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SixTONES、関ジャニ∞、嵐……リアレンジでも楽しめるジャニーズ楽曲 揺るがない世界観があってこそ勝負できるものに

音楽

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リアルサウンド

 11月11日にリリースされるSixTONESの3rdシングル『NEW ERA』通常盤のカップリングに「NAVIGATOR(H ZETTRIO Crossover Rearrange)」が収録されることが大きく話題を集めている。これまでもジャニーズのグループの楽曲は、コラボレーションやリミックスバージョンで楽しませてくれた。同曲に加え、改めていくつかのコラボレーションについて振り返ってみたい。

SixTONES「NAVIGATOR」×H ZETTRIO

SixTONES

 「NAVIGATOR」は今年7月にリリースされたSixTONESとして2枚目のシングル曲。アニメ『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』のオープニングテーマに起用された。

 H ZETTRIO(エイチゼットリオ)はピアノ、ベース、ドラムの3人で構成されたピアノトリオで、メンバー紹介ページには、鼻の色が書かれているのもユニーク。ピアノを担当する青鼻はH ZETT M、赤鼻のH ZETT NIREはベース、銀鼻のH ZETT KOUはドラムと、ごくシンプルな編成でオリジナリティ溢れるジャズを聴かせる。

 11月1日にはSixTONESオフィシャルYouTubeチャンネルで、「SixTONES – NAVIGATOR (H ZETTRIO Crossover Rearrange) [VJ Movie]」が公開され、メンバーが出ていない動画にも関わらず再生回数48万回を突破している(11月3日現在)。SixTONESの歌声で楽曲が進行していくのだが、鍵盤を激しく行き来させたジャズならではのピアノの旋律、複雑なリズムと和音、細かに打たれたドラムによる疾走感。そこへ吸い込まれそうなビジュアル映像が重なることで、時空を超えた、現在地を見失うようなスペーシーさもあり、これぞ化学反応と呼ぶべき独創的な音の世界に誘う。

SixTONES – NAVIGATOR (H ZETTRIO Crossover Rearrange) [VJ Movie]

 コラボレーションした背景には、「音楽性で楽曲に新しい風を吹き込んでほしいというSixTONES側の狙いがあり」とあるが、オリジナルバージョンがストリングスによる複雑な音の重なりがミステリアスな雰囲気、壮大な世界観が創られていったのに対し、アイテムはシンプルだがテクニカルで深みのある複雑な音により、「NAVIGATOR」の新たな魅力と、ジャズの魅力を同時に味わえた。6人の音という意味も含まれるSixTONESらしく、媚びない選曲だからこそなせる展開と言える。

関ジャニ∞「無責任ヒーロー」×東京スカパラダイスオーケストラ

 2018年5月30日発売の関ジャニ∞2枚目のベストアルバム『GR8EST』に収録されたのが東京スカパラダイスオーケストラがリアレンジした「無責任ヒーロー jam with 東京スカパラダイスオーケストラ」。関ジャニ∞とスカパラのバンドコラボレーションが実現した。

 完全限定豪華盤の付属DVDには、MV、メイキングビデオが付属したのだが、これが楽しい。「無責任ヒーロー」が持つ元々の軽快なリズムも、スカとあわせることでまた違った雰囲気になっていた。総勢16名による演奏で、ドラムが2名という珍しいコラボ。楽曲の存在感がしっかりありながらも後味スッキリ、キレのある端麗と表現したくなるような爽やかな楽曲に仕上がっていた。

 関ジャニ∞とスカパラのメンバーが向かい合う姿は圧巻。両者の演奏スタイルや音からは、音楽愛とセッションの楽しさが伝わってきた。これはバンドスタイルの関ジャニ∞ならでは。

嵐「Reborn」シリーズ

 デビュー記念日である11月3日に『アラフェス2020 at 国立競技場』が配信され、大盛況を博した嵐。嵐も「Reborn」シリーズとして、デビュー曲「A-RA-SHI : Reborn」をはじめ、「a Day in Our Life : Reborn」、「One Love : Reborn」を、デジタルEP『Reborn Vol.1』としてリリースした。

A-RA-SHI : Reborn [Official Audio]

 また、レディー・ガガとアリアナ・グランデとのコラボ曲「Rain On Me」を手掛けたことでも知られる音楽プロデューサー・BloodPop®︎を招き、「Face Down : Reborn」を今年6月に配信。海外のプロデューサーを起用するスケール感が、このところの嵐らしい選択だ。

ARASHI – Face Down : Reborn [Official Lyric Video]

 原曲の「Face Down」は、2012年放送の大野智主演の月9ドラマ『鍵のかかった部屋』の主題歌に起用された。当時としても、流行のデジタルサウンドを上品に取り入れ、ドラマの世界観にぴったりのミステリアスな雰囲気に仕上げた。パフォーマンスでは、嵐のメンバーが一人ずつ腕を広げて、いくつもの扉が開くような振り付けも盛り込まれていた。

 このほかにも、ジャニーズではSMAP時代からリアレンジが重ねられてきたのだが、どの曲にも共通するのは、どんなアレンジを加えても原曲の芯が通っていること。そして揺るがない世界観を打ち出したパフォーマンスがあるからこそ、リアレンジで勝負できるのではないか。

 どの楽曲も聴き込んでいる人が多いが、原曲のイメージを損なわずに広がりを楽しめるものばかり。長年、原曲をそのまま歌い継がれていく曲もあれば、リアレンジで新たな一面をみせる曲もある。観て聴いて、様々な角度から楽しめるのがジャニーズの楽曲の奥深さだ。

■柚月裕実
Web編集者/ライター。企画、担当編集、取材・執筆してます。
日本の男性アイドルの頑張りを見ては涙する30代。
始まりはSMAP中居さん。 KAT-TUN、NEWS中心の事務所担。年中HDDの整理と原稿書きに追われています