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超特急が語る、5週連続配信リリースの意味 「僕ららしい答えを8号車と作っていく」

音楽

ニュース

リアルサウンド

 CDデビューから8周年を迎えた超特急が、10月21日から5週連続で配信リリースを行った。メインダンサーの4人がそれぞれセンターを務めた個性豊かな4曲に加え、5週目となる11月18日には全員がセンターとなる「My Answer」をリリース。出し惜しみすることなく充実の新曲を発信してきたその姿勢には、ファンである“8号車”を想う気持ちにとどまらず、次なるステップ、新たなフェーズへと向かう彼らの大いなる自信が漲っているように感じた。(山田邦子)

毎週楽しみになるようなコンテンツを発信する(ユーキ) 

ーー自粛期間を終え、5人揃っての取材や撮影が再開しましたね。久々の感覚みたいなものもあります?

ユーキ:取材でみんなの話を聞いていて、稀にですが「え、(家で)そんなことしてたんだ!」みたいなこともありますよ。知っているようで知らなかった、面白い発見があったりして。

タクヤ:久々にメンバーに会うと、人見知りな部分もあって「どんなテンションで行けばいいのかな」みたいな(笑)。でも、一度会ってしまえば普段と変わらず。最近は感染防止も心がけながらこうしてお仕事もさせていただいているので、嬉しいです。

ーー8号車の皆さんにとっても、5週連続の配信リリースなど嬉しいニュースが続いて、少しずつ超特急との日常を取り戻しつつあるのかなと思います。

リョウガ:ライブやイベントの中止とか延期もありましたけど、直接は会えない分、SNSでの発信なんかを通して8号車の皆さんとの繋がりを大事にしながら自分たちにできることをやってきました。今回の5週連続配信リリースもまさにそう。こういう時期だからこそ、超特急はいつも通りだよっていう安心感みたいなものを感じてもらえたらなと思ったんです。まだまだ元通りとは言えないですけどね。僕ら5人と一緒に前を向いて、気持ちだけでも明るく過ごしてもらえたらという思いでいます。

――心強いです。しかし自粛期間中も、何かと忙しい毎日だったのでは?

カイ:(18thシングル)『Stand up』のリリースもありましたし、SNSでの盛り上げなんかも含めて、家でできることはしっかりやらせていただいていました。アンケートの記入など締め切りものも結構多かったし、それこそピコ太郎さんとやらせてもらった動画とか、楽曲を手話で届けるとかいろいろ。でも全部楽しくやらせてもらっていたし、そういうことをやっていたおかげで、オンラインであってもメンバーの顔が見られていたっていうのはすごくよかったと思いました。タクヤも言ってたように、2カ月空いちゃったけど会えばいつも通りだったから。

――ボーカリストにとっては、ある意味歌いたい欲求が爆発しそうな感じですよね。

タカシ:それはありましたね。ずっと家にいると歌えないし、喋らないじゃないですか。久しぶりにインスタライブをやると声が出にくくなってて、「そんなこと本当にあるんやな、怖っ!」って感じでした(笑)。さすがにこれ以上はヤバいなと思って、オンラインでボイトレもやるようになったんですけどね。

――思わぬ影響が出ていたんですね。ではここから、5週連続での配信リリースについて伺っていきたいと思います。超特急にとっても初の試みだったと思いますが、このアイデアを最初にお聞きになった時はいかがでしたか?

ユーキ: SNSとの連動みたいなことも考えると配信の方が人の手に届きやすかったりしますよね。年末にはオンラインライブもあるので、そこに向けて毎週楽しみになるようなコンテンツを発信するというのは、ファンの皆さんにもきっと喜んでもらえるだろうなと思いました。

――間違いないですね。ユーキさんは1週目「Jasper」でセンターを務めたわけですが、反響も大きかったようですね。

ユーキ:ティザーが公開になった時から、「見ました」「かっこいい!」などたくさんコメントもいただけて嬉しかったです。ちなみにあのティザーはあくまでもイメージなので、この曲のパフォーマンスをライブの本番で見せる時は、あれを遥かに超えるかっこいいものを見せたいなという気持ちになりましたね。みんなの感想とか印象みたいなものを、いい意味で裏切っていきたいなって。

タクヤ:でもあの、机に潜った時はびっくりした(笑)。

タカシ:避難訓練かと思った(笑)。

ユーキ:避難訓練!? ひどーい(笑)! でもあれも、自己表現だから。

カイ:そう。あんな感じでメンバーそれぞれ、曲のイメージ映像みたいな感じのティザーを公開しています。

超特急 「Jasper」 Teaser

ユーキ:で、最初の週だったらユーキDAY? ユーキ感謝祭? みたいな感じでみんなに盛り上がってもらうっていう(笑)。

カイ:ユーキWEEKな(笑)。

ユーキ:そうそう(笑)。8号車の皆さんがそれぞれTikTok含めいろんなSNSで使ってくれていて、嬉しかったです。

――誰がセンターになるかは自分達で決めたそうですね。バッティングすることはなかったんですか?

カイ:それはなかったです。どういう順番で曲を配信するかは決まっていて、タカシもレコーディングを済ませていて、全部出来上がった状態だったんですね。それこそ「LIBIDO」とか「超えてアバンチュール」のように当て書きみたいなことではなかったから、みんなで話し合いながら決めたんですけど本当にスムーズでした。

――取材をしている現段階ではまだ全曲配信にはなっていないのですが、8号車の皆さんの反応が楽しみなのはどの曲ですか?

カイ:僕は「凱歌」。こういう曲調はそもそも超特急の楽曲にはなかったので、まず新鮮だろうなと。しかもこんなにアツい曲のセンターがタクヤっていうのも、印象として意外だと思うんですよね。僕らはそういう部分もあるって知ってるけど、タクヤは外から見ると割とクールで、曲で言うと「Yell」のような優しい曲調のセンターになることが多かったと思うから。

――「凱歌」はタクヤさん自身の挙手だったんですか?

タクヤ:いや、ユーキが「いいんじゃない?」って言ってくれました。今カイも言ってくれたけど、「Yell」とか「Billion Beats」とか、優しめの曲のセンターが多かったから、超特急で、新しいこういうテイストの曲で、新しい自分を見せられるのは確かにいいなと。

リョウガ:ティザーは、筋肉掴み取っていくぞ! みたいな感じでね。

タカシ:「(歌いながら)Wow欲しいものを Wow掴み取れ」

タクヤ:イメージ映像だから、シュールさもあって面白いと思いますよ。僕はあくまでも真面目にやってるんだけど、見る人によっては「え? この曲で!?」みたいな(笑)。

リョウガ:そういうのが意外と超特急らしさに繋がるんだよね。

タクヤ:まぁ、クスッと笑ってくれればいいかなと(笑)。ただそのテンションでライブを見た時にはもう、ギャフンとね、言わせたいなと。

タカシ:笑っていられるのは今のうちっていう。それくらい今回のティザーは、曲の世界観の一部分でしかないと思いますよ。

超特急 「凱歌」 Teaser

 8号車も加わってひとつになる(カイ)

――しかしユーキさんの「Jasper」とタクヤさんの「凱歌」、これを同じグループがやっているというのは驚きですが、成立させてしまうのが超特急だよなと納得もします。

ユーキ:あぁ、確かにそうかもしれないですね。

リョウガ:いろんな曲を、ずっとやってますからね。

タクヤ:僕は、リョウガの「So Crazy」も意外でしたよ。今までも「超えてアバンチュール」とか「Believe×Believe」みたいな、ちょっとエキセントリックな、センターが“おかしい”楽曲が多かったけど(笑)。

リョウガ:おいおいおい!

カイ:“コミカルな”ね(笑)。

タクヤ:ちょっとぶっ飛んだ曲が多かったけど、今回は音もすごくかっこいいし、二面性をテーマというところもポイントかなと思ったんですよね。リョウガ自身も、実は二面性を持っているんじゃないかなと僕は思っているので。

リョウガ:お? 持ってるのか(笑)!?

カイ:それこそこういう場所ではバカやってて変な人ですけど、ステージに立ったら誰よりもセクシーに踊る。胸のあたりの使い方がしなやか。

ユーキ:キレイなんだよね。

タクヤ:でも今回のこの曲に関しては、しなやかさというよりは、ゴリゴリに踊ってバチバチにキメてくれるダンスリーダーのユーキ寄りな感じで踊ってほしいなと思ってるんですよね。これは、メンバーの総意。

ユーキ:終わった後にゼエゼエ言うくらいね(笑)。

超特急 「So Crazy」Teaser

――二面性という話も出ましたが、リョウガさん自身はこの曲をどんな風に受け止めました?

リョウガ:まず、曲調と歌詞のギャップが面白いなと思いました。あと主人公は女性に対して陽キャ風にエスコートするんだけど、元はきっと陰キャだから果たして上手くいってるのかどうかみたいなところも(笑)。自分の中の陽と陰、悪魔と天使のせめぎ合いみたいなところを描いているような曲ですよね。だけど〈本当の僕“ソレハドチラデショウ”〉って歌詞もあるように、何度も聴いていると、どっちがどっちかわからなくなるようなところもあったりして、そこも面白い。だって、実際そういうところあると思うんですよ。周りから陰に見えていたらそれが本当? それとも本人がこうだと言えばそっちが本当? みたいな。だから僕自身も、どちらかわかっていないです(笑)。

――そういう意味での二面性は、きっとみんな持ち合わせていますよね。ではカイさんの「Never Mine」についてはどんな反応が返ってくると思いますか?

タクヤ:意外性を楽しむのとは逆に、カイの曲はすごく合ってると思う。

カイ:曲調は、R&Bで個人的にもすごく好きな感じ。でも聴いて最初に思ったのは、タカシ、英語でのレコーディング頑張ってくれたなってこと。〈今更 言えない〉の前の部分とかヤバいなと思いながら聴いていたし、めちゃめちゃ大変だったんだろうなって本当に思った。

タカシ:そこ、ヤバかった。

――この曲、ファルセットがかなり効いていますよね。

タカシ:そうなんですよ。しかもファルセットからいきなり中低音の域まで行ったりもするから、とにかく滑らかにっていうのはすごく意識しました。それを踏まえて、どれだけ聴かせられるか。あと、サビは基本的にフェイクを入れたりするんですが、そこは全部アドリブなんですね。その点、この曲はいろいろと試すというよりチャレンジな部分が多かったなと思います。

カイ:曲の質感はすごく艶があるというかウエッティーなんだけど、歌詞はマットで、その対比が面白い曲でもあるなと思いますね。この歌詞、好きだった人のことをめちゃめちゃ引きずってるじゃないですか。いわゆる洋楽の、R&Bによくある歌詞のような激重(げきおも)男子。それを、日本語も入れながらこの日本でやるっていうのもいいなって思った。あんまりないじゃないですか、ここまで引きずるって。最終的には前を向くとかはよくある展開だけど、落ちるところまで落ちてるし。

タカシ:ヤバい、ヤバい(笑)。

カイ:もはやその人のことを考えているのか、そういう自分に浸っているのかっていう世界観まで行ってる。だからこそ、例えば感情爆発とか絶望とか、ライブになった時の表現の幅としてもいろいろできそうだなと思いました。

超特急 「Never Mine」 Teaser

――ライブでの表現という点では、5週目の「My Answer」はオーディエンスとともに作り上げるような1曲でもあるかなと思いました。

タカシ:情熱的で明るくて、青空のもとでみんなと楽しむ曲っていうイメージが僕の中にはありましたね。この曲のラップの部分は、メンバーみんなで歌ってるんですね。今までもメンバーがラップをやることはありましたけど、僕も含めてみんなでっていうのは初めて。そういう意味でも、ライブでやるのが楽しみな曲です。

カイ:8号車がいてというのは大前提ですが、楽曲を作っていくという意味においては特にタカシっていう軸がいてこそ超特急は完成すると思うんです。だから、それぞれがセンターを務めてきた5週連続の配信リリースの最後にみんなでラップをやっているのも、そういうことかなと思っていて。ティザーを見てもらうとわかると思うんですが、タカシの家にみんなが集まっていくみたいなシチュエーションになっているんですよ。タカシを中心として、みんなで楽しむ。で、今後ライブになればそこに8号車も加わってひとつになる。そういう意味を込めた曲になってます。

ユーキ:8号車と一緒に僕達超特急の道を、答えを、探して行こうっていう気持ちでの「My Answer」。ティザーを見て感じた十人十色の答えもあると思うけど、僕らは、僕ららしい答えを8号車と作って行こうっていう明るい曲だと思います。

超特急「My Answer」Teaser

――ただリリースが続くだけではなく、5週に渡ってストーリーを楽しむみたいな企画でもあるのかもしれませんね。

ユーキ:本当に、全然違いますからね。違いすぎて怖くなるくらい(笑)。

カイ:だからこそ、今後のライブとかでできることも増えるっていう。

リョウガ:早くそういう環境になってほしいです。本当に。

カイ:うん。でもライブしたいっていうか、一番は8号車に会いたい。それがデカいよね。正直なところ、お客さんがいるライブに勝るものはないので。

――今年は“8”周年ということで、本来であれば”8”号車の皆さんと一緒にもっとアニバーサリーをお祝いしたかったでしょうからね。では次回はその辺りの話も踏まえながら、新曲「Asayake」について話を伺っていきたいと思います。ありがとうございました!

■リリース情報
超特急 8周年SPECIAL 配信限定リリース スケジュール
第一弾: 10/21(水)「Jasper」配信中
第二弾: 10/28(水)「Never Mine」配信中
第三弾: 11/4(水)「凱歌」配信中
第四弾: 11/11(水)「So Crazy」配信中
第五弾: 11/18(水)「My Answer」配信中

■ライブ情報
『BULLET TRAIN ON LINE SPECIAL LIVE 2020 「Superstar」』
12月25日(金) 18:00 Open / 19:00 Start
12月26日(土) 17:00 Open / 18:00 Start
12月27日(日) 16:00 Open / 17:00 Start
ライブに関する詳細は以下オフィシャルサイトにて

超特急 オフィシャルサイト