若者たちの嘘や弱さを暴いていく話ですが、真実を受け入れる勇気というのをどうしても伝えたかったんです」と思いを口にした。またプロデューサーを務めた高石明彦は、共同プロデューサーで4月に死去した西坂瑞城に言及し「彼は最初から緊張感を持って作品に挑もうとしてくれていました。彼がいてこその成功だと思います」と伝えた。また続編となる「教場2(仮題)」の撮影現場からはビデオメッセージが到着。演出担当の中江功は「よりよいパート2になるよう撮影中です」、木村は「現場のみんなが非常に喜んでおります」と述べた。
単発ドラマ部門の優秀賞は、WOWOWの「2020年 五月の恋」が獲得。主演の吉田羊、大泉洋、監督の松永大司が舞台へ上がった。自粛期間にエンタテインメントでみんなを笑顔にしたいという思いから吉田が発案したという本ドラマ。「20日間で放送までこぎつけました(笑)」と吉田が言うと、そのスピード感に石坂もびっくり。「脚本執筆の時間もあったのでは?」と聞くと、吉田が「脚本家の岡田惠和さんの中にはすでにこの2人芝居の構想があったそうなんです」と答える。また電話越しの会話劇で進むため、稽古は実際に電話で進められたという。吉田が「夜22時以降、娘さんが寝たあとに大泉さんに電話して」と述べると、大泉が「娘との時間も大事なものですから」とパパっぷりを見せる。吉田、大泉、松永がそろって会うのは今回が初めてだと明かされると、大泉は「撮影のときはリモートでまったく会えなかったので、ずっとパソコンの画面でしか監督を見ていなかったんです。背おっきいんだね!」と松永をいじって笑いを起こした。
東京ドラマアウォード2020の受賞結果は以下の通り。
※高石明彦の高は、はしごだかが正式表記
東京ドラマアウォード2020 受賞結果
作品賞(連続ドラマ部門)
グランプリ
「いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~」NHK
優秀賞
「これは経費で落ちません!」NHK
「あなたの番です」日本テレビ
「俺の話は長い」日本テレビ
「凪のお暇」TBS
「恋はつづくよどこまでも」TBS
「病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~」テレビ東京
作品賞(単発ドラマ部門)
グランプリ
「教場」フジテレビ
優秀賞
「ストレンジャー~上海の芥川龍之介~」NHK
「スイッチ」テレビ朝日
「アメリカに負けなかった男~バカヤロー総理 吉田茂~」テレビ東京
「2020年 五月の恋」WOWOW
ローカル・ドラマ賞
「となりのマサラ」NHK福岡
「ひまわりっ~宮崎レジェンド~」テレビ宮崎
個人賞
主演男優賞
生田斗真「俺の話は長い」
主演女優賞
黒木華「凪のお暇」
助演男優賞
佐藤健「恋はつづくよどこまでも」
助演女優賞
伊藤沙莉「これは経費で落ちません!」
脚本賞
金子茂樹「俺の話は長い」
演出賞
塚原あゆ子「グランメゾン東京」
主題歌賞
Official髭男dism「I LOVE...」(「恋はつづくよどこまでも」)
海外作品特別賞
「清平楽」中国
「愛の不時着」韓国
「カルマの檻」タイ