嵐の言葉と行動には、いつも温かさがあるーー『アラフェス 2020』PART1&PART2で見せてくれた景色
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休止前のラストライブとなった『アラフェス 2020 at 国立競技場』。終了後にこみ上げた気持ちは、嵐を応援してきてよかった、いつもと変わらない姿、変わらない想いを届けてくれてありがとう。そんな気持ちだった。嵐会を含め、PART1とPART2両公演に参加し感じた想いを、一人のファン目線でお届けする。
ライブの助走となった嵐会(生配信)。収録型のライブだけでは寂しいだろうといった配慮を感じた。相葉すごろくがとにかく懐かしく、深夜にテレビ画面に張り付いていた当時の気持ちを思い出した。あの頃の無邪気な気持ちを忘れない5人、楽しそうに遊ぶ5人が微笑ましくて仕方なかった。智のカレーを作っているときも、絵しりとりをしているときもあの頃からずっと変わらない彼らの姿。何気ない幸せとはきっとこういうことなんだろう。
ついに始まった「PART1」では「Love so sweet」が流れ始めると、センターステージから嵐が登場。国立競技場での初ライブ『ARASHI AROUND ASIA 2008 in TOKYO』を思い出し、胸が熱くなる。噴水を使ったダイナミックな演出、巨大モニターに映し出される映像、観客席一つ一つに設置されたペンライトの美しさは画面越しでも十分に伝わった。その後も「五里霧中」「言葉より大切なもの」「PIKA★★NCHI DOUBLE」など嵐のライブを何度も熱く盛り上げてきた曲が続き、休止前にもう一度聴いておきたかった、一緒に楽しんでおきたかった曲が次々披露され心が満たされていく。一つの曲を共に感じることが、こんなにも幸せなことだったのかと改めて思い知らされた。
なかでもとくに胸熱だったのが「Love Situation」。2007年のライブ『SUMMER TOUR 2007 FINAL Time -コトバノチカラ-』で披露したムービングステージによる演出や2人(大野・松本)対3人(相葉・櫻井・二宮)に分かれて踊るフォーメーションも珍しくファンからの支持は根強い。可愛らしい曲調にキレキレのダンスといった甘辛ミックス具合もたまらなく、胸キュン必至だった。カップリング1位の「Still…」もまた歌詞の良さが心に響く。〈これは別れではない〉〈またいつか笑ってまた再開 そう絶対〉の歌詞が今の状況と重なってグッときた。5人が、いつか必ず戻ってくるよと、笑ってまた会おうねと言ってくれたようだった。
「PART1」が終わり「PART2」最初の曲は「5×20」。丁寧に歌い上げる5人の姿をみていたら、これまで嵐を応援し続けてきた思い出が一気に蘇った。初めて友人とライブに行った日のこと、初の大江戸線に四苦八苦したこと、ライブの抽選に外れて泣いた日のこと、グッズ購入のために5時間以上並んだこと。どれも愛おしい思い出ばかりで、私の青春はすべて嵐だったなと改めて感じさせられた。ともに嵐を応援してきた友人と一緒にライブを観ながら、変わらぬ景色を見せ続けてくれた嵐に感謝がこみ上げた。その後「Monster」や「truth」といったライブ定番の熱いパフォーマンスが続き、「カイト」歌唱では無数の風船が空を舞い、「Turning Up」(シングル1位)では大勢のバックダンサーたちが登場した。アンコールの「カンパイソング」ではメンバーが歌詞に乗せてあまりにも元気よく「バイバーイ!」というもんだから「こっちは寂しいんだよ……!」と言いたくなった(笑)。けれども、なんとも楽しそうな彼らを見ているだけでファンとしては幸せだったりもした。
彼らの言葉と行動には、いつも温かさがある。予想外の事態に寂しい思いをしているのは彼らだってそうなのに、ファンのことを気遣い、素晴らしいライブを作り、ファンクラブの継続まで約束してくれた。なぜ、こんなにも私たちに尽くしてくれるのか。私たちはいつでも彼らに与えてもらってばかりだ。応援させてもらえるだけで幸せなのに、いつも期待以上に楽しませてくれる。今こうして原稿を書きながらも涙が止まらない。ずっと変わらず応援させてくれたこと、変わらずファンを愛してくれたこと、素敵な思い出をたくさん与えてくれたことに感謝しかない。本当にありがとう、これからもありがとう!
■ミキマキ
ゲームを趣味とするフリーライター。新作発売と同時に引きこもりとなる傾向がある。一つの作品をとことんやり込むのがモットーで、とくにマリオカート8デラックスは約3年間、腕を磨き続けている。ゲームの楽しさや作品の魅力を文章で伝えていきます。Twitter