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SKE48 須田亜香里&惣田紗莉渚が語る、グループの成長に必要なもの「今はチャレンジすべき時期」

音楽

ニュース

リアルサウンド

 SKE48が、23枚目にして10周年イヤー第2弾シングル『いきなりパンチライン』を7月4日にリリースする。

 6月16日に名古屋ドームで開催された『AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙』にて、松井珠理奈、須田亜香里がそれぞれ1位と2位に輝き、注目の的となったSKE48。グループは今年から10周年イヤーに突入し、同シングル表題曲の情熱的なパフォーマンスからも、現在のSKE48が持つ勢いが伝わってくるようだ。

 リアルサウンドでは、SKE48の須田亜香里と惣田紗莉渚にインタビュー。『いきなりパンチライン』収録曲の制作エピソードをはじめ、10周年に対する意気込みやグループの成長について語ってもらった。(編集部)【最終ページにプレゼント応募あり】

惣田 「若いメンバーもセンターを狙える」

ーー新シングルの表題曲「いきなりパンチライン」は、最近の路線からすると意外だな、という印象を受けました。

須田亜香里(以下、須田):夏に出るシングルということで、“ザ・SKE48の王道夏ソング!”みたいなのを想像してたんですけど、意外にものすごく情熱的な感じで。初めて聴いたときに「またいつもと違う自分たちを見せれるんだ」とワクワクしました。

惣田紗莉渚(以下、惣田):これまでSKE48は爽やかな夏曲が多かったですし、昨年の夏曲は可愛い「意外にマンゴー」だったんですが、今回は10周年を迎えるSKE48の“燃える夏”を感じてもらえる曲になっていると思います。

ーー惣田さんの話にもありましたが、最近のシングルは小畑優奈さんをセンターに据えていて、見ている側としては世代交代を打ち出しているのかなと思ったら、ここにきて松井珠理奈さんがセンターに返り咲きました。10周年の真ん中の時期ですごく大切なタイミングだったから、あらためて“今のSKE48とは?”みたいなものを打ち出したかったのかなと感じたのですが。

惣田:楽曲としても珠理奈さんのセンターが本当に似合う曲だと思いますし、MV撮影などで一緒に踊っていると、珠理奈さんから出るオーラがすごくて。これからもっと踊る回数を重ねていって、珠理奈さんに負けないくらい全員が情熱的な気持ちを出せたら、グループとしても成長できるような気がします。センターに関しては、ゆなな(小畑)を含め色んな人がセンターをやることで、みんなにチャンスがあると感じているので、若いメンバーも含め、遠慮せずにどんどん真ん中を狙えるグループになっていると思います。

須田:この曲ってこれまでのSKE48っぽくないからこそ、「SKE48、こんなこともやるんだ!」と気になってもらえるきっかけになるのかなと思っていて。いまのSKE48は、爽やかな曲もこういう情熱的な曲も自分たちらしく見えるグループになっているからこそ、どんどん様々な色に染まって、より応援してくれる仲間を増やしていける状態なんですよ。だからこそ、もっと上に行くために、新しい魅力に気づいてくれる人たちにどれだけ出会えるかが大事なので、こういうチャレンジをすべき時期なのかも。

2018/7/4 on sale SKE48 23rd.Single「いきなりパンチライン」MV full

ーーチャレンジといえば、今回MVで見せているダンスはかなり激しめですよね。

惣田:ダンスもそうですし、MV撮影ではステージがひし形だったので、フォーメーションも結構難しかったです。

須田:自分がどこに立ってるのかわからなくなっちゃって、振付師のえんどぅさんに何回も「列が汚い!」って怒られました……。

ーーやっぱりひし形のステージだと、ポジションの番号が取りにくかったたりするんですか?

須田:めちゃくちゃ取りにくいです。自分が思ってる番号に立ってるはずなのにズレてたりとか。振り付け自体は難しいっていうより繊細なんですけど、細かい音まで全部動きがハマっているので、踊っていてすごく気持ちよかったです。ダンスシーンはMV撮影当日の朝に振り入れをすることが多かったんですけど、今回はダンスシーンを撮る二日前には振りが入っている状態で。撮影も時間をかけてできましたし、ダンサーさんやエキストラさんがプロ意識を持ってやってくださっているので、良い刺激を受けながら踊れました。

惣田:今回の振り付けでは、久しぶりに先生に怒られるという経験をしたんです。でも、「今言ったこと、二度と言わないからちゃんとやって!」と檄を飛ばしてくれたり、集中力も切れないまま続いたので、全体的にも気が引き締まって良かったと思います。

須田「改めてSKE48のダンスを突き詰めた」

ーーその緊張感があったからか、ダンス自体のカッコよさが全面に出たMVになっています。SKE48が初期の頃から大事にしていた“汗をかく”魅力のようなものが改めて強調されている気もしました。

須田:少し前にガイシホールでのコンサートをやらせてもらって、改めて自分たちで「SKE48はダンスが魅力だ」ということを推していくべきじゃないか、とメンバー全員が思っていたので嬉しいです。

ーーMCでも「SKE48はダンスが売りだったのに、姉妹グループが増えて、『自分たちといえば』を見失いがちだったけど、本当に自分たちの記憶力と体の限界を超えながら、今日まで来れたことがとっても幸せ」と話していましたもんね。

須田:最近ダンスを推してる姉妹グループやライバルグループが多くなってきたことで、自信を持ってダンスが売りだと言えなくなった時期もあったんですけど、ガイシホール前のレッスンで、改めてそれを言ってもいいと思えるくらい突き詰めたのは大きかったです。

ーーその自信の表れなのか、今回の衣装はこれまでにないくらい“情熱的”に真っ赤な色味です。衣装の形は3パターンあって、センターの珠理奈さんがジャケパンスタイル、お二人含むフロントメンバーがジャケットとスカートの組み合わせで、それ以外のメンバーがワンピースなんですね。

惣田:そうなんです。私はこれまで二列目の端をキープしてたので、今回のシングルで初めて一列目で歌わせていただけて嬉しいです。なのでめちゃくちゃ気合いが入ってるんですよ。衣装もこの色だからこそ、全員で踊ってたら目を引くとは思いますし、ちょっとバブリーだけどその感じがある意味新鮮かなと。

ーーこの1〜2年でまたバブリーな衣装が一周回ってキテる感じはありますよね。

須田:そう思います! 最初は肩パッドがすごくて、撮影のときにみんなの肩が怒ってたのが面白かったです(笑)。ちなみに、MVの撮影以降は肩パッドを抜いてもらってるんですよ。

ーーなるほど。MVもメイキング含めて拝見しましたが、ポールダンサーやエアリアルのパフォーマー、ホーン隊まで入っていて、迫力のある画になっていました。

惣田:エキストラの方が100人くらい、ステージの周りを取り囲んでくださっていたので、常に誰かから見られてるという状況だったので、カットがかかった時も「かっこいい自分でいなきゃ」と意識するのが大変でした(笑)。

須田:オンオフのある人だからね(笑)。

惣田:家に帰ったらずっと寝てる、みたいなタイプなので(笑)。MVの見どころといえば、とにかく髪を振り乱してるところも見てほしいです。下を向いて上にパッと顔上げるシーンでは、えんどぅさんに「勢いよくいかないと髪が元に戻らないよ!」と言われたりしながら撮影していました。

ーー視覚的には勢いが出るというか、ダイナミックな感じに映りますもんね。曲名が「いきなりパンチライン」というくらいなので、歌詞についても伺いたいんですが、とにかくサビ頭がキャッチーという印象です。

須田:つい口ずさんじゃいますよね。この曲名、すごく面白いんですけどみんなで「略称どうしよう……」と思っているところもあって。ファンの方からしっくりくるものをいただけることが多いので、いまはとにかくそれを待っています(笑)。

ーー全体的に言葉数は少なめですよね。

須田:それくらい〈パンチライン〉の比重が大きいんですけど、AメロBメロはすごくカッコ良さとセクシーさを強調しているので、そのギャップにも注目してほしいです。

ーーあと、2人は今回シンメのポジションですが、表題曲でこの組み合わせは初めてですよね?

須田:そうなんです。一番と二番のAメロ後半を2人で歌ってて。

惣田:あと、ペアダンスもあるんですよ。フラメンコみたいな踊りがあるんですけど、2人ともバレエをやってたので「他のペアより絶対綺麗だよ」って自信をつけ合いながら踊ってましたし、須田さんが引っ張ってくれて助かりました。

須田:結構カウントを取るのが難しかったんですけど、「ここが一番きれいだから頑張ってやってカメラに映ろうぜ」と言いながら踊ってました(笑)。

惣田 「“浮く”のを怖がるのはもったいない」

ーーそんなシンメの2人ですが、キャリアにそれぞれ違いはあるものの、テレビでの活躍やバレエという共通点など、共通項が多いように見えるんですよ。

須田:確かに! 大事な個性をちゃんと持ってる2人かも。

惣田:私は須田さんほどテレビに出させてもらっているわけじゃないんですけど、同じクイズ番組に呼んでもらったりして、すごく嬉しかったです。特にクイズ番組はずっと憧れてたので、結果を残し続けたいし、番組をきっかけにSKE48をいろんな人に知ってもらいたいですね。

須田:2人の共通点かどうかはわからないんですけど、自分のできることや得意なことを自信持って話せる2人なのかもしれないですね。後輩であればあるほど「こんなの特技って言っていいのかな」って悩んだりする子を見るんですけど、本当は特技って大したものでなくても良いじゃないですか。惣田みたいに皆が自分の持ち味を見つけて、個々でテレビに出ていけるようになったら、もっとSKE48のことを知ってもらえると思うんですよ。

ーー長くなってくればくるほど「あの先輩と被っちゃう」みたいに尻込みしたりするんですかね。

須田:卒業してたら被っても良いと思いますけど(笑)。オリジナリティさえちゃんと出して、自分の思った通りに行動していれば、被ってたとしても人が違うから伝わり方も違いますから。

惣田:被ってても乗っかってくくらいの勢いでも良いと思うんですよ。

ーーグループとしてはそういうグイグイ前に出てくるメンバーが少なくなったという印象なんですか?

須田:私はもっと個性が欲しいです。肝が座ってる子はやっぱりイジりやすいし、一緒にトークしてても次の展開を考えてあげやすいので。怖気づいて裏では「お疲れ様です」しか言えない子とかもいるんですけど、多少失礼でもいいからポンポン喋ってきてほしいんです。

惣田:入ってきたばかりの子って、最初は同期でずっと行動してて目立たないようにしてるんですけど、もうちょっと浮いても良いのになと思います。

須田:浮いてた先輩の代表格は言うことが違うわ(笑)。

惣田:(笑)。浮くのってちょっと怖いと思うんですけど、個性を出せばどうやっても浮いてくるじゃないですか。周りの同期に気を遣う部分もあると思うんですけど、個人的には同期に気を遣うのが一番もったいないと思っていて。

ーー「浮く」というと言い方がよくないのかもしれないですが、それって外側から見てると「この子なんか他の子と違うぞ」と思わせられる才能ですからね。

須田:そうなんです。踏み出すか踏み出さないかで一気に一目置いてもらえる存在になれる可能性があるんですよ。だからこそ、個々がそういうのをできるグループになっていきたいですね。

ーーカップリングにはそれぞれのチームの新曲も収録されていますが、須田さんのチームE、惣田さんのチームKIIの楽曲についても聞いていければと思います。

須田:私がセンターの「僕のラムネ」という曲なんですけど、すごくかわいいというか、テーマパークの中にいるようなメルヘンな気持ちになれる曲なんです。ダンスもスキップを取り入れていたりして。歌詞では飲む方のラムネをテーマにしているんです。

ーーSKE48で「ラムネ」だと、「ラムネの飲み方」が真っ先に浮かんできますが。

須田:そうですよね。だから2つめの“ラムネソング”として、青春真っ只中の感じというよりは、大人になってラムネを飲んで青春を思い返すような歌詞なんです。MVでは切り絵が背景になっているんですけど、他のチームのメンバーに「これどうなってるの?」って聞かれるくらいおしゃれになっていて。

惣田:チームKIIの曲は可愛い感じと真逆で、かなり刺激的ですね。ネット上での悪口とかいじめに対して、「そんなのどうでもいいじゃん」と言い放つような曲なんです。〈評判なんてどうでもいいじゃん 誰かが何て言ってもいいじゃん〉という歌詞があるんですが、私たちって普通の仕事をしてるよりも色んなことを言われる環境にいるので、より気持ちも入るフレーズでした。

須田:私も歌いたいと思いました。ダンスもすごいんでしょ?

惣田:そうですね。私たちは倉庫みたいなところで撮影して、激しめのパフォーマンスなので、チームEと真逆かもしれません。

須田「まだ伸びる余地はある」

ーー今年、グループも10周年という節目の時期を迎えて、さいたまスーパーアリーナやガイシホールでのコンサート、名古屋での『世界選抜総選挙』など、チャンスが巡ってきているように思えるんですが、本人たちとしてはどうですか?

須田:大きな会場でのコンサートをするたびに、大きいステージに立つ回数って本当に大事だなと思わされますね。普段の劇場公演とは全く違うというか、得られる経験値とか団結力の強まり方とか、ファンの方の熱量も全然違うんです。握手会での会話の内容も、ライブの感想が中心になって、お互いによりワクワクしたテンションでお話しできたりして。姉妹グループもたくさんいるので、大きなコンサートってなかなか巡ってこなかったんですけど、この2公演を終えて「SKE48にやらせておけば間違いない」って言ってもらえるくらい、頼もしいグループにならなきゃなと感じさせられました。

惣田:大きいライブの前だとメンバーも一緒に稽古場にいる時間が長くなるし、ファンの方の反応もかなり変わるので、お互いによりSKE48を好きになれるイベントなんだろうなと改めて思いました。ちょっと自分の話になっちゃうんですけど、今まで後輩に「ここはこうだよ」と教えることができなかったんです。人に話しかけるのが苦手で、恥ずかしがってたところもあるんですけど、ドラフト3期生の子たちが時間のない中で一生懸命覚えているのを見て、「ちょっと私も手伝いたいな」と思って、一緒に振りを踊ったりしました。結果的に自分の振りを確認するきっかけにもなりましたし、その後一緒にご飯に行ったりもして、自分の中でも意識がちょっと変わったんです。

須田:これ、メンバーからするとすごく革命的な出来事なんですよ。余裕が出てきたのかな?

ーードラフト出身として、やっぱりドラフト3期を放っておけなかった、というのもあるんですか。

惣田:そうですね。でもその後は8期生の子にも「あそこの振りはこうだよ」と自信のある部分だけは教えてあげられるようになりました。まだむず痒いところもあるんですけど(笑)。

須田:私も後輩の面倒を見れるようになってから、グループでの自分のポジションや信頼度も変わってきたので、これからまた惣田の立ち位置がSKE48の中でぐっと上がるんだろうなって楽しみになりました。

ーー人に教えることで、自分だけの視点じゃなくて、少しグループや自分自身を俯瞰で見れたりできるから、得られるものは大きいんでしょうね。

須田:そうなんですよ。人に教えるというのは結構大変だけど、間違いなく意味のあることなので。そういうことを後輩たちができるようになっていけば、もっとグループも良くなっていくのかなと思います。

ーー俯瞰といえば、2人はグループ外での個人活動も多いぶん、「SKE48がどう見られているか」ということについては他のメンバーよりも冷静に見れるように思えるのですが、どうでしょう?

須田:正直、「SKE48の須田さん」というより、「AKB48の総選挙で6位だった須田さん」とか、そういう覚えられ方をしていることを、外の現場に出ることで知る機会が多くて。だからこそ、SKE48という名前はまだまだ知られていないと感じることができたし、まだ伸びる余地があるんだとポジティブに受け取っています。

惣田:そんな人ばかりでもなくて、『無意識の色』の衣装はこれまでのシングル表題曲のワッペンが付いてたんですけど、それを見た共演者の方が「『強き者よ』好きなんだよね!」と言ってくださったり、愛知県のことに興味を持って聞いてくださったり、知ろうとしてくれている人がいることが嬉しくて。だからこそ、興味を持ってもらった方には自分の名前も含めて、SKE48というグループをまとめて知ってもらえるように、これからも頑張って色んな場所で発信し続けたいですね。

(取材・文=中村拓海/写真=三橋優美子)

【関連インタビュー】
SKE48 大場美奈が語る、総選挙8位&初選抜入りの喜び「ファンの皆さんの力の大きさを感じた」

■リリース情報
『いきなりパンチライン』
7月4日(水)リリース
初回盤・通常盤共に¥1,646(税込)
・Type A
<CD収録曲>
M1.いきなりパンチライン
M2.Parting shot(Team S)
M3.花の香りのシンフォニー(Passion For You選抜)
M4.いきなりパンチライン off vocal
M5.Parting shot off vocal
M6.花の香りのシンフォニー off vocal

<DVD収録曲>
M1.いきなりパンチライン Music Video
M2.Parting shot(Team S) Music Video
M3.10周年を愛知県でPR 豊橋・豊川編

・Type B
<CD>
M1.いきなりパンチライン
M2.誰かの耳(Team KⅡ)
M3.花の香りのシンフォニー(Passion For You選抜)
M4.いきなりパンチライン off vocal
M5.誰かの耳 off vocal
M6.花の香りのシンフォニー off vocal

<DVD>
1.いきなりパンチライン Music Video
2.誰かの耳(Team KⅡ) Music Video
3.10周年を岐阜県でPR

・Type C
<CD>
M1.いきなりパンチライン
M2.君はラムネ(Team E)
M3.花の香りのシンフォニー(Passion For You選抜)
M4.いきなりパンチライン off vocal
M5.君はラムネ off vocal
M6.花の香りのシンフォニー off vocal

<DVD>
1.いきなりパンチライン Music Video
2.君はラムネ(Team E) Music Video
3.若手にドッキリを仕掛けよう!~アクション映画オーディション編~

・Type D
<CD>
1.いきなりパンチライン
2.大人の世界(B・ラヴィエール)
3.花の香りのシンフォニー(Passion For You選抜)
4.いきなりパンチライン off vocal
5.大人の世界 off vocal
6.花の香りのシンフォニー off vocal

<DVD>
1.いきなりパンチライン Music Video
2.大人の世界(B・ラヴィエール) Music Video
3.若手にドッキリを仕掛けよう!~恋愛映画オーディション編~

・劇場盤
¥1,080(税込)
<CD>
・収録内容未定

SKE48オフィシャルサイト

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