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大九明子とのんが東京国際映画祭で観客賞を手に歓喜、林遣都&橋本愛も祝福

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第33回東京国際映画祭のクロージングセレモニーにて、左から大九明子、のん。

第33回東京国際映画祭のクロージングセレモニーが本日11月9日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、「私をくいとめて」が観客賞に輝いた。

10月31日より10日間にわたって開催された同映画祭。新型コロナウイルスの世界的な流行により、海外ゲストとオンライントークで交流するなど前例のない形で実施された。10日間で138本が公式上映され、4万533人が来場。オンラインイベントの動員数は84万7873人に上った。

今年はグランプリをはじめとした従来の賞の審査・表彰は行われず、TOKYOプレミア2020部門の全32作品を対象に、観客から投票を募り“観客賞”として1作品が表彰されることに。もっとも票数を集めた「私をくいとめて」の監督・大九明子と主演ののんがセレモニーに登壇した。

3年前の東京国際映画祭にて、松岡茉優を主演に迎えた「勝手にふるえてろ」で観客賞を受賞した大九。同賞を2度手にした喜びを伝えつつ、「3年前とは世界もこの映画祭もまったく変わりました。いろいろな映画祭がリモートで行われる中、東京国際映画祭が実際にお客様を入れ、同じ時間に同じ場所で一緒にスクリーンで映画を観るという体験を実現させたのは本当に素晴らしい」と運営に感謝する。そして「まだ出歩くことに不安がある中、この映画をご覧いただき、この賞をもたらしてくださったのだと思うと、いつも以上に感慨ひとしおです」と心境を口にした。

のんも「毎年設けられている賞ではあると思いますが、観客の皆さんに応援していただいた賞ということでうれしいです」と笑顔でスピーチを始める。「私事にはなりますが、何年ぶりかの主演映画として大九監督に呼んでいただいてこの作品に参加でき、本当に本当に心から喜びでいっぱいです」と率直に明かし、「この映画は12月18日に全国公開されます。皆さんと一緒に盛り上げて、たくさんの方に観ていただけるようがんばりたいと思います!」と饒舌に作品をアピールした。

さらに共演者からもコメントが届き、司会によって代読された。林遣都は「この作品の細部にちりばめられた監督やスタッフの皆さんの強いこだわり、そして情熱が多くの人に届いたんだなと思うとうれしい気持ちでいっぱいです。スクリーンから大九組のあのワクワクする空気感を皆様にもっと味わっていただける日を楽しみにしています」、橋本愛は「この映画も、自分にとっても、映画界全体も、よき未来を作り上げていくために大きな一歩になったと思います。何より楽しんでいただけたことが心からうれしいです。また大九監督とのんさんに、本当におめでとうって言いたいです」とそれぞれつづった。

クロージング作品「HOKUSAI」のキャストである柳楽優弥と田中泯、監督の橋本一、企画と脚本を手がけた河原れんも登壇。柳楽は「2020年は大きな転換期だと感じますが、この映画が、何かを目指すための情熱を維持することへの追い風になってくれたらいいなと。日本映画が大好きなので(この状況に)負けずに盛り上げていきたいです!」と言葉に力を込める。田中は「こんなに光栄なことはありませんでした」と北斎を演じた喜びを何度も口にし、橋本一は「何回転んでも立ち上がって前に進んでいけるのが人間という生き物。どんなことがあっても絶対に立ち上がれる、皆さんもその思いを忘れずにいていただけたら」と映画に込めたメッセージを訴えた。

そして締めには、映画祭のチェアマン / フェスティバルディレクターの安藤裕康から挨拶が。「シェイクスピアが言ったように『終わりよければすべてよし』。こういう厳しい状況にもかかわらず、例年に負けず劣らず足を運びいただき、まさに今年の映画祭の主役は観客の皆さんです。来年もまた映画祭でお待ちしております」と呼びかけ、セレモニーの幕を下ろした。