のっちはゲームがしたい! 第4回 大好きなみんなと一緒に念願のゲーム配信!月ノ美兎さんとの対談もしてきました
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ゲームをするのっちさん。
Perfumeのメジャーデビュー15周年および結成20周年を祝うべく、メジャーデビュー記念日である9月21日に開催されたオンラインフェス「"P.O.P" Festival(Perfume Online Present Festival)」。このフェスはオンライン上に特設されたバーチャルな会場を舞台に、各メンバーのソロ企画などさまざまな番組やコンテンツを配信するというもので、本連載の映像版である「のっちは◯◯とゲームがしたい!」も制作されました。
今回は、のっちさんがさまざまなゲストと一緒にゲームを楽しんだ「のっちは◯◯とゲームがしたい!」の収録の様子をレポート。2ページ目の最後では番組のダイジェスト動画も公開しています。さらに記事の後半では、番組ゲストの月ノ美兎さんを迎えての収録後対談も実施。完全にいちファンとして月ノさんとのトークを楽しんだ、のっちさんの興奮ぶりをたっぷりとお届けします。
取材 / 倉嶌孝彦・橋本尚平 文 / 橋本尚平(取材後記は除く) スチール撮影 / 上山陽介 ヘアメイク / 大須賀昌子 題字 / のっち
のっちはファンとゲームがしたい!(のっちキラー編)
ファンの皆さんとゲームを通じて交流しようと考えたのっちさん。最初の企画では、Perfumeファンクラブ「P.T.A.」の会員から募った8名のプレイヤーと一緒に、Zoomでボイスチャットをしながら、サバイバルホラーゲーム「Dead by Daylight」を楽しみました。
「Dead by Daylight」は、1人の殺人鬼(キラー)と、脱出を試みる4人の生存者(サバイバー)に分かれて計5人でプレイする“ホラー鬼ごっこ”です。キラーの目的は、サバイバーたちを生贄として捧げるため、フィールド内にあるフックに全員を吊るして殺害すること。サバイバーはキラーから逃げながら、フィールド内の発電機のうち5つを修理してゲートを開き脱出します。今まで自分のプレイを人に見せたことがないのっちさんは、肩をすくませながら「みんなの前でやるの初めてだね!」とウキウキしていました。
まずはのっちさんがキラーとなって、サバイバーになったファン4人を追うことに。サバイバーの中には上級者と思われる高ランクな“赤帯”も1人含まれています。普段は1人で遊んでいるというのっちさんは、初めての5人そろってのカスタムマッチに興奮気味。「緊張しますね」と語るファンに向けて、「会えたら楽しくしましょう!」と呼びかけながら不敵な笑みを浮かべました。
「よーし、みんなに会いに行くぞー!」と、張り切ってゲームを開始したのっちさん。「仲よくしてね! みんな!」と言いながらフィールドを駆け出します。ちなみにのっちさんが選んだキラーは、透明化する能力を持ち、気付かれないうちにサバイバーに接近できる“レイス”というキャラクター。のっちさんは普段、主にキラーでこのゲームをプレイしているそうです。
さっそくサバイバーを発見したのっちさんは「いるいる! いるよ!」と大興奮。「はい、こんにちわー!」「いつもありがとうございます!」と挨拶しつつ、満面の笑みでファンを背後から切りつけていきます。さらには、フックに吊ったファンに向けて「いつもお世話になってます。いつからファンクラブに入ってくれているんでしょうか?」と問いかけるシュールな場面も。画面に鮮血が飛び散る中、感謝の気持ちを鎌に込めて次々にファンを仕留めていくのっちさんの狂気的な振る舞いに、配信の視聴者たちは困惑しつつも笑っていました。
特殊能力で透明化したのっちさんは、逃げ惑うファンのすぐ背後を追いかけながら「ねえ、私のこと見えてる? のっちさん感じてる?」と意地悪げに問いかけます。そしてのっちさんに追い詰められたサバイバーが殴り倒されると、別の場所にいるサバイバーから「助けます!」という声が。それを聞いたのっちさんは「はっ! すごい! 絆が生まれてる……!」と、ファン同士が団結している様子に感動していました。自分が殴ったにも関わらず。
そうこうしている間にゲートが通電して開いてしまい、サバイバーたちは脱出を始めました。「ねえ、早くないですか……?」と少し寂しそうなのっちさんは、「1回5人で集まってお話しません?」とサバイバーたちに提案。しかしこれをスルーした2人に先に脱出されてしまい、思わずのっちさんの口から「この野郎(笑)」というつぶやきが漏れました。
続いて残る2人のサバイバーもゲート前に現れ、のっちさんは大ピンチ。透明化したのっちさんはサバイバーたちに近付くと「Perfumeの好きな曲はなんですか?」と質問し、「『マカロニ』が好きです」「『Let Me Know』が好きです」という返事を聞くや否や、「ありがとう! いい曲だよね!」と言いながら2人に鎌を振り下ろしました。しかしサバイバーたちはその攻撃を受けつつも、間一髪ゲートから脱出。全員に逃げられてしまったのっちさんは、キラーとしての自分の振る舞いを振り返って「コミュニケーション下手くそか(笑)」と笑いつつ、「4人の間で絆が生まれてた。マジうらやましい」と感慨深げにしていました。
「いやー、感謝を伝えるのって難しいですね」と語ったのっちさんですが、キラーをプレイしながら感謝を伝えようというのがそもそも難しいことだったのかもしれません。
のっちはファンとゲームがしたい!(のっちサバイバー編)
次は気分を一新して、サバイバーとしてプレイすることにしたのっちさん。使用キャラクターに選んだのは、ホラーゲーム「サイレントヒル」シリーズの主人公でもあるシェリル・メイソンです。ほかの3人のサバイバーも女性ファンがプレイすることになり、ホラーゲームにも関わらずボイスチャットはさながら女子会のよう。普段1人でゲームをしているのっちさんは「こんなフルパーティでできるなんて!」と目を輝かせながらうれしそうにしていました。
一方、キラーを務めたのは寡黙な男性ファン。彼が選んだキャラクターは上級者向けとされるデススリンガーでした。このキャラクターの特徴はスピアガンを使った遠距離からの攻撃。銛が命中したサバイバーは、デススリンガーの手元へ引き寄せられてしまいます。
キラーはゲーム開始早々、手慣れた動きでサバイバーたちを狙撃。遠くから正確に狙って撃ってくるキラーの、静かで淡々としたプレイが恐怖を煽ります。そしてのっちさんにも銛が命中。傷を負って這いつくばるのっちさんを抱えたキラーは、フックに吊るして「とりあえず1回目」とポツリ。その言葉を聞いたのっちさんは「とりあえず1回だって? 2度と吊るさせるか! もう!」と悔しそうにしていました。
その後、仲間にフックから降ろしてもらったのっちさんは、傷も治療してもらって無事復活。しかししばらくするとキラーから攻撃を受け、一発でダウンして再びフックに吊られてしまいます。実はその間にキラーは「呪術:貪られる希望(デボア)」というパーク(能力)により、サバイバーを一撃で倒せる状態になっていたんです。
このままでは全滅の危機。なのでパークの効果を消すために、のっちさんはフィールド内にある骸骨状の光るオブジェ「呪いのトーテム」を探して破壊することにしました。余裕しゃくしゃくなキラーから「トーテムの場所を教えましょうか?」と話しかけられ、のっちさんはちょっと悔しそう。なかなかトーテムを見つけられないサバイバーたちは結局キラーに場所を教えてもらい、さながらキラーとサバイバーの5人協力プレイのような展開になりました。
トーテムの探索中にキラーにばったり出くわしてしまったのっちさんは、「ねえ! 私を狙っちゃダメだよ! ゲーム終わっちゃうからね?」と自分への攻撃を制止。主催者の権限を生かして逃げ切ることに成功しました。しかしその後、発電機の修理が完了して脱出ゲートを開けられる状態になると、調子に乗ったのっちさんは「ねえキラーさん? (電気が)全部ついちゃったよ?」とキラーを煽りまくり、またも遠くからスピアガンで撃たれてしまいます。
満身創痍でやっと脱出ゲートに到着したのっちさん。仲間たちに手柄を見てもらおうと「ねえみんな! 私がゲート開けるとこ見てて!」と呼びかけますが、またまた背後からキラーに撃たれて「やだー! 熱烈ねえあなたちょっと!」と言いながら引き寄せられてしまいました。
4人のサバイバーたちがゲート前に集まり扉を開けようとしているところに、ゆっくりと姿を現したキラー。しかし彼は驚き逃げ惑う4人を攻撃せずに、すぐそばでじっと見守っていました。そしてサバイバーたちはなんとかゲートを開けることに成功し、慈悲深いキラーに見送られながらゲートから全員脱出。凄惨な絵面のホラーゲームとは思えないほど終始笑顔の絶えない対戦になり、のっちさんも「楽しく交流できて100点だった」と満足そうにしていました。
のっちは木村咲愛ちゃんとゲームがしたい!
続いてのコーナーでは「Dead by Daylight」でのダークな世界観とは打って変わって、ほのぼのした雰囲気でパーティゲームを楽しみます。ゲストとして登場したのは、Perfume「Let Me Know」のミュージックビデオに子供時代ののっちさん役で出演していた木村咲愛さん。
木村さんはMV出演後さくら学院に入り、現在はPerfumeと同じ事務所の後輩として活躍しています。熱心な父兄(さくら学院ファンの呼称)であり、8月末の配信ライブ「The Road to Graduation 2019 Final ~さくら学院 2019年度 卒業~」も視聴したばかりだったのっちさんは、ひさびさに木村さんと対面し「もうすっかりアイドルになって、私はうれしいよ」と感慨深そうです。
2人がプレイするのは、Nintendo Switch専用ゲーム「1-2-Switch」。2人のプレイヤーがJoy-Conを手にして向かい合い、画面ではなく相手の目を見てプレイする対面ゲームです。のっちさんは以前このソフトをダウンロードしたものの、一緒にやる相手がいなかったためプレイするのはこの日が初めてだったそう。
今回2人は「7番勝負」として、全28個あるゲームのうち7つに挑戦しました。のっちさんはまず、Joy-Con(コントローラー)をダイヤルに見立てて回し、3つのポイントを早く見つけたほうが勝つ「金庫破り」、そしてJoy-Conを牛の乳頭に見立てて搾り、より多くの牛乳を出したほうが勝ちとなる「ミルク」と、序盤2つのゲームで連勝。小学生相手でも手加減なく全力で真剣勝負を楽しんでいました。
「ソーダ」はJoy-Conを炭酸水の瓶に見立てたゲームで、自分が瓶を振っているときに栓が抜けると負け。2人は互いの目を見ながらリズミカルにJoy-Conを振り、調子に乗って振りすぎたのっちさんは炭酸水が吹き出して敗れました。
「旗上げ」は、女性の声で指示されたときは指示通りに、男性の声で指示されたときは逆方向に旗を振るというゲーム。頭が混乱しながらも2人はJoy-Conを必死で上下左右に動かしました。結果はのっちさんの勝ちでしたが、わけがわからなくなっていたのっちさんは判定が出た直後に「ホントに?(笑)」と笑っていました。
ハイレベルな戦いになったのが、Joy-Conを握って手を打ち、相手が振り下ろした刀を受け止める「真剣白刃取り」。2人共才能を発揮して刀をキャッチし、なかなか決着が付きません。そのうち2人は和太鼓のBGMに合わせて陽気に踊りだし、ゲーム内の声に「しっかり止まって!」と叱られてしまいます。何度か攻守を交代した末、油断したのっちさんは不意打ちを受けて刀を受けそこね、これで木村さんの2勝目です。
卓球のラケット代わりにJoy-Conをリズミカルに振る「ピンポン」では、接戦の末に木村さんが5点先取して勝利。のっちさんは小学生の頃に卓球部だったそうで、負けたことを心の底から悔しそうにしていました。
「モデルウォーク」はファッションショーのランウェイをイメージしながら、リズムに合わせてキレよく歩き、ビシっと止まるゲーム。普段からダンスをしているだけあって様になるポージングを決めた2人でしたが、木村さんが勝利し、のっちさんは「若さに……負けた……」とうなだれました。
後半戦の追い上げが効いて、7番勝負の結果は4勝3敗で木村さんの勝利。うずくまって悔しがるのっちさんに木村さんが「のっちさん、大丈夫ですか?」と優しく声をかけると、のっちさんは「慰められた(笑)」と笑いつつ「大きくなったなあ」と木村さんの成長を喜んでいました。
のっちは月ノ美兎さんとゲームがしたい!
最後に登場したゲストは、にじさんじ所属のバーチャルライバー・月ノ美兎さん。
2年前のデビューしたての頃から月ノさんのことを知っていて、特に今年に入ってからは配信を欠かさずチェックしているというのっちさんは、月ノさんについて視聴者に「見た目はかわいいんだけど、中身はネットに深く潜っているおじさまのような、すごく心地のいい気持ち悪さを持った女子高生」と的確に紹介しました。
2人がプレイしたのは、人気のオンラインゲーム「Fall Guys: Ultimate Knockout」。60人のプレイヤーの中で最後の1人になることを目指して、かわいいキャラクターを操作しながらさまざまなミニゲームに挑むというバトルロイヤルアクションで、最近たくさんの人々がゲーム実況を投稿しています。のっちさんはこのゲームを選んだ理由を「私はいつも1人でやってるんですけど、かしゆかが友達とやってるって言ってたから『へえ、友達とやると楽しいんだ』と思って」と話していました。
今回は2人で同時にプレイし、協力し合いながら決勝戦を目指します。「この日のために、美兎さんが配信してる時間プラス1時間くらい練習してきました」と気合十分なのっちさん。「今日は美兎さんと一緒にテッペン取ったろかなと思ってます!」と意気込みますが、「え、でもテッペンって1人しか取れないんですよ……?」と月ノさんから突っ込まれていました。
最初のステージは、偽物のドアを避けて通れるドアを見分けながらゴールに突き進む「ドアダッシュ」。2人は息の合った二人三脚の協力プレイですいすいと先に進み、一緒に仲良くゴールイン。幸先のいい初戦になりました。
2つ目のステージ「パーフェクトマッチ」は、床タイルに表示された果物のイラストを覚えて、数秒後にスクリーンに映った果物のタイルに移動するというゲーム。間違えるとタイルが消えて、スライムの海に真っ逆さまに落ちてしまいます。記憶力が鍵を握るこのゲームですが、2人それぞれ覚える果物を割り振って協力しあい、こちらも難なくクリア。
また、円形のステージで回転するポールをジャンプして避けるゲーム「ジャンプクラブ」では、“待つ女”タイプののっちさんはその場にとどまってポールを飛び越え、“走る女”タイプの月ノさんはポールに追いつかれないように逃げ続け、それぞれの戦略で勝利をつかみました。
続いて始まったのはチーム戦のゲーム「ロックンロール」。プレイヤーは3つのチームに分かれて、協力して大玉を転がしゴールまで運びます。月ノさんは「これ、わたくし足を引っ張るんですよね……」とちょっと自信なさげでしたが、2人がいるチームはスムースに玉を転がして1位に躍り出ました。そしてゴール手前で月ノさんは「ちょっと邪魔しに行ってきます」と話して、ほかのチームの妨害を開始。「オラァ! ウェーイ!」と叫びながら敵陣に突っ込み、のっちさんは「すげえヤカラが邪魔しに行った(笑)」と爆笑していました。
見事なチームワークでついに決勝戦に進出した2人ですが、昨日の友は今日の仇。ここからはそれぞれが優勝を目指してしのぎを削ることになります。
ファイナルステージは、踏むと崩れる足場を移動しながら最後まで落下せず生き残ることを目指す「止まるなキケン」。優勝が目の前に迫って2人の気持ちが高ぶりますが、のっちさんが床をすり抜けて一気に何層も下まで落ちてしまうというラグが発生してしまいました。のっちさんはほかのプレイヤーへの嫌がらせとして、めちゃくちゃに足場を踏み荒らし始めます。するとそののっちさんが空けた穴に月ノさんも落下し、2人共一気にあとがない状況に。もう少しで優勝という惜しいところまでいった2人でしたが、最終的にこの足の引っ張り合いにより、健闘むなしく脱落してしまいました。
のっちさんは「足を引っ張り合いすぎてしまったなあ」と反省。月ノさんは一緒にゲーム配信をしたことについて「わたくし、そもそも人と『Fall Guys』をやるのも初めてなのに、初めてやったのがPerfumeののっちさんって、意味がわからなくて(笑)。すごく貴重な体験でしたし、興奮しましたね」と楽しそうに振り返っていました。
次のページからはのっちさんと月ノ美兎さんの対談をお届け。月ノさんがのっちさんにゲーム配信のコツを、のっちさんが月ノさんにダンスの練習法をそれぞれ伝授します。
最初は嫉妬心のほうが強かったんです
のっち 今日の企画を考えているときに「一緒にやるゲームはなんでもいいから、とにかく委員長(月ノ美兎の愛称)とゲームをしたいな」っていうのが私の中にあったんです。
月ノ美兎 ありがたいですね。
のっち どのゲームにするかは、委員長がいくつか案を出してくれたんですよね。その中から私がなんとなく「これがいいんじゃないかな」って返したのが「School Days」と「Fall Guys」の2本で。でも「School Days」は時間がかかるから番組の尺を考えたら「Fall Guys」のほうがいいだろうってことになって。
月ノ 確かヨーロッパ企画が作った、実写のバカゲーみたいなのとかも案に入れてましたね。私、「Fall Guys」を誰かとやるの初めてだったから、今日はすごく楽しくて。
のっち 私もめちゃくちゃ楽しかったし、お会いできてうれしかったですー!
月ノ のっちさんが私の配信を観てくださっていたということが、すごくうれしかったですね。そんなのまったく想像できなかった。
のっち 私が委員長のことを知ったのは活動を始めたての頃で。もともとヨーロッパ企画が好きだったから、そのゲーム実況をやってるのを「ふーん……おもしれー女」って感じで観てました(笑)。
月ノ 乙女ゲーに出てくる男!(笑)
のっち でもそのときはなんていうか、嫉妬心のほうが強かったんです。
月ノ えー! なんでですか! そんな嫉妬される要素は私には全然ないですよ!(笑)
のっち 自分が好きなことをコンテンツにして楽しめるって、なんかいいなあって思ったんですよ。だから最初のうちは毎回観るってほどではなかったんです。今年に入ってからなんですよね、熱心に観るようになったのは。
感覚としてはおじさん同士が知らない単語で盛り上がってるのと一緒
月ノ のっちさんがサブカル方面にすごく詳しい方だっていうのはちょっとお聞きしていたんですが、まさかバーチャルYouTuberをそんな初期の段階から知ってらっしゃるとは思わなかったですね……。ほかにもバーチャルYouTuberを全般的に知ってらっしゃる感じですか?
のっち そうですね。もともと自分がゲームをやってて行き詰ったときに、そのゲームが上手な人をYouTubeで探して観てたんです。そうするといろんな人の動画がオススメに出てくるからそれも観るようになって、そのうちVTuberにたどり着いて。委員長に出会ったときは「なんじゃ、この深い世界は……」って衝撃でしたね。
月ノ いやいやいや(笑)。
のっち 委員長の雑談を聞いてると、感覚としては年上の男性同士が知らない単語で盛り上がってるのと一緒なんですよ。だから、委員長がポロっと言ったことに対してリスナーたちが「おい、それはあかんやろ」みたいにツッコんでるの見て、「あ、今のはそういう単語だったんだ」みたいに知るという。好奇心が刺激されます。最近は委員長からの流れで、にじさんじのほかの皆さんも観るようになって。にじさんじを観始めると、もうそれで事が済んじゃうんですよ。
月ノ そうなんですよね。人が多いから、そのぶん観るのに時間も取られるし。
のっち 毎日誰かが何かしらコラボしてるし、それを追っかけるのが今は楽しくて。
月ノ その話、にじさんじのみんなが聞いたらめちゃめちゃビックリすると思いますよ。
月ノ 私は映画研究会に入ってて、映像メディアについて教わることが多かったんですよ。で、そのときに参考教材としてPerfumeさんのライブ映像を先生から観せてもらったりしてて。
のっち へー!
月ノ 演出に最先端のテクノロジーを使ってらっしゃるじゃないですか。そういうPerfumeさんの映像を観て、技術について勉強させていただいてるんです。
のっち そうなんだ! うれしいです!
月ノ あと私は絵画教室みたいなところに以前通っていたので、美術を志す人が周りに多かったんです。そのときもPerfumeさんのことが好きな人がすごくいっぱいいて。その人たちがみんなハイレベルなPerfumeさんのファンアートを描いてたんですよ。
のっち うえええ! ありがたい。
月ノ Perfumeさんは髪型が変わらなかったり、例えば「のっちさんはハーフパンツが多い」みたいな衣装のパターンがあったり、キャラクター的な差異がわかりやすいというのがファンアートが多い理由の1つだと思うんですけど、それを抜きにしても「こんな愛され方をするユニットってあんまりいないな」と感じてたんです。ほかのアイドルを好きな人ももちろんいっぱいいたんですが、Perfumeさんほどファンアートを見ることはあんまりなかったので、「すごい特殊なグループなんだなあ」って思ってました。
裏切り合うようなやつがすごく好きなんで
月ノ 私、リアル脱出ゲームがめちゃくちゃ大好きなんですよ。
のっち もちろん知ってるよおお!
月ノ ありがとうございます(笑)。のっちさんもすごく好きって言ってらっしゃって、しかもご自分とコラボした脱出ゲーム(「Perfumeの隣の部屋からの脱出」)があるじゃないですか。私、すごくうらやましいなと思ったんですよ。Perfumeさんの脱出ゲームを作る際にはやっぱり、皆さんのアイデアが反映されたりしたんでしょうか?
のっち 具体的なアイデアというよりは、「Perfumeと一緒に脱出してる!という感覚をファンの人に味わってほしい」ってお願いしました。私たちがSCRAPさんのリアル脱出ゲームを好きなところって、「私は今、キャラクターと一緒に脱出してるぞ!」みたいな感覚になれるところなんですよ。
月ノ なるほど、それはわかります。ちなみにまだちょっと想像が付かないんですけど、Perfumeさんの脱出ゲームって、ゲーム中に皆さんの姿が見えるわけではないんですよね?
のっち いや、もうバッチバチに姿見えます。プレイヤーがいる部屋に大きい窓があって、隣の部屋にいる私たちとチームメイトになって一緒に謎解きするっていう。
月ノ はー! なるほど。じゃあ「アイドルは100万回死ぬ」とちょっと似た設計というか。
のっち うん、ちょっと似てる。あれは本物のアイドル役の人がいるんだよね! 「アイドルは100万回死ぬ」は最高だったね、ホントに。
月ノ 私もあれ大好きなんですよ。特に「2」がめちゃめちゃ面白くって。ああいう型破りなことを求めて脱出ゲームしてるんだなって実感しましたね、私。
のっち 委員長の配信で、脱出ボドゲ(ボードゲーム)を紹介してたじゃないですか。私も買いました。おうちにいなきゃいけない時期に1人でやってました。「EXIT 脱出:ザ・ゲーム」と「アリスと謎とくらやみの物語」。
月ノ あ、「アリス」やりました!? どうでした?
のっち めっちゃくちゃ面白い……!
月ノ あれは本当に素晴らしいですよね!
のっち いい! 1人じゃなくて、誰かとやればよかったなっていう思いはあるけど(笑)。
月ノ 確かにそっちのほうが楽しいかもしれませんけどね(笑)。私の場合、一緒にやってる人と裏切り合うようなやつがすごく好きなんで。
のっち わかる!(笑)
私は私の「Dead by Daylight」でいいんだ!
のっち 委員長にちょっと聞きたいことがあって……私、このあと初めてゲーム実況というものをやるんです。ファンの方と通話しながら、一緒に「Dead by Daylight」をプレイするんですけど(※番組の配信順は「Dead by Daylight」が先だったが収録は「Fall Guys」が先)。
月ノ ええええっ! 通話しながら!? ファンの方からしたら夢みたいな話じゃないですか!
のっち いつも委員長はゲームをしながら視聴者に向けて話をするのがすごくうまいなと思っているので、どんなことを考えながらゲーム配信をしてるのかとか、もしコツがあったらぜひ教えてほしいです。
月ノ なんだろうな……私は「Dead by Daylight」は全然下手なんですけど、世界観がめちゃくちゃ好きなんですよ。各キャラクターの背景だったり。
のっち しっかり作り込まれてますよね。
月ノ そう。みんなが殺人鬼になった経緯とか。そういうのを事前にめちゃめちゃ読んでから始めるから、ゲーム中にめちゃめちゃ饒舌に世界観を解説したりするんですよね。「私、知ってっし!」みたいな感じで。なのにプレイはものすごく下手という。
のっち あはは(笑)。なるほど。私もめっちゃドヤりながら説明しよう。
月ノ このゲームに限らず、世界観とかその背景をよく知ることでそのキャラクターが好きになったりして、しゃべれることも増えるしゲームもより楽しくできるとかあると思うんですよね。
のっち めちゃめちゃ勉強になる。
月ノ いやいやいや(笑)。
のっち 確かに、キャラクターの背景にあんまり興味を持たずに純粋にうまくプレイすることを追求する人もいるし、それはそれでいいと思うけど、配信を観ているみんなはたぶん、委員長の頭の中を通して出てきた「Dead by Daylight」の世界観を楽しみにしてるはずなんですよ。だから「うまくやろうとしなくてもいい! 私は私の『Dead by Daylight』でいいんだ!」って気付きがありました。
月ノ うんうん。私の「Dead by Daylight」!でいきましょう(笑)。
「んなアホな」って思ってたんですけど、やっぱり特殊だったんですね
のっち 10月に委員長のメジャーデビューシングル「それゆけ!学級委員長」が発売されますよね。私、発売をめちゃくちゃ楽しみにしてるんですよ。
月ノ わっ、ありがとうございます!
のっち みんなにも「これを聴いて!」って言いたい(笑)。あと委員長は中田さんの曲も歌ってるじゃないですか。
月ノ ああ! 中田ヤスタカさん! 「あいがたりない(feat. 中田ヤスタカ)」(ミライアカリ、電脳少女シロ、猫宮ひなた、月ノ美兎、田中ヒメ、鈴木ヒナによるユニット・バーチャルリアルの楽曲。アニメ「バーチャルさんはみている」のオープニング)のことですね。
のっち 6人で歌ってるのもいいけど、美兎ちゃんがソロで歌ってるバージョンもすっごいよく聴いてて。好きです、委員長の歌。
月ノ えええ! そんなふうに言っていただけるなんて……めちゃくちゃうれしい……!
のっち あの曲を聴いたときに「委員長ももしかして、Perfumeがいつも録ってるあのスタジオでレコーディングしたのかなあ?」みたいなことを考えてました。
月ノ 同じスタジオなんですかね? 白いふわふわの絨毯みたいなのがある部屋でした。
のっち そうそう! ちょっとした部屋みたいなスペース! いつも3人で、中田さんが座って作業してる後ろのソファに座って、その場で歌詞を渡されて音を聴かせてもらってレコーディングしてます。
月ノ やっぱりそうなんですか! 私のときもその場で歌詞と曲をもらってレコーディングしたんですよ。しかも私が歌ってる最中に、なんか作曲してて……。
のっち あはは!(笑)
月ノ スタッフから「いや、レコーディングはみんなこういうものだよ」って言われて「んなアホな」って思ってたんですけど(笑)、やっぱり特殊だったんですね。
のっち そうそう、そうなんですよ。座って歌いました?
月ノ いや、立って歌いました。
のっち あ、立って歌ったんだ!
月ノ えっ、座って歌ってるんですか!?
のっち そうなんです。もう昔からずっと。
月ノ それってなんのために? 何か意図があるんですか?
のっち なんか、力入れすぎないようにさせてるのかなあ。そっか、私たちだけなんだ。きゃりー(ぱみゅぱみゅ)も確か、立って歌ってるって言ってたような気がするなあ。
月ノ Perfumeさんの曲は無機質なイメージだから声を張らずに歌うべき、ということなんですかね。
のっち かもしれない。
月ノ じゃあ、カラオケでPerfumeさんを歌うときは座って歌ったほうがいいんですかね……?
委員長にダンスを教えたい!
のっち あと委員長の歌では「Moon!!」とか「アンチグラビティ・ガール」もよく聴いてますね。あれはもう、鳥肌モノです。
月ノ めちゃくちゃ聴いてくださってますね!
のっち ラップバトルも、めっちゃ好きです。
月ノ ほかのチャンネルに出てる私までチェックされてるんですか!
のっち ほかにも、両国国技館のイベントで歌ってた「林檎もぎれビーム!」とか……。
月ノ えっ、そんなことまで知ってらっしゃるんですか!? 実はあの両国国技館で、Perfumeさんの曲を歌うという案が出てたんですよ。私は樋口楓ちゃんと静凛先輩と一緒にJK組っていうユニットを組んでるんですけど、その3人で一緒に。でも「ダンスが難しすぎて無理」ってことになって。
のっち うあああ……マジか……! それやってくれてたら激アツだったなあ……。
月ノ 私、踊りがめちゃめちゃ苦手なんですよ。今までほとんどやったことがなくって。
のっち 委員長に教えたい!
月ノ 教わりたい……。
のっち レッスンとかがあるんですか?
月ノ ないんですよ。私、ただでさえ歌うときにすごく緊張して声が震えちゃうのに、プラスしてダンスまでやるだなんて本当に無理で。
のっち でも、いくら練習しても緊張はするんですよ。絶対に。
月ノ あ、やっぱりPerfumeさんでもそうなんですね。
のっち だけど一度本番を経験したら、その次の本番は少しだけ楽に迎えられるようになる。その繰り返しですね。1回、誰かに観てもらいながら、本番と同じことを通してやってみるのとかどうですか? あるいは、本番のつもりでパフォーマンスしている自分をカメラで撮影してみるとか。
月ノ ああー、それは確かにいい案ですね。まあ、私の場合はそれを1人でやればいい話ですけど、のっちさんの場合はほかのメンバーと3人で息を合わせなきゃいけないから、めちゃくちゃ大変なんでしょうね。
のっち それはそうですね。「とにかく3人の動きを合わせる」というのをまず第一に考えるから。
月ノ 一番緊張しいなのって、3人の中でどなたなんですか?
のっち それぞれですね。ライブ中は必ず常に誰かは緊張してる。
月ノ 逆に考えれば、誰かが緊張してるときは、ほかの人は気が楽になれてるってことなんですかね。
のっち そうそう。毎回3人で支え合ってるんですよ、本当に。
月ノ うわー、めちゃくちゃいい関係! うらやましい……。今日はのっちさんとお話できて楽しかったです。ありがとうございました。
のっち こちらこそ、また何かあったらよろしくお願いいたします!
月ノ 今日の「Fall Guys」はラグのせいでうまくいかないところもありましたし、落ち着いた頃にぜひまた、オフラインでも一緒に遊びましょう。
のっち お、オフライン……しましょう……(震える声で)。
のっちさんの取材後記
こんにちは、のっちです。
今年の9月、誕生日プレゼントでライゾマティクスさんからこんなものを頂きましてですね。
これ、予約開始でアッツアツの時期でね。
どんなプレゼントよりも喜んじゃってね。
手に入る算段あるんすかぁ!!!? さっすがテクノロジーの人達!!! っつってね。
その直後に、私きっちり落選してるんでね。
ほんでね! こないだね!
じゃあーん。
う、うおおおわああああああああ!!!!
PS5もろたあああああああああああ!!!!!
最高! 最高! 最高!
最高に楽しいです。
画面の中のキャラクターを!わたしが!この手で!動かしています!感がすごい。
コントローラーから手に伝わる振動の微細な変化もそうだけど、コントローラーに付いとるスピーカーの音もめっちゃ良くなってないすか?
振動と音のハーモニーで、ゲームがしっかりと「体験」になった。
あれ何すごい。
歩いて、床の素材の違いを感じるだけで楽しい。
楽しい!!! 楽しい!!!
早くこのコントローラーで色んなものを動かしたいですー。
さて。
[PS5 引換え券]を貰った翌日、わたくしの所属するグループ主催のフェスにて、ソロ企画でゲームをしまして。
今回は、そのレポート(ていねいなレポ感謝!)と、企画内で参加していただいた月ノ美兎委員長との対談をお届けしました。
ねえ、ゲームって一人でするものだと思ってたけど、もしかして友達とやるものなのかな。
めちゃめちゃ楽しかった。
普段一人で遊んでる「Dead by Daylight」はファンクラブで人員募集して平日の昼間に集まってもらい。
2人用のパーティーゲーム「1-2-Switch」は後輩の小学生引っ捕まえて一緒に遊んでもらったわ。
ほんまありがとうな……。
あ、ねぇ見た!? 木村咲愛ちゃんの「モデルウォーク」での、私とのバランスの取り方。身長差を利用してのポージング。天才なんだが。
咲愛ちゃんの所属してる「さくら学院」いいですよ皆さん。小中学生の成長期限定アイドルなんですけど、中学卒業と共にグループも卒業で、毎年卒業式があってね。ガチでステージで“式”やりますよ。ダンスも歌も素晴らしいですよ。ぜひ!!
そして月ノ美兎委員長との「Fall Guys」
あー楽しかったなあ~。
緊張したけど、お喋りもずっと引っ張ってもらってありがたかったです。
対談は、ただただ私の好きを伝えたら終わっちゃった。短い時間だったので早口かつ、文字の10倍テンション高いです。
もっと話したかったなあ~。
なんか、みんな気づいたかわかんないけど委員長への呼称がどんどん変わっていくのがリアルで気持ち悪かったですね。一回「美兎ちゃん」て呼んじゃってたね。みとちゃん。
普段の配信やライブを見てたら、委員長たちは企画とか配信とかの色々を自分主導でやってるぽい。
人が好きに喋ったり、好きにゲームをしたり、好きに歌をうたったり、ワクワクしてる姿って魅力的で、あーやっぱいいなーと思うし、わたしは勝手にワクワクを貰ってるし、勝手に応援してる。
委員長の歌は、委員長の表現する“月ノ美兎”が溢れてて好き。うまく言えないけど。
委員長のいる事務所には、所属してる方々沢山いらっしゃいますが、私は音楽がやっぱり好きでね。音楽は楽しいなあ、歌は素晴らしいなあって、皆さんを見てて、思う。改めて。モチベーション爆上がる。
歌声で、ぶわぁっと人物像とか世界観が広がる瞬間を目撃する、その快感があるぞここに。
ただのファンのうわごとでしたッと。
次回は、龍が如くスタジオ訪問! 行ってきました!! 目から鱗の連続でした!!!
制作の様子とか、宣伝の話とかも興味深かったので是非。お楽しみにです!
次回予告
念願のゲーム配信を、大好きな人たちと一緒にたっぷり楽しんだのっちさん。次回は、かねてから告知していたもののコロナ禍の影響で延期になっていた、「龍が如く」シリーズの制作を手がけるセガゲームスの龍が如くスタジオへの訪問の様子をお届けします。
Twitterで皆さんから寄せられた総合監督・名越稔洋さんへの質問も、のっちさんが直接ご本人に聞いてきましたので、公開をお楽しみに。
Perfume最新情報
最新シングル「Time Warp」と、2005年から2020年までに着用した衣装の軌跡を追った書籍「Perfume COSTUME BOOK 2005-2020」発売中。12月31日にNHK総合ほかで放送される「第71回NHK紅白歌合戦」に、13年連続13回目の出場が決定しました。