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豆柴の大群 カエデフェニックスが語る、引っ込み思案な性格からの“ある変化” 「悩んでいた時期にクロちゃんが電話をくれた」

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リアルサウンド

 豆柴の大群(以下、豆柴)のカエデフェニックスは、“いい子”から変わろうとしているメンバーだ。

 「MONSTER IDOL」のオンエアを通して映し出されていたのは、オーディションで一人落とされた状況においても合格したメンバー4人にエールを送る姿。そして、自身を落としたクロちゃんとの2人きりのデートでも常に笑みを絶やさずにいた、心から純粋なカエデの人柄だった。

 その根本のキャラクターは今も一貫しているが、そこからさらに変わりたい、変わろうとしている心情が最近の彼女の姿からは垣間見える。豆柴のYouTubeチャンネルで時折見せるのは、ノースリーブで年下を誘惑し、水着になるのも乗り気なあざといキャラ。さらに、東京ドームにて開催した大運動会で最下位のカエデに執行された罰ゲーム・バンジージャンプの模様が先日YouTubeで公開に。高所恐怖症にも関わらず涙を流しながらバンジーに挑む姿は、まさに自分の殻を破ろうとしている瞬間だった。初ワンマンライブの終わりに、豆粒(ファンの総称)に向けて勇ましく愛を叫ぶ姿もそのイメージに近い。

 リアルサウンドでは5週にわたり、豆柴メンバーのインタビューを掲載。トリを務めるカエデには、変わろうとする一つのきっかけにあったクロちゃんからのアドバイス、10年にわたりオーディションを受け続けてきたアイドル遍歴を聞いた。(渡辺彰浩)※9月中旬に取材

豆柴 カエデとクロちゃん、共通するアイドルの趣味

――カエデさんはもともとアイドルが好きで。

カエデフェニックス(以下、カエデ):エイベックスのレーベル<iDOL Street>のアイドルが大好きで。中学生の時は、ずっと振りをコピーしたり、友達と「アイドルになりたいね」って話をしていました。

――そこから実際に<iDOL Street>の候補生になることができた。またエイベックスに帰ってこられましたね。

カエデ:こうやってまたお世話になることができて本当に嬉しいです。

――10年間アイドルオーディションを受け続けていたと言っていましたが。

カエデ:小学校高学年からなので、11歳とか12歳の時から受けていました。

――候補生になった後も受け続けていたんですか?

カエデ:実は、その後はしばらくオーディションは受けていなくて。大学受験に向けた勉強をして、大学に入学した後はアイドルはいいかなと思う時期があったんですけど、東京に上京してきてアイドルのライブに行く回数が増えて、やっぱりアイドルになりたいなという思いが強くなりました。

――「MONSTER IDOL」の合宿で『TOKYO IDOL FESTIVAL』のTシャツを着ているのを見て、本当にアイドルが好きなんだなと思っていました。

カエデ:そうなんですよ。3年連続行っていました。

――特に好きだったグループは?

カエデ:もう解散しちゃったんですけどCheeky Paradeが大好きで、毎月定期公演に行ったり、チェキを撮ったりしていました。

――SUPER☆GiRLSの妹分で、2018年に解散したグループですね。ほかには?

カエデ:WACKのアイドルも好きだったので、リリースイベントにはよく行っていました。

――スパガもWACKも好きというのは、グループカラー的にも珍しい気がします。

カエデ:共通するのはやっぱりライブが楽しいところですね。パフォーマンスがキラキラしているアイドルが好きで。

――クロちゃんともアイドルの趣味は合いますよね。

カエデ:そうです。すごく似てるなと思います。<iDOL Street>が好きなのもそうなんですけど、王道のアイドルに惹かれる部分はありますね。

――だからこそ豆柴の大群の二面性が楽しめるというのも。

カエデ:私はキラキラした王道のアイドルになりたかったんですけど、やってみたらかっこいいパフォーマンスもすごく楽しくて。

「ナオちゃんはストイックで、全体のことを考えられる人」

――ナオさん(ナオ・オブ・ナオ)とは候補生時代に一緒のグループだったんですよね。

カエデ:先輩です。ナオちゃんはとにかくストイックで、全体のことを考えられる人。細かいパフォーマンスもちゃんと教えてくれて、一緒に丁寧に直していく。全体を見て上を目指している姿が好きだなって思います。

――その時からリーダー性は持ち合わせていた。

カエデ:昔から仲間思いの人だなって思います。

――また同じグループになれてよかったですよね。

カエデ:本当に嬉しいです。「MONSTER IDOL」の最後に私かナオちゃんが落ちるってなった時は複雑な気持ちでした……。私もアイドルになりたいけど、ナオちゃんにアイドルになってほしい部分もあって。落ちたのには自分でも納得していたので、こうしてグループに急遽加入して、また一緒のグループで活動できているのが嬉しいことだなと思います。

――「MONSTER IDOL」ではクロちゃんの私情によって落とされる結果となってしまいました。

カエデ:後から「彼女にしたいから」っていうのを聞いた時はびっくりしました。「歌とダンスができないから」って言われて納得して終わったものだと思っていたので、悔しいという思いが湧いてきました。

――悔しい思いだけですか?

カエデ:ちょっとだけ嫌いになりました(笑)。でも、今では関係は良好です。

――今はアドバイザーの立場で指導するクロちゃんの姿も見受けられます。

カエデ:優しいんです、クロちゃんは。個人のことを見てくれていて。私が悩んでいた時期にクロちゃんが電話をくれたんです。30〜40分ぐらい話を聞いてくれて、アドバイスをもらったことがありました。引っ込み思案から前に出るのが苦手で、どうしたらいいんだろうと思っていた時に、こういう風にすればいいよって細かく教えてくれて。今はそれを実践できるように頑張っているところです。

――具体的にはどんなアドバイスをもらったんですか?

カエデ:他のメンバーがわちゃわちゃしているから、私は冷静な部分を持ったまま的確な言葉を言った方がいいんだよ、自信を持って発言した方がいいんだよって言われましたね。YouTubeではトークをみんなに任せちゃうところがあって。それもよくないので、もっと出ていかなきゃと思っています。

――例えば、YouTubeでクロちゃんからのセクハラをきちんと嫌がれるのは、以前と比べて変わった部分だと感じます。

カエデ:ありがとうございます。クロちゃんからアドバイスをもらう前は、本当にただボーッと立ってるだけだったので、少しでも変われるように頑張ります。

――先ほどからカエデさん自身も触れていますが、クロちゃんからは「ダンスと歌が遅れをとっていた」と評価される場面もありました。あれから1年が経ちますが、パフォーマンス面も成長できていますか?

カエデ:成長できてるかな……。メンバーが付きっきりで教えてくれたりして、ファンの方とかクロちゃんも「上手くなってるよ」って言ってくれたり、歌割りも増えてきたりしていて、そういった部分で成長してるのかなって。もっと成長を見せていきたいなと思います。

――先ほどハナエさんがインタビューの中で、カエデさんは影で努力をしていると言っていましたよ。

カエデ:そうですね。できない分、そこは努力で補うしかないと思っているので、とにかく練習あるのみで頑張っています。

カエデフェニックス

――その結果「恋のかけ算 ABCDEFG」ではソロパートが与えられましたもんね。

カエデ:Aメロを歌うことができて嬉しいです。私は歌が下手だから、パートが少ないのはしょうがないなって自分の中では思っていたんですけど、それをファンの方が気にして「歌ってほしい」と言われていたので、ちょっとでもファンの方に恩返しできたんじゃないかなって思います。

――松隈ケンタさんからはどのようなボーカルディレクションを受けたんですか?

カエデ:楽しく歌ってって言われていて、私「サマバリ」の時は踊りながら歌ったんですよ(笑)。松隈さんは「声が可愛い」ととにかく褒めてくださるので、歌が苦手な私でも自信を持って楽しく歌うことができるなって思います。

――カエデさんは「君以外にモテたい」で初めて振付を担当していますよね。

カエデ:好きなアイドルの振付をちょっとずつ参考にして、ハートをいっぱい使ったり可愛い振付にしてみました。素直に君が好きだよって言えない、捻くれてる女の子がテーマなので、あえてダンスではハートを使って歌詞とのギャップをつけてみました。

――カエデさんは最年長でポンコツと呼ばれていますが。

カエデ:そうなんです。ポンコツです。

――YouTubeを観てて思うのが、最近はあざといキャラが開花していますよね。

カエデ:あー! そうなんですよ。セクシー担当を目指していて(笑)。可愛いのをやりたいなって思っています。

――そういった意識はいつからあったんですか?

カエデ:最近からです。夏なんで露出も多めにして、セクシーお姉さんを目指しています(笑)。

――企画の「私服でファッションコーデ」ではノースリーブを着たり。

カエデ:全部肩を出していきました(笑)。最年長なんでここぐらいはと思って。セクシーにいきます。

――「恋のかけ算 ABCDEFG」で水着が決まった時も、意外と乗り気でしたよね。

カエデ:スパガさんが毎年夏に水着曲を出していたので、そこにはあまり抵抗はなかったですね。海に行って砂浜で踊れて念願でした。

――今後、こういった部分も出していきたいというのは?

カエデ:歌とダンスで、とにかく上にいけるようにその成長過程をしっかり見せていきたいです。

――グループとしては?

カエデ:1年足らずでメジャーデビューすることができてワンマンライブと、全てのことに恵まれた立場にいるので、その一つひとつのイベントをプラスに変えていけるように、丁寧に常に全力で頑張っていきたいなと思っています。

――カエデさんは特に番組の中で注目を浴びたメンバーですもんね。

カエデ:番組の影響でフォロワーもすごい増えたりして責任も感じます……。ダンスや歌ができなくて全体のパフォーマンスの質を下げちゃうと考えたりすることもあるので、頑張ってより良いパフォーマンスが出来るようになっていきたいです。

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