『ルパンの娘』“Lの一族”後継者問題が本格化 深田恭子×瀬戸康史の夫婦関係にも不安が?
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高校時代に自分を助けてくれた刑事が和馬(瀬戸康史)であることに気付き、想いを募らせた美雲(橋本環奈)が、帰宅したはずの和馬を追って桜庭家を訪れるドタバタシーンから始まった11月5日放送の『ルパンの娘』第4話(フジテレビ系)。第1話から第2話では10カ月、そこから先週の第3話では8年の歳月が一気に流れたわけだが、ここからしばらくは時間の流れが落ち着きそうだ。それはつまり、この2期の物語がようやく本格的に始まるということでもある。
三雲家が泥棒一家であることを杏(小畑乃々)に知られることを恐れる華(深田恭子)に対し、尊(渡部篤郎)たちは“Lの一族”が絶滅してしまう前に杏に継いでもらう気満々。そのせいで華の元気がないことを知った渉(栗原類)は、自分が“Lの一族”を背負っていくために家を出て(と言っても駐車場のバンの中で生活しているのだが)婚活を再開。美雲への長年の片想いを断ち切り、マッチングした雨宮翔子(矢島舞美)と会うのだが、実は彼女は尊たちが狙っていた翡翠の王冠を盗んだ同業者であると知ってしまう。そして渉は連れ去られてしまい、さらに杏にも危険が迫ることに。
前述のようにこの第4話から本格的にストーリーが進むとなれば、それはやはり“Lの一族”の後継者問題が主眼に置かれることは間違いなさそうだ。杏の泥棒のDNAが覚醒したらと想像し、なんとしても家の秘密を守り抜くことを心に誓う華。クライマックスでも泥棒のコスチュームに身を包んだ華が危うく杏に見つかりそうになってしまうわけだが、寸前のところで尊のフォローが入りぎりぎりセーフ。すでに本ドラマにはいくつもの“お決まり展開”が用意されていることを考えれば、今後のエピソードでは泥棒衣装の華と杏がニアミスする展開が何度も繰り返されることになるのだろうか。
また、お宝を盗むくだりをかなりざっくりした感じに端折って、その代わりにいくつもの偶然が(いつも以上に)重なっていった今回のエピソード。ひときわ驚きだったのは、2期のレギュラーキャストとして登場していた和馬の上司・蒲谷(松尾諭)が裏で雨宮を操っていた黒幕であることがわかる部分だ。ここから本格的にストーリーが始まるというところでレギュラー登場人物がひとりドロップアウトするというのはなかなか予測不可能。しかも華vs雨宮、和馬vs蒲谷と、今回はキレの良いアクションを前面にあえて押し出すことで、いつもとは違うベクトルで盛り上がりを図った印象だ。
とはいえこの蒲谷のドロップアウトは、クライマックスで和馬が警視庁捜査一課に推薦される=近いうちに狛江署が物語の舞台から外れるということを示しているようにも思える。そこにきて和馬と交際宣言をする美雲に、和馬が浮気しているのではと不安になる華と、ぎこちない三角関係も着実に一辺の距離が短くなり始め、渉は現場から逃げる際に美雲を8年越しに見つけてしまう。そしてとうとう“Lの一族”が生きていることがバレる緊急事態も発生。予測不可能な急展開はまだまだ続きそうだ。
■久保田和馬
1989年生まれ。映画ライター/評論・研究。好きな映画監督はアラン・レネ、ロベール・ブレッソンなど。Twitter
■放送情報
木曜劇場 『ルパンの娘』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~放送
出演:深田恭子、瀬戸康史、橋本環奈、小沢真珠、栗原類、どんぐり、藤岡弘、(特別出演)、松尾諭、大貫勇輔、信太昌之、マルシア、我修院達也、麿赤兒、渡部篤郎
原作:『ルパンの娘』 『ルパンの帰還』 『ホームズの娘』 横関 大(講談社文庫刊)
脚本:徳永友一
プロデュース:稲葉直人
監督:武内英樹
制作・著作:フジテレビ 第一制作室
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/Lupin-no-musume2020/
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