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大竹しのぶ、「女の一生」初日を控え決意新た 「やっぱり劇場っていいなと思ってもらえるよう」

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『女の一生』初日前会見より

女優の大竹しのぶが11月1日(日)、東京・新橋演舞場で行われた主演舞台『女の一生』初日前会見およびゲネプロに出席。日本演劇史に燦然と輝く不朽の名作に初めて挑戦することになり、「稽古すればすれほど、いい芝居だなと。こういう状況だからこそ、やっぱり劇場っていいなと思ってもらえるよう、精いっぱい頑張りたい」と翌2日の初日を控え、決意を新たにしていた。

日本が空襲にさらされていた第2次大戦末期の1945年4月に文学座が初演し、杉村春子が生涯で900回以上も主演したことでも知られる、日本演劇界を代表する不朽の名作。明治、大正、昭和初期の3つの時代を背景に、ヒロイン布引けいが、清国との貿易で財を成した堤家に拾われ、家業を守りながら、激動の時代を生き抜いた40年間の軌跡を描く。

長きにわたり上演を重ねる本作について、大竹は「(先人が)演じ続けたいと思われた気持ちがわかります。皆さんのセリフの中にも、いい言葉がたくさんあるので、それを伝えたいなと思っています」とその歴史に敬意を示し、「プレッシャーや緊張感は、もうそんなにないですね。やるしかないので。今はいいお芝居を伝えられる喜びのほうが大きい」とコロナ禍での舞台上演に思いを馳せていた。

『女の一生』初日前会見より、大竹しのぶ

また、劇中では10代の少女時代も演じており「抵抗ですか? それはあるし、観る人(観客)はもっとあると思うんですけど(笑)」と照れくさそうな表情。「すごい世界に入ったなとは思いました」と率直に語っていた。

会見およびゲネプロには大竹をはじめ、共演する高橋克実(次男の堤栄二役)、演出も手がける段田安則(長男の堤伸太郎役)、宮澤エマ(次女の堤ふみ役)、林翔太(ふみの夫の野村精三役)、銀粉蝶(女主人の堤しず役)、風間杜夫(叔父の堤章介役)が出席した。

高橋は、段田の演出ぶりに「ダメ出しという言葉がお嫌いで、褒め出しするんだと言っていたが、稽古中の1ヶ月、ダメ出しがない日はなかった(笑)」と明かし、「初日にすべてをクリアできるかどうか、“全集中”で乗り越えたい。『女の一生』の“呼吸”で」と人気コミック『鬼滅の刃』のセリフを引き合いに、意気込みをコメント。段田は「この作品は、文学座の財産。プレッシャーや責任の重さで身が縮む思いですが、ワクワクも大きい」と語り、「16歳から60手前まで、無理なくしっかり演じられるのは、日本広しといえど、大竹しのぶしかいない」と全幅の信頼を寄せていた。

『女の一生』は11月2日(月)~11月26日(木)、東京・新橋演舞場にて上演。

取材・文・撮影:内田涼

『女の一生』
作:森本薫
演出:段田安則
出演:大竹しのぶ / 高橋克実 / 段田安則 / 宮澤エマ / 多岐川華子 / 服部容子 / 森本健介 / 林翔太 / 銀粉蝶 / 風間杜夫

2020年11月2日(月)~2020年11月26日(木)
会場:新橋演舞場

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