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ミリー・ボビー・ブラウンら豪華ゲストが登場 東京コミコン2020の見どころを杉山すぴ豊が解説

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 まず最初に申し上げておきますが、僕は今回東京コミコンのスーパーバイザーとして関わっており、いくつかのステージも担当しています。なので今回のこの記事は、決して東京コミコンのPRではないのですが(笑)、東京コミコン側に立った者からの発信だということ何卒ご理解ください。

 さて、今年も東京コミコンが12月4日・5日・6日に開催されます。今回はコロナ禍の影響を受け初のオンラインでの開催となります。

 東京コミコンはご存じのように海外からセレブ(スター)を呼んでの撮影会・サイン会、それから様々なエンタメ企業さんからのブース出展、さらにステージを使ってのプレゼンテーションがメインです。これをオンラインでどう実現するか?

  基本、ステージは従来の会場である幕張メッセの特設会場で無観客イベントとして開催して(一部そうでないものもありますが)それを配信する形となります。ステージは登壇者をZoomなどでつないで完全リモートでもできるのですが、やはりイベントとしての臨場感にはこだわりたかったので、まずリアルイベントとして幕張メッセで実施、それを中継する、としました。エンタメ企業さんからのブース出展はないのですが、各社さんから発表したいことはステージの方でプレゼンテーションしてもらう形にしました。

 ステージは来年公開される映画やアニメの発表が多い。『モービウス』や『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』など、今年ファンが楽しみにしていて公開が延期になってしまった映画の最新情報の発表もあるのでワクワクしていただけると思います。

 東京コミコンのサイトにアクセスすればこうしたステージのコンテンツをオンタイムで一回限り無料で視聴することができますが、550円(税込)で有料ゾーン=プレミアゾーンに入ると、そこではステージ・コンテンツがアーカイブ化されているので、見逃したもの、気に入ったステージを何度でも観ることができます。従来会場で売っていた限定品や先行品は、有料ゾーン=プレミアゾーン内の東京コミコンの特設ECサイトで販売します。開催期間内は何度でも入ることができます。

 東京コミコンの名物といえば、海外からセレブ(スター)を呼んでの撮影会・サイン会。今回はさすがに来日してもらっての撮影会はできないのでサイン会のみ。オンラインで申し込み、サイン会チケットを買うと(値段はスターによって異なります)サインが送られてくるという段取りになります。スターによってはサインに個人宛ての名前を書いてくれたり、またサインしている様子を動画にとって見せてくれたりするそうなのでこれも楽しみです(ただアメリカの方がコロナ禍の影響が深刻なので、予定が変更・延期の可能性はあります)。

 今回のサイン会に参加するゲストは、あのSF映画の傑作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の4人ーーマイケル・J・フォックスさん、クリストファー・ロイドさん、リー・トンプソンさん、トム・ウィルソンさんーーが参加。Netflixで話題を呼んだ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』からミリー・ボビー・ブラウンさんとノア・シュナップさん、ケイレブ・マクラフリンさん、ゲイテン・マタラッツオさん。そしてクリスティーナ・リッチさん、キーファー・サザーランドさん、イライジャ・ウッドさんが参加予定です。

 例年に比べMCU系のゲストがいないのですが、今年は今年で非常にバラエティ豊かな布陣だと思います。まず『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、今年、公開35周年という記念すべき年なのです。本来コロナウイルスがなければ、もっとこのシリーズについてお祝いしてもよかった。一方、ステイホーム中にテレビ放送され改めて、そして新たにこのシリーズのファンになったという人も多いハズです。僕はSFというちょっとマニアックなジャンルをより多くの人が楽しめるエンタテインメントとして仕上げてくれた、裾野を広げてくれたのは、この『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズではないかと思うのです。

 だからジャンル映画を愛する東京コミコンとしては、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズに対しリスペクトがあるし、今回こういう形でお招きできて本当に光栄です。特に、マイケル・J・フォックスさんは体調のことがあるので、来日を前提とした東京コミコンだと参加が難しいのですが、今回はオンラインなのでお招きすることができました。
イライジャ・ウッドさんも今回の目玉セレブの一人であり、今回は東京コミコンのアンバサダーである市川海老蔵さんとのZoom対談も予定されています。イライジャ・ウッドさんといえば『ロード・オブ・ザ・リング』ですが、実は彼は子役時代に『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』に出ているのです! だから『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ファミリーでもあるのです(笑)。

 今回面白い組み合わせだと思ったのは、キーファー・サザーランドさんとミリー・ボビー・ブラウンさんらの組み合わせ。キーファー・サザーランドさんといえば『24』ですよね。日本で、また海外ドラマが注目されるきっかけを作ったのは『24』で、その象徴とも言える存在です。

 一方、ミリー・ボビー・ブラウンさんたちの『ストレンジャー・シングス 未知の世界』は配信ドラマがブレイクするきっかけを作ったシリーズです。ドラマというジャンルでありながら、かたやTV、かたや配信の代表格です。メディアの進化に驚くとともに、しかしどんなメディアであろうともそこにいかに魅力的なコンテンツを載せるかが重要である、ということを改めて気づかせてくれます。

 個人的には、クリスティーナ・リッチさんの参加が嬉しい。素晴らしい女優さんですが、僕にとってはアイドル。『アダムス・ファミリー』で好きになった人、『バッファロー’66』で彼女のファンになった人も多いでしょうが、『キャスパー』もかわいかったし、ティム・バートン監督作の『スリーピー・ホロウ』も素敵でした。マーゴット・ロビーさんとドラマ『PAN AM/パンナム』で共演していたりもします。この人たちがキャビン・アテンダントの飛行機なんてすごすぎる(笑)!

 90年代の映画少年のアイドルであるクリスティーナ・リッチさんと現代のデジタルが生んだキズナアイちゃん(東京コミコン2020のバーチャルサポーター)が一緒にいるというカオスも、また楽しみです。

 映画、TV、配信というそれぞれのメディアを沸かせたアイコニックなスターたちが集ま
る東京コミコン、従来のリアル開催からオンライン開催にする東京コミコン、歌舞伎俳優の市川海老蔵さんとバーチャル・アイドルのキズナアイちゃんが参加する東京コミコン……。まさにダイバーシティ(笑)。こうした多様な要素がどういう化学反応を起こすのか、楽しみです。

■杉山すぴ豊(すぎやま すぴ ゆたか)
アメキャラ系ライターの肩書でアメコミ映画に関するコラム等を『スクリーン』誌、『DVD&動画配信でーた』誌、劇場パンフレット等で担当。サンディエゴ・コミコンにも毎夏参加。現地から日本のニュース・サイトへのレポートも手掛ける。東京コミコンにてスタン・リーが登壇したスパイダーマンのステージのMCもつとめた。エマ・ストーンに「あなた日本のスパイダーマンね」と言われたことが自慢。現在発売中の「アメコミ・フロント・ライン」の執筆にも参加。Twitter

■開催情報
「東京コミックコンベンション 2020」
<オンライン>
12月4日(金)12:00〜24:00
12月5日(土)00:00〜24:00
12月6日(日)00:00〜18:00
<会場からの中継>
12月5日(土)12:00〜20:00
12月6日(日)10:00〜18:00
主催:株式会社東京コミックコンベンション、東京コミックコンベンション実行委員会
公式サイト:https://tokyocomiccon.jp/