最後の1組、矢野・兵動がついにアクリル板外す
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アクリル板を外し、センターマイク1本で漫才を披露する矢野・兵動。
矢野・兵動が昨日11月1日、大阪・なんばグランド花月での公演にて漫才中に長らく使用していたアクリル板を撤去した。
吉本興業は新型コロナウイルスの影響で閉館していた自社劇場の再開に伴い、感染防止対策としてステージ上にアクリル板を設置。漫才コンビ、トリオはアクリル板を挟んでそれぞれ1本ずつ用意されたマイクを使用し、ネタを披露していた。7月にはイベントに関する規制緩和にあわせてそのアクリル板は撤廃に。密着したり、どついたりするのに不便なアクリル板を好む芸人は少なく、撤廃は歓迎されていたのだが、そんな風潮に反して頑なに使用を続けていたのが矢野・兵動だ。“アクリル板漫才”の最後の1組として芸人の間でも密かな話題になっていた。
アクリル板を外さなかったのは漫才中にもグイグイ来る、矢野のやかましいキャラクターも原因の1つ。兵動が「もうこのままアクリル板立てておくのがちょうどええ」と希望したことから、ほかの芸人たちが通常通りにパフォーマンスする中10月までアクリル板を導入し続け、つかみのネタにもしていた。
しかし矢野・兵動も吉本の劇場収容率が最大80%に引き上げられるこのタイミングでアクリル板を外すことを決断。2人がアクリル板なしで漫才を披露したのは6月28日以来のことだった。矢野は「これで日本で唯一のシールド漫才師が消滅しました!(笑)」と少し名残惜しそうで、兵動は「このタイミングを逃したらずっとアクリル板入れて、それが普通になってコロナが終わってもアクリル板入れたままになるんちゃうか?という心配もあった(笑)。また時世見て、アクリル板を入れることもあるかもですが、そんなことがないように願ってます!」と安全にお笑いを楽しめる世の中であることを祈った。
上記の通り、吉本興業は11月末日までの劇場収容率を50~80%に引き上げる。ルミネtheよしもとは収容率30%から77%(使用座席数は354席)にアップし、昨日の公演でトップバッターを務めたアインシュタインは「改めて8割近いお客さんが入った状態で漫才する、笑い声の厚さが全然(違った)。『そうやこれこれ』っていう。持ち時間10分やったんですけど、気抜いたら20分くらいやってしまいそうなくらい楽しくて、ありがたい気持ちでいっぱいでした」(河井)、「登場したときの景色が全然違うというのがあって、見たことはないんですけど、100万ドルの夜景よりきれいでしたね」(稲田)と多くの観客の前に立つ楽しさを噛み締めた。
矢野・兵動 コメント
矢野:11月1日からの客席数を増やし劇場も新たに一歩前に進みました。我々矢野・兵動も……追随する感じです! これで日本で唯一のシールド漫才師が消滅しました!(笑) 次は他人との会話の距離の手本となる絶妙なディスタンスを保った新たなソーシャルディスタンス漫才に挑戦したいです!(笑)
兵動:アクリル板は、会社に入れるか入れないかを選べると言うてもらったので、それやったら入れといてくださいと言ったら、結果アクリル板入れているのは矢野・兵動だけでした(笑)。まあ、このコロナ禍のときだけの漫才のスタイルですし、お客さんもアクリル漫才を見たことがない方が多かったので、ちょっと続けててもいいかな?と思ってやってたんですが、完璧に外すタイミングを逃してしまってました。今回、劇場が緩和して、これよりもたくさんのお客さんが入ってもらえると聞いて、このタイミングで外すことに決めました。このタイミングを逃したらずっとアクリル板入れて、それが普通になってコロナが終わってもアクリル板入れたままになるんちゃうか?という心配もあったので(笑)。また時世見て、アクリル板を入れることもあるかもですが、そんなことがないように願ってます! たくさんのお客さんに劇場に来て頂きたいです! よろしくお願い致します!