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西川美和「すばらしき世界」がシカゴ国際映画祭で観客賞、2冠達成

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「すばらしき世界」

西川美和の監督作「すばらしき世界」が第56回シカゴ国際映画祭で観客賞を受賞。アメリカ現地時間10月28日に発表された。

人生の大半を獄中で暮らした実在の男性をモデルに、出所後に戻った社会で必死に生きる男・三上の姿を描いた本作。佐木隆三の小説「身分帳」を原作に、西川が脚本を書き上げた。

同映画祭では、主人公の三上を演じた役所広司がベストパフォーマンス賞を受賞しており、本作は2冠に輝いたこととなる。この朗報に西川は「とても驚いています。初めて海外の映画祭で賞をいただきました。しかも観客賞。嬉しいですねえ」と率直にコメント。「コロナや貧困や分断や自然災害など、さまざまに混乱するアメリカに住む人々が、社会の片隅で生きる人間の小さな『やり直し』の物語に、何かを感じて票を入れてくれたのだと思うと、感慨深いものがあります」と喜びをにじませている。

映画祭からは「是枝裕和と師弟関係にある西川美和の『すばらしき世界』が、観客賞を受賞した。彼女の思いやり深くも鋭いストーリーは、ある元犯罪者が再び社会でやり直そうとする困難を描いている。幼年時代から児童養護施設、少年院、刑務所を出たり入ったりした元ヤクザの三上が13年間の刑務所生活から解放されたのち、何が彼を待ち構えているのか? 予期せぬところで友人や仲間に支えられながら、三上は新たな仕事と自分らしさの両方を手にするべく奮闘しながら社会生活に適応しなければならないのだ」とコメントが寄せられた。

なお英語作品の観客賞にはフランシス・マクドーマンド主演、クロエ・ジャオ監督作「ノマドランド」が選ばれた。

「すばらしき世界」は2021年2月11日より全国ロードショー。

西川美和 コメント

とても驚いています。初めて海外の映画祭で賞をいただきました。しかも観客賞。嬉しいですねえ。
11年前にシカゴ映画祭でもらったマグカップを卓上で使い続けてきたご利益がありました。
今年はシカゴ市内の劇場での上映はなく、代わりに全米に住む人が自宅でオンライン鑑賞することができたと聞いています。
コロナや貧困や分断や自然災害など、さまざまに混乱するアメリカに住む人々が、社会の片隅で生きる人間の小さな「やり直し」の物語に、何かを感じて票を入れてくれたのだと思うと、感慨深いものがあります。全ての俳優とスタッフとたくさんの取材協力者に、心からの感謝をしています。

(c)佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会