坂本昌行主演舞台『Oslo』日本初演が来年2月に決定 共演に安蘭けい、福士誠治、河合郁人
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『Oslo(オスロ)』
坂本昌行が主演を務める舞台『Oslo(オスロ)』が来年2月6日(土)から新国立劇場 中劇場で上映される。
この舞台は2017に「トニー賞」の演劇作品賞をはじめ「オビー賞」「ドラマ・デスク賞」など数々の演劇賞を総なめにし、アメリカ演劇界を席巻した話題作だ。史実をもとに描かれた重厚な人間ドラマが高い評価を得て、ニューヨーク、ロンドンで上演されてきたが、満を持しての日本初演となる。
主演は、舞台やミュージカルで圧倒的な存在感と確かな演技力で魅せる坂本昌行。共演は安定した演技としなやかさを持つ元宝塚トップスター・安蘭けい、映画・ドラマ・舞台とジャンルを問わず演じ分ける福士誠治、A.B.C-Zのメンバーとしてだけでなくドラマや舞台でも活躍する河合郁人。演出は「第22回読売演劇大賞最優秀演出家賞」「第56回毎日芸術賞・千田是也賞」を受賞した気鋭の演出家、上村聡史が手掛ける。
ストーリーは1993年、世界中の注目が集まるなかイスラエルとパレスチナの指導者たちは握手を交わした両代表が初めて和平交渉に合意した「オスロ合意」にまつわる人々の5カ月を描いた人間ドラマだ。坂本が演じるのはノルウェーの社会学者テリエ・ラーシェン。外交官の妻モナ・ユール(安蘭けい)のカイロ赴任に伴って中東各地を旅して回っていた彼は、イスラエルとパレスチナの平和のために立ち上がる。
世界的な話題作をぜひ劇場で体感してほしい。演出・上村聡史、坂本、安蘭、福士、河合からのコメントは以下の通り。
●演出:上村聡史
今から約30年前の中東といえば、緑の閃光蠢く湾岸戦争の空爆映像が強烈だったことを記憶しています。その強烈なイメージに隠れてしまったのか、現代史的にも奇跡的な出来事であった93年の「オスロ合意」の記憶は、おぼろげです。この歴史を題材にした本作は、人間性の豊かさや対話の奥行といった硬軟併せ持つ色彩で綴られます。決して大国とは言えないノルウェーの中立の立場で、信念を貫く社会学者テリエ・ラーシェンを演じる坂本昌行さんの力強い眼差しとおおらかなリーダーシップ、その妻で国際社会に切り込んでいくモナ・ユールを演じる安蘭けいさんの勇姿ある佇まい、合意という困難な壁に挑む登場人物たちを、14名の頼もしいキャストの魅力を活かして、今に再生したいと思います。この座組みなら、こんな時代だからこそ、絶望に差し込む光を身近なものとして、忘却されてはならない真実として、お見せすることができるでしょう。
●坂本昌行
ちょうど僕がニューヨークに行っていたときに上演されていたのがこの「Oslo(オスロ)」で、とても話題になっていたのを覚えています。題材になっているオスロ合意に関してはニュースでしか知らなかったので、色々と調べていくうちに、様々な背景がある作品にお声がけいただいたんだなと改めて認識しました。当時の新聞記事に「忍耐と信頼」とありました。僕らも良く使う言葉だけれど、実際に経験された方から出る、重みを感じます。人が動くことで国をも動かす大きな話ですが、その人物の根底にある、軸にあるものを表現できたらと思います。
河合くんとは、作品で共演するのは今回が初めてです。同じステージに立ったら、当たり前のことですが、先輩後輩は関係なく、一役者として向き合いたいので、自由にやって欲しいですね。
舞台上で生きる、生でストーリーが展開していくというのは、唯一無二の機会だと思います。その喜びを感じながら、この作品のストーリーをお客さんにお届けできたらと思います。
●安蘭けい
このような作品に呼んでいただき大変嬉しく思っています。この作品の世界観を表現できるよう、よりわかりやすく伝えられるよう、世界の情勢も学びながら、稽古場で話し合いを重ねて作っていきたいです。遠く離れた国に起こった実話で、なかなか馴染みのない話かもしれませんが、坂本昌行さん演じるテリエと私の演じるモナという夫婦の、ふたりで世界を変えようと一歩踏み出した“信念”の物語でもあります。国や世界という大きな話ではなくとも、自分ではなく人のために、という想いはきっと皆さん持っていらっしゃると思います。ぜひ劇場で、同じ時間を共有しながら、彼らの熱い想いを一緒に感じてください。
●福士誠治
歴史的にこういうことがあったと演劇を通して知っていただけることや、立場の違う人たちが色々な感情をむき出しにしながら良き答えを導き出そうと繰り広げる討論、会話劇はとても魅力的で、刺激的な舞台になると思います。難しく考えずに、劇場に足を運んでいただけると嬉しいです。キャストの皆さんとの関係性、人間性の化学反応も楽しんでいきたいです。舞台が出来なかった期間を経て、演劇をライブでお客様に届けるという行為が、とても贅沢な時間だと改めて知りました。来ていただくからには、非現実の世界を味わって楽しんでいただきたいと思います。僕もあまりプレッシャーに感じず、キャスト・スタッフとともに楽しんで、挑んでいきたいです。
●河合郁人
台本を読み進めていく中で、セリフの量はもちろん、長セリフが数多ある事に驚きました。しかも二役。二役とも交渉を行っていくという責任感のある役ですが、実際の生活では経験したことが少なく、使う事の少ない言葉も出てきますが、僕の役どころ、キャラクターを考えると、明るく出来るのかな、と想像しています。あまり硬くなりすぎずに、決めるところは決める、というのを出せたらいいなと思います。
また、坂本さんという舞台界において一流の先輩とご一緒できるのも心強いです。これまでミュージカルや舞台で沢山経験されたお話を聞かせて頂き、近くで勉強したいと思います。
今年に関してですが、生で演じる舞台でお客様がいらっしゃると嬉しい、楽しいというよりも、観劇しに来て下さる安心すると今年の舞台では感じられました。観に来られる方にも、安心して楽しんで頂ける様に努められればと思います。
『Oslo(オスロ)』
<東京公演>
2021年2月6日(土)~23日(火・祝)
会場:新国立劇場 中劇場
<宮城公演>
2021年2月27日(土)・28日(日)
会場:東京エレクトロンホール宮城
<兵庫公演>
2021年3月3日(水)~3月7日(日)
兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
作:J・T・ロジャース
翻訳:小田島恒志・小田島則子
演出:上村聡史
出演:
坂本昌行、安蘭けい、福士誠治、河合郁人
横田栄司、石田圭祐、那須佐代子、石橋徹郎、佐川和正、チョウ・ヨンホ、駒井健介、吉野実紗
相島一之、益岡徹
音楽:国広和毅
美術:乘峯雅寛
照明:勝柴次朗
音響:加藤温
映像:栗山聡之
衣装:前田文子
ヘアメイク:川端富生
演出助手:五戸真理枝
舞台監督:北條孝
公式サイト :https://www.oslo2021.com/