夜となく旗揚げ公演は、おばけの劇作家巡る伊東翼の一人芝居
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夜となく 旗揚げ公演「劇作家も、亡者の戯れ」ビジュアル
夜となくの旗揚げ公演「劇作家も、亡者の戯れ」が、12月18・19日に東京・ムーブ町屋4F ハイビジョンルームにて上演される。
夜となくは、9月に“一旦解散”を宣言した、天ぷら銀河主宰・伊東翼によるソロカンパニー。旗揚げ公演では、伊東が脚本・演出・出演を務める。上演に向けて伊東は「死後もホテルに缶詰めになったおばけの劇作家と、彼が創作した『私の人生』を、虚実皮膜((c)近松門左衛門)的に描きます。夜に溺れかけたことのあるすべての人に贈る、自由意志の喪失と無力感のコールタールから逃げ出す物語」とコメントしている。
伊東翼コメント
夜となく旗揚げ公演は、私の一人芝居です。タイトルは「劇作家も、亡者の戯れ」と申します。常連デザイナーの原田さんが、またまた素敵なチラシをこさえてくれました。ご覧になりました? 殺人事件の現場検証のように見えますが、倒れている死体がおばけになって未練たらたら起き上がり、恨めしやのポーズをしています。そこは瀟洒なホテルの一室で、死んでいるのは劇作家。とある戯曲を完成させることが叶わぬまま命を落とし、その未練から成仏できずにいるのです。
時々、こう思います。私(伊東翼)が、普段、愚にもつかない三文芝居のフィクションをしこしこと書いているように、もしかしたら、私のパソコンの画面の向こう側にあるだろう「フィクションの世界」に生きている「フィクションの劇作家」もまた、しこしこと愚にもつかない私の人生を書いているのやもしれないぞと。
それを、芝居にすることにしました。死後もホテルに缶詰めになったおばけの劇作家と、彼が創作した「私の人生」を、虚実皮膜((c)近松門左衛門)的に描きます。
夜に溺れかけたことのあるすべての人に贈る、自由意志の喪失と無力感のコールタールから逃げ出す物語。墨汁のような夜が口のなかに入ってきて、呼吸困難になっても、どこかに屁理屈があるはずだから。作・演出・出演のほかに、諸々のテクニカル操作と、苦手な歌と、もっと苦手なダンスもやります。何卒、宜しくお願い申し上げます!
夜となく 旗揚げ公演「劇作家も、亡者の戯れ」
2020年12月18日(金)・19日(土)
東京都 ムーブ町屋4F ハイビジョンルーム
脚本・演出・出演:伊東翼