FANTASTICS 堀夏喜、抜群のスタイルで織り成す緩急自在なパフォーマンス お洒落番長としてもグループを盛り上げる存在に
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EXILEのパフォーマーである世界と佐藤大樹、EXPGから選出された澤本夏輝、瀬口黎弥、中尾翔太、堀夏喜、木村慧人。「VOCAL BATTLE AUDITION 5」の合格者であるボーカル八木勇征と中島颯太を加えたダンス&ボーカルグループ、FANTASTICS from EXILE TRIBE(以下、FANTASTICS)。爽やかなビジュアルや楽曲、スタイリッシュなダンス、演劇パートを取り入れた独創的なライブスタイルなどが魅力の彼らが、9月23日に6thシングル『Winding Road ~未来へ~』をリリースした。そこで本連載では、FANTASTICSのメンバーに1人ずつフィーチャー。第7回となる今回は、パフォーマー堀夏喜について紹介していく。
“ほりなつ”こと堀夏喜は、1997年8月6日生まれで愛知県出身。サッカー、柔道、水泳……と幼少期からさまざまな習い事をやっていたという彼がダンスに出会ったのは、小学2年生の時。たまたま家の近くにダンススタジオがあったことから、幼馴染みと一緒に通い始めるようになったそうだ。親の勧めで始めたことや、当時はキッズダンサー=女の子というイメージが強かったことから、最初は嫌々通っていたそうだが、「チームでコンテストに出場するうちに、いつしか『本気の勝負』としてのめり込むようになりました」(引用:アルキタ)と語っている。小学5~6年生の頃には、当時通っていたダンススタジオの中から『EXILE LIVE TOUR 2009 “THE MONSTER”』のサポートキッズダンサーを募ることになり、堀も見事合格。「もちろんEXILEさんのことは知っていたんですけど、そのステージに携わらせてもらったことで、すごさを間近に見ることができて、全部が変わりました」(引用:モデルプレス)というように、“THE MONSTER”ツアーのナゴヤドーム公演に出演した経験が、アーティストの世界に憧れる大きなきっかけとなったようだ。しかし、中学1年生から3年生まではダンスを中断。あまり目立ちたがりな性格ではなかったため、中学時代に身長が1年で20cm伸び、身長がコンプレックスになったことがダンスを離れた理由だという。ダンスが好きな気持ちは変わらないものの、中学時代はサッカー部に所属し、サッカーに専念していたそうだ(参照:モデルプレス)。
そんな彼をダンスの道に引き戻したのは、メンバーの中尾だった。2人は小学生の時に通っていたダンススクールの仲間で、中尾が1つ年上ということもあり、堀にとっては長年背中を追いかけている存在。『EXILE LIVE TOUR 2009 “THE MONSTER”』でも共演しており、「翔太くんも同じツアーに出たんですけど、大人に混じって踊っている姿を見て、かっこいいなって思って見ていました」(引用:モデルプレス)と語っている。そして、堀が中学3年生の時、EXPG STUDIO名古屋校が開校したタイミングで中尾がEXPGに入校すると、それに背中を押されるように堀もEXPGへ。高校生活、アルバイト、ダンスに明け暮れる日々が始まった。努力の結果、「特待生(育成候補生)オーディションに合格してほどなく、『そろそろ教える側にも回ってみては?』という打診があり、小学生以下のクラスを受け持つインストラクターのバイトを始めました」(引用:アルキタ)と、10代ながらもインストラクターに抜擢されるほどの実力に。その一方で、現メンバーの澤本、瀬口、中尾、木村とはEXPG STUDIO内の“EXILE GENERATIONS”として当時から共に活動しており、2016年、EXILEのパフォーマーである世界と佐藤大樹が新たなパフォーマーグループを立ち上げる際に、5人揃ってFANTASTICSの一員に選ばれた。堀が19歳の時だったという。
得意なダンスジャンルは、ニュースクール。ヒップホップダンスは時代によって“オールドスクール”“ミドルスクール”などと分類されているが、“ニュースクール”は特に現代的なダンススタイルの総称である。また、コレオグラフ(振付)も得意としており、「形がしっかり決まっているダンスがわりと好みで、(中略)最先端の動きを取り入れられるように勉強しています」(引用:FANTASTICSが語る、“Jr.EXILE”としての決意「EXILE魂をより注入できる存在に」)とのこと。リーダーの佐藤が「堀夏は耳がよくて、音泥棒なんですよ。普通はダンスで拾わないような音を拾うんです」(引用:Ray)と語るように、ソロダンスなどで見せる細かい振付が彼の持ち味と言えるだろう。グループの楽曲においても、たとえば、『夢者修行 FANTASTIC 9』のリハーサル時に9人で初めて合わせたという「WHAT A WONDER」の振付は、リーダー世界との共作。「Time Camera」では、世界(サビ担当)、木村(2番メロ担当)と共に1番メロの振付を担当している。ダンスリーダーの世界にとって「堀夏はパフォーマンス面でも結構引っ張ってくれていて、右腕みたいな立ち位置」(引用:FANTASTICSが語る、“Jr.EXILE”としての決意「EXILE魂をより注入できる存在に」)だそうで、堀自身も「パフォーマンスを引っ張っていく存在になりたいという思いが強いです。世界さんが先陣を切ってくれるのですが、続けるようにしたいと思っています」(引用:日刊スポーツ)と目を輝かせる。細部まで丁寧に魅せるこだわりと、180cmというグループ1の長身を活かしたダイナミックさが生み出す、緩急自在なパフォーマンスーー。かつてはコンプレックスだったという高身長も、FANTASTICSとして活動する上では彼を輝かせる最高の武器になっている。
パフォーマー以外の魅力でまず挙げられるのは、お洒落なところだろう。ファッションページに登場する機会も多く、FANTASTICSのお洒落番長というイメージが定着している。それゆえ一見クールな印象を持たれがちだが、中島によると「人懐っこくて、甘え上手なところがある」「意外な一面は、遊園地の絶叫系が乗れないところ」(引用:女性自身)というギャップも魅力。最近では、2020年7月にスタートした『ホリナツのカンムリ(仮)』(メ~テレ、YouTube)で食レポやギターといった企画に挑戦しており、そこで見せるゆるっと面白い素顔に注目が集まっている。なお、特技は、お洒落へのこだわりからか“洋服の染み抜き”。YouTubeの『【知名度UP大作戦】ホリペディアを作ろう!特技「しみ抜き」も初披露』では、最年少メンバーの木村が服にこぼした染みをよく落としている、というエピソードを語りながら必死に染み抜きをする姿を公開中。こちらもぜひ観ていただきたい。
今年6月には配信ドラマ『L 礼香の真実』(ABEMA)に出演するなど、演技にもバラエティにも積極的に挑戦している堀夏喜。先述した動画でも他のメンバーに対抗するように「僕のウィキペディアを作ってください!」と懇願し、負けず嫌いな一面を見せている彼が、FANTASTICSをさらなるヒットへ導く起爆剤になりそうだ。
■斉藤碧
エンタメ系ライター。
ダンス&ヴォーカルグループ、アイドル、ロック、ヴィジュアル系、俳優などジャンルレスで執筆中。V系雑誌「Stuppy」では編集も担当。
Twitter:@stmdr38