Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > ぴあ映画 > 松下洸平が一石を投じた、性愛を超えた結びつき 『#リモラブ』描く恋愛と心の距離

松下洸平が一石を投じた、性愛を超えた結びつき 『#リモラブ』描く恋愛と心の距離

映画

ニュース

リアルサウンド

 特番の放送のため、2週間ぶりの放送となった『#リモラブ 〜普通の恋は邪道〜』(日本テレビ系、以下『#リモラブ』)が第7話を迎えた。交際をスタートさせた青林(松下洸平)と美々(波瑠)だったが、お互いにSNSでのやり取りからなかなか“卒業”できずにいた。だが、八木原(高橋優斗)や富近先生(江口のりこ)のサポートもあり、2人は徐々に心の距離を縮めていく。第7話では、「人と向き合う」ことにが真摯に描かれた。

 大阪出張のために新型ウイルス感染の有無を検査することになった青林。五文字(間宮祥太朗)はすかさず、この検査で陰性だったら美々と“濃厚接触”できるのではないかと吹き込んだ。しかし青林は、けじめをつけるまでは前に進まないという。五文字はそんな青林の背中を押すつもりで「僕が横取りしちゃうよ」と言ってしまった。青林はどこかその言葉が引っかかっている様子。さらには、八木原が青林に「美々先生はイチャコラするのが嫌いなんです」などと耳打ちしたことで、2人の関係にはいまだにどこかぎこちなさが残る。SNSでは気負わずにやりとりできているのに、面と向かってスキンシップを取ったり、盛り上がる会話をするほどには打ち解けられていなかった。しかしそんな現状を打破するべく、富近先生や八木原は積極的に恋愛の楽しさや人との向き合い方を諭すのであった。

 やがて、美々と青林はSNSを使った会話から卒業し、面と向かって話すことを決意する。出張から帰ってきた青林はそのまま美々の家に寄り、お互いについて知っていく中で一緒に青林の実家に挨拶に行くことを提案した。さらに青林は、五文字のことを気にかけながらも、“けじめ”をつけるまで“濃厚接触”はしないと美々に話す。そして自分は、手を繋いで寄り添えるだけで幸せだと伝えるのであった。

 恋愛作品において、一線を越える場面を描くことは重要視される。それは時に、お互いの愛の深さを表現するものであり、時には気持ちのすれ違いを描いていることもあり、さらには望まないかたちで一線を超えてしまう描写もあるだろう。そんな中、『#リモラブ』では青林が「男の人みんながみんな、濃厚接触することがゴールだと思ってるとしたら、そんなことないですよ。少なくとも僕は手を繋いで寝るだけでメッチャ幸せだったりする」と“身体の関係にこだわること”に一石を投じた。

 青林にとって、恋愛をする上で重視するのは心の距離だ。SNSを卒業するために送ったメッセージにも、隣に並んでイルミネーションを綺麗だねと言いたい、一緒に並んで美味しいものを食べたい、富士山もインドのヘンテコ動画も一緒に並んでみたい……と溢れるほどの思いで、美々をもっと知りたい、理解したいと伝えていたのだ。

 “受け止め男子”の青林は、美々のことをしっかりと知って、全てを受け止めてくれる優しさこそが魅力なのだろう。時にその真っ直ぐさが相手に伝わらず、美々を混乱させたり悩ませてしまうが、それでも2人は徐々に心を通じ合わせてきた。クライマックスで手を握り合うシーンでは、正に性愛を超えた結びつきとして、改めて愛の本質に触れることの重要性が感じられた。私たちはそこで、刺激的なシーンだけがときめきをもたらすものではないことに気づかせられる。

 相手の気持ちを尊重しながら、ゆっくりとお互いの距離を縮め、愛を深め合う尊さを『#リモラブ』は教えてくれる。

※高橋優斗の「高」ははしごだかが正式表記。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■放送情報
『#リモラブ 〜普通の恋は邪道〜』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜23:00放送
出演:波瑠、松下洸平、間宮祥太朗、川栄李奈、高橋優斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)、福地桃子、渡辺大、江口のりこ、及川光博
脚本:水橋文美江
演出:中島悟、丸谷俊平
プロデューサー:櫨山裕子、秋元孝之
チーフプロデューサー:西憲彦
制作協力:オフィスクレッシェンド
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/remolove/
公式Twitter:@remolove_NTV
公式Instagram:@remolove_NTV