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『Away』監督、個人制作の“秘訣”を明かす 「満足度の高い自分の作品を作ることができる」

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リアルサウンド

 12月11日に公開される映画『Away』より、ギンツ・ジルバロディス監督の特別コメントが公開された。

 本作は、アヌシー国際映画祭において、2019年に新設された実験性・革新性のある長編作品を対象とする“コントルシャン”賞で、初代グランプリを受賞したアニメーション作。飛行機事故で島に不時着した少年が、様々な土地をオートバイで駆け抜けていく。全編にセリフがなく、哲学的なメタファーによって監督の個人的な思いが全編に込められている。

 ジルバロディス監督は最新のCGツールを巧みに使いこなし、“リアルタイムレンダリング”を用いてキャラクターの動きを生み出す手間を減らした。リアルタイムレンダリングは、主にゲームCGの画像生成に使われており、瞬時にリアルな3Dイメージを作成するレンダリング技法。しかし、この技法でただ工程を短縮しているだけでなく、シンプルな線で描かれているキャラクターや動物たちは新たな魅力を生み出している。

 ジルバロディス監督は、「最初の章は1年半、残りの3章はさらに1年半かかりました。資金を得て、物語を作りあげる制作スタイルを築き上げるには長い時間がかかりますが、事前に万全の準備を整えるようにしているので、制作を始めてしまえばいくつかのシーンを追加するのは簡単で、それほど手間はかかりませんでした」と振り返る。本作の制作過程は、「通常のアニメーション制作よりも即興的で有意義な手法だった」とも明かしている。

 また、ジルバロディス監督は個人制作について、「他の人のスタイルを真似せず、自分でまずはやってみること」と心得を明かし、「自分で映画を作ることができたのは非常に運が良いことだったのですが、一生懸命やれば、より満足度の高い自分の作品を作ることができます」と自身の経験を踏まえ、同じクリエイターへメッセージを送った。そして、「ただ、最初はあまり難しくないものを作ってみることをお勧めします。常に複雑な作業を行う必要はありませんが、単純な作業の方が効果的な場合もあります」と秘訣を明かした。

■公開情報
『Away』
12月11日(金)新宿武蔵野館ほか全国順次公開
製作・監督・編集・音楽:ギンツ・ジルバロディス
配給:キングレコード
配給協力:エスピーオー
後援:駐日ラトビア共和国大使館
2019年/ラトビア/カラー/原題:Away/シネマスコープ/81分/5.1ch
(c)2019 DREAM WELL STUDIO. All Rights Reserved.
公式サイト:away-movie.jp
公式Twitter:@away_movie