SixTONES 田中樹のラップは、世界観を演出するのに欠かせない武器に ラップチャレンジ第2弾決定を機に考察
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SixTONES・田中樹のラップチャレンジの第2弾が決定。SixTONESの武器の一つ、田中のラップが再びラジオに放たれる。
毎週土曜23時30分から放送中の『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)内での企画で、今年7月に第一弾が行われた。7月22日発売の2ndシングル曲「NAVIGATOR」のイントロをベースに、全国34局分のオリジナルご当地ラップを田中が制作した。
10月24日放送の同番組内では、この日の出演メンバーである髙地優吾から「田中樹ラップチャレンジ」第2弾の開催が伝えられた。今回も、11月11日発売の3rdシングル曲「NEW ERA」のイントロ部分を使い、SixTONESANNリミックスを制作する。
第1弾の制作過程の様子は「SixTONES -NAVIGATOR promotion RAP -ラップ作りに密着!」と題して、SixTONES公式YouTubeチャンネルで公開されているのだが、映像からはなかなか容易ではないことが伝わってきた。
事前にリスナーからご当地情報を募集し、それらを歌詞に盛り込みラップに落とし込んでいくのだが、楽曲内のラップとは違い、番組宣伝のCMであること、制限時間はたったの20秒と、なかなかの制約。しかも制作期間は1カ月もない……。
改めて完成したラップ詞をみてみると、地名や名産品、名所、さらには番組タイトルまで盛り込み、日本語、英語を駆使して100文字前後に収められていた。老若男女問わず、誰もが聴ける歌詞がジャニーズのアイドルらしく、放送局への感謝やメンバー愛も伝わってきた。
松村北斗の出身地である静岡県のSBSラジオ向けにつくられた歌詞には、名物のわさびや浜名湖を入れつつ、ローカル放送の番組名、そして〈義元・家康と共に名を刻めるか松村〉と松村の名前を盛り込んで仕上げた。松村は「俺の名前を入れてくれて嬉しいです」と語り、メンバーが作ったラップが地元で流れる喜びを語った。
また、MRO北陸放送分では、森本慎太郎の出身地であることから〈S.M背負う石川〉と森本の名前をイニシャルにして入れるなど、機転をきかせまくっていた。森本は、田中のラップ詞、スキルの高さについて「すごく上手いし、誇れるものでもある」とメンバーだからわかると誇らしげに語っていた。
「Imitation Rain」、「NAVIGATOR」と楽曲をリリースしてきたが、サビと並んでラップパートも見せ場であり、SixTONESの世界観を演出するのに欠かせない武器である。抑揚、発声を巧みに変えながら言葉に感情をのせていく。時には情緒たっぷりに、時には訴えるように激しく、サビに続きラップパートでも胸を打たれる。
田中のラップはクールであることはもちろんだが、カッコよく放って終わりではなく、聞き取りやすく、安定感のある“伝わるラップ”。構えずとも、楽曲の流れに沿って自然と入り込める、聴けるところも特徴的だ。
さて、地方在住者にとっては、車移動が多いこともあり、ドライブのお供と言えばラジオという人も多いだろう。しかも、わざわざ地方局のために歌詞を起こし、収録してくれたというのは本人が想像する以上に嬉しいものだ。ラジオリスナーの中には、出演者の属性をとっぱらって、面白いラジオが好きという生粋のラジオリスナーもおり、ラジオCMをきかっけに番組を知り、トークからファンになる人も増えるのではないだろうか。
『NEW ERA』の発売が待ち遠しいが、第2弾のSixTONESANNにも注目したい。
※初出時、一部内容に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
■柚月裕実
Web編集者/ライター。企画、担当編集、取材・執筆してます。
日本の男性アイドルの頑張りを見ては涙する30代。
始まりはSMAP中居さん。 KAT-TUN、NEWS中心の事務所担。年中HDDの整理と原稿書きに追われています