マッツ・ミケルセンが自宅から近況報告、コロナ禍の思いや“今着てる”ジャージ明かす
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2019年に来日した際のマッツ・ミケルセン。
マッツ・ミケルセンが55歳を迎える11月22日、「特集:マッツ・ミケルセン誕生祭」がCS映画専門チャンネル ムービープラスで実施される。それにあわせ、ミケルセンの電話インタビューが行われた。
本特集ではテレビ初放送の「アダムズ・アップル」に加え、「007/カジノ・ロワイヤル(2006年)」もオンエアされる。旧約聖書をモチーフにした「アダムズ・アップル」は、ミケルセン演じる聖職者イヴァンと、仮釈放中の男アダムのやり取りをブラックユーモアたっぷりに描くヒューマンドラマ。ダニエル・クレイグ主演の「007/カジノ・ロワイヤル」ではミケルセンが冷徹な悪役ル・シッフルに扮した。
2005年製作の「アダムズ・アップル」について、ミケルセンは「善VS悪、神VS悪魔という作品の精神性が気に入っています。極端に善人だったりナイーブな人がいたり、物語自体のスケールが大きいところも好きだね」と語る。イヴァンは信仰に執着し、極端なポジティブ思考で困難を乗り越えていく人物だ。ミケルセンは「僕は毎日、日の出の瞬間を大事にするタイプ。いつでも新しい1日に興味を持ち、例えば『家の反対側には何があるんだろう?』という好奇心を忘れない。毎日が贈り物だと思っています。だからイヴァンに近いんじゃないかな」と役への共感を示す。
次々と試練に見舞われるイヴァンのように、2020年は世界全体がコロナ禍で苦境に立たされた。ミケルセンは「みんなと同じく何かしらの解決法を待っている状態です。治癒する方法なのか、それとは違った新しい生き方なのかはわからないけど……でもどのような形でも何かが変わらないと。何度もロックダウンを繰り返すだけでは何も変わらないですよね」と主張。「人生ってやれることがたくさんあると思うんです。もちろんリスクが高い人もいて、そのような人たちを守らなければいけないんだけど、同時にほかの人たちまで全部をあきらめる必要はないと思う。まだまだ生きることを楽しめるはずだから」と希望を込めた。
そんなミケルセンは、普段着にジャージを愛用していることで知られる。「今も着ているよ。上が赤で、下がグレー」とインタビュー中に着用中の色を報告し、「街で誰かがバスケしていたらすぐ参加できるでしょ? 僕はフィジカルな人間だから、こういう格好が好きなんだ」とジャージを着続ける理由を打ち明けた。
主演最新作「Another Round(英題)」は第73回カンヌ国際映画祭などに出品。「人間はアルコール濃度が一定以上のほうがうまくいく」という仮説のもと、仕事中に飲酒して次第に崩れていく高校教師たちの物語だ。「『Another Round』は日常的な現実の物語で、『アダムズ・アップル』はおとぎ話に近い。どちらの場合も、その世界観に正直でありたいと思いながら役にアプローチしています」と語るミケルセンからは、とっておきのエピソードが飛び出す。
今年、ミケルセンが「Another Round」の監督トマス・ヴィンターベアと映画祭に参加した際、写真を見たファンは仲の良い2人がネクタイをシェアしている“疑惑”にざわついた。ミケルセンは「僕の深い紫色のネクタイが、トマスの紫っぽいスーツにもぴったりで。だから僕のを貸したんだ」と打ち明け、日本のファンの観察力に「さすがだね!」と感心した。
特集:マッツ・ミケルセン誕生祭
CS映画専門チャンネル ムービープラス
<放送スケジュール>
2020年11月22日(日)
14:30~「007/カジノ・ロワイヤル(2006年)」
24:30~「アダムズ・アップル」