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DOBERMAN INFINITY KUBO-C、“ヒップホップの核”をラップで体現するリーダー 周囲から慕われる陽気で優しい兄貴分

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 MCのKUBO-C、GS、P-CHOの3人と、劇団EXILEのメンバーとして俳優活動も行うSWAY、ボーカルのKAZUKIで構成される、4MC+1Vocalスタイルのヒップホップグループ、DOBERMAN INFINITY。LDH所属ながらも“踊らないグループ”として唯一無二の存在感を放っている彼らが、12月2日に約1年ぶりとなるニューシングル『6 -Six-』をリリースする。表題曲「6 -Six-」とカップリング曲「SO WHAT」は、現在放送中のドラマ『6 from HiGH&LOW THE WORST』(日本テレビ系)の挿入歌に起用され、リリース前から話題を呼んでいる。そこで本連載では、DOBERMAN INFINITYのメンバーについて1人ずつフィーチャー。第1回目はリーダーのKUBO-Cについて、DOBERMAN INFINITYの歴史と絡めながら紹介していく。

DOBERMAN INFINITY「6 -Six-」 (Official Music Video)

 KUBO-Cは、1980年1月21日生まれで奈良県出身。子どもの頃は少年野球をやっており、同年代の子ども達と同じようにプロ野球選手に憧れていたという。メンバーのGSとは小学3年生から交流があり、昔からよく遊んでいた、いわゆる幼馴染みだ。プロ野球選手を夢見ていたKUBO-Cがヒップホップと出会ったのは、高校生になってから。「GSとかP-CHO、地元の子とスケボーしててHIP HOPを知ってのめりこんでいったんです」(引用:TOKYO HEADLINE)と語る。WEST HEAD(KUBO-C、GS、P-CHO)として地元・奈良で音楽活動をスタートすると、2000年には、滋賀県出身のMAB、兵庫出身のTomogenとともにDOBERMAN INCを結成。大阪に拠点を移して活動を始める。各自のラップスキルの高さに加えて、メンバー全員が20代前半だったこともあり、関西圏を中心に新世代を代表するアクトとして注目を集めていたようだ。メンバー達はアマチュア時代を振り返り、「大阪のクラブでマイクを握るのがメインだったから、深夜2時とか3時が出番って感じでした」(P-CHO)、「当時はまだアマチュアだったから、バイトが生活のメインで、ライブの日は休みをもらうというサイクルだったね」(GS)(引用:アルキタ)と語っている。そして2002年、BACH LOGIC aka BLを中心とするMATCHSTICKMENプロデュースのもと、インディーズデビュー。BACH LOGICによるサウンドプロダクションも、JAPANESE HIP HOPシーンにおけるDOBERMAN INCの立ち位置を確固たるものにした一因だろう(参照:ビクターエンタテインメント)。2004年にメジャーデビューを果たした後は、MABの脱退を経て、2008年にLDH所属に。東京で活動していく中で2013年にTomogenが脱退し、DOBERMAN INCは3人となった。

 彼らの運命を大きく変えたのが、2013年にボーカル・KAZUKIが挑戦したオーディション『VOCAL BATTLE AUDITION 4』だった。加入の発表タイミングは2人ともほぼ同時だったが、実は以前から劇団EXILE所属のSWAYを加入させたいと目論んでいた3人にとって、最後のピースとなったのがKAZUKI。オーディションが始まる前は、女性ボーカルやバンド編成なども再スタートするためのアイデアとしてあったそうだが、オーディションで気になった人の中から“DOBERに一番似合う人”としてKAZUKIを抜擢(参照:モデルプレス)。2014年6月17日には、KAZUKIの加入と、グループ名をDOBERMAN INFINITYに改名することを発表した。(参照:デイリースポーツ)同年6月24日にSWAYの加入を発表し、正式に5人で始動することとなった。(参照:Ameba Blog

 KAZUKIが放つクリアなハイトーンと対照的な立ち位置におり、歪みを効かせた低音が特徴的なKUBO-C。“ALL ROUND HIP HOP”をテーマに掲げるDOBERMAN INFINITYにおいては、“J-POPとしての聴きとりやすいラップ”が求められることも増えているようだが、KUBO-Cは“ヒップホップの核”を体現する存在と言えるだろう。「DO PARTY」や「SUPER BALL」のようなパーティーチューンでは、持ち前の陽気さも加わり、自然体で煽るような役割に。逆に「We are the one」のようなミディアムバラードでは、彼の無骨なラップがあるからこそ、楽曲がDOBERMAN INFINITY流のバラードとして成立。KAZUKIも「音楽面ではどんな曲を歌ってもKUBOさんがバシッと重みのある声でラップしてくれると曲が締まる」(引用:DOBERMAN INFINITYが語る、“5人で歩んできた5年間”の絆「誰ひとり欠けていたくない」)と称賛している。なお、昨年6月、ベストアルバム『5IVE』をリリースした際に、KUBO-Cが5年間のターニングポイントとなった曲として選んだのは、2017年にリリースしたラブバラード「あの日のキミと今の僕に」。「俺はああいう感じの曲をやるとは思ってなかったんです。もう生涯レベルで。俺の人生プランにはなかった」(引用:DOBERMAN INFINITYが語る、“5人で歩んできた5年間”の絆「誰ひとり欠けていたくない」)と語るほど、自分の声質やスタイルとはかなりかけ離れた音楽への挑戦だったようだ。だが、その結果、DOBERMAN INFINITYの音楽性をさらに広げ、多くの音楽ファンに楽曲を届けるきっかけとなった。

DOBERMAN INFINITY「あの日のキミと今の僕に」MV -short ver.-

 そんなKUBO-Cのキャラクターを一言で表すならば、ムードメーカー。GS曰く“お笑いテロリスト”で、ライブでも爆笑トークでMCタイムを盛り上げている(参照:DOBERMAN INFINITYが語る、“5人で歩んできた5年間”の絆「誰ひとり欠けていたくない」)。『シブザイル』(ABEMA)で顔占いを行った際には、顔占い師のLove Me Doから「芸術的な才能があるが、とてもデリケート。メンバーには内緒にしてるけど、大事な時にお腹を壊してるかもしれない」と言われ、「子どもの頃、電車に乗るとお腹壊してました」というエピソードで笑いを誘う場面も。「明るそうに見えるが、孤独を感じやすい」という診断には「寂しがりではありますね」と意外な一面を明かした。また、劇団EXILEの青柳翔と顔が似すぎている言われており、自身のInstagramにもたびたび2ショット写真を公開。“くぼちゃん”というニックネームからもわかるように、コミュニケーション能力が高く、DOBERMAN INFINITYがプロデュースを手がけるBALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBEのメンバーなど、歳の離れた後輩にもフレンドリーな優しい兄貴である。

 
 
 
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 リーダーでありながらも、しっかり者のメンバーに身を委ねて無邪気に振る舞う、愛されキャラKUBO-C。だからこそ、真剣な表情でラップをする姿が際立ち、そのギャップにハマる人が多いのだろう。そして、いい意味でブレないKUBO-Cの存在が、DOBERMAN INCから継承されたヒップホップの真髄を守っている。

■斉藤碧
エンタメ系ライター。
ダンス&ヴォーカルグループ、アイドル、ロック、ヴィジュアル系、俳優などジャンルレスで執筆中。V系雑誌「Stuppy」では編集も担当。
Twitter:@stmdr38