「そこにいた男」で使用した血糊の量に家主も呆然？片山慎三が裏話披露

「そこにいた男」の初日舞台挨拶が昨日11月13日に東京・アップリンク渋谷で行われ、キャストの清瀬やえこ、安井秀和、監督の片山慎三が登壇した。

「岬の兄妹」で知られる片山が手がけた本作の主人公は、映画制作スタッフとして下働きをしていた紗希。撮影現場で俳優の翔と出会い、体の関係を持つまでになる紗希だったが、2年後に彼女はある事件を起こす。清瀬が紗希、安井が翔を演じた。片山は満席の客席を目にし「短編作品が映画館で上映されるのは珍しいこと。しかもこうやって満席で初日を迎えられたことをうれしく思います」と、清瀬は「今日はたくさんの方にお越しいただき本当にうれしいです」と喜びを伝える。

片山は「紗希は非常にメンヘラ気質の強い女性にしたかったので、清瀬さんに決まってからいろいろアイデアが湧いてきました」と述べ、「本人の前で言うのもなんですが、清瀬さんからそういう雰囲気を感じたので」と笑う。清瀬は「ヤバいですね」と笑顔を返すと、片山の演出について「現場で遊びを多く取り入れて余裕のある感じでした。私もいろんな提案をたくさんしたのですが、いつも聞いてくださいました」と回想した。続く安井は「翔という役は自分にとって衝撃的な役だったのでいろいろな葛藤はありましたが、楽しくできました。こうやって劇場で上映されることがうれしいです」と思いを口にする。

「過去に7分程度のコマーシャルを作ったことがありました」と話す片山は、「30分となるとワンアイデアでは難しいので試行錯誤しました。でも自分としては楽しみながら撮影できましたし、満足のいく出来になっています」と述懐。また血糊を使うシーンでは、快く場所を貸してくれた家主が呆然とするほど大量の血糊を使用し、夜中に必死で現状回復させたというエピソードも披露した。次回作の構想を尋ねられると片山は「今、進めている作品も事件ものなんですが、事件ものは次で最後にしようかなと思ってます」と明かし、「次はファンタジーものか学園もの、キラキラ映画、実写版『鬼滅の刃』とか……」と述べ、会場に笑いを起こす。

最後に清瀬は「まずクラウドファンディングをたくさんの方々が応援してくださってお礼を言いたいと思います」と語り、「この作品を多くの方に観てもらえるようにがんばりますので、皆さんのお力添えをよろしくお願いいたします」と呼びかけ、イベントの幕を引いた。

「そこにいた男」は公開中。

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