メキシコシティで闇救急車事業を営む家族に迫ったドキュメンタリー1月公開
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「ミッドナイト・ファミリー」ポスタービジュアル
メキシコの民間救急救命事業を追ったドキュメンタリー「ミッドナイト・ファミリー」が、2021年1月16日より東京・ユーロスペースほか全国で順次公開される。
メキシコシティで営利目的の救急隊を営み、同業者と競い合いながら日銭を稼ごうとするオチョア家族の姿を切り取った本作。倫理的に疑問視される彼らの稼業を医療事情、行政機能の停滞、自己責任の複雑さという視点から映し出す。メキシコシティの人口は900万人だが、その数に釣り合った公共救急車が整備されておらず、救急救命にあたる闇救急車の需要がある。そんな中、闇営業を取り締まる名目で汚職警官に賄賂を要求されるようになり、オチョア家族は金銭的に追い詰められていく。
監督を務めたルーク・ローレンツェンは 6カ月にわたり、オチョア家族の救急車に乗り込んで撮影を行った。「彼らと一緒にいることは楽しかったし、彼らがいい人たちであることもわかった。その一方で、救急車に乗って行動をともにするたびに、この仕事に付きまとう闇の部分も知るようになった」「私の善悪の感覚はこんがらがってしまい、『ここで何をすればいいのか? 他にいい方法はないのか?』と自分に問い続けた。答えなんかまったく浮かばなかった」とコメントしている。YouTubeでは予告編が公開中だ。