『監察医 朝顔』風間俊介演じる桑原は“犯人”なのか? 名バイプレーヤー松角洋平の凄みも
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上野樹里が主演を務める『監察医 朝顔』シーズン2(フジテレビ系)が、12月7日に第6話を迎えた。
「きっと、桑原が犯人なんてことはない」ーー安易な視聴者の予想を裏切り、物語は桑原(風間俊介)が聖奈(中村里帆)を射殺した(?)という衝撃の結末で幕を閉じる。
桑原は交際相手の件で相談に乗っていた聖奈に呼び出され、雨降りしきる港に到着。彼女の後ろには、ある男性が拳銃を構えており、桑原は彼の右足に発砲。その男性が撃った銃弾は聖奈の頭を撃ち抜き、彼女は死亡……というのが桑原の証言であり、我々が目撃した現場の一部始終のはずであるが、解剖の結果、聖奈は正面から射撃されていた。正面に立っていたのは桑原。そして、交際相手であり彼女を撃った犯人だと桑原が主張していた桐谷(坂本慶介)は、聖奈が亡くなるより前に死亡していた。皮肉にも桐谷の解剖を担当したのは、妻の朝顔(上野樹里)だ。
第7話では、「桑原容疑者」と呼ばれる彼の嫌疑を晴らすため、新たな真実を見つけようと朝顔たちが奮闘する。第6話で対象的に描かれていたのは、桑原を取り調べる監察官・五十嵐(松角洋平)との対峙と、夫/弟の無実を信じて待つ朝顔と忍(ともさかりえ)の姿だった。
高圧的な態度と鋭い眼光でじっくり、じっくり取り調べを進めていく五十嵐。その姿は冷徹で、何度も同じ質問を続ける様子はわざと相手を弱らせているようにも思える。まるで獲物を狙う蛇かのように。2日間に渡る詰問と、罪のプレッシャーから思いつめた表情を見せる桑原。着替えの差し入れにやってきた山倉(戸次重幸)に、桐谷が犯人だと告げるが、それを上回る剣幕で桑原を怒鳴りつける五十嵐。文学座所属の舞台俳優・松角洋平の凄みが存分に発揮された瞬間だ。しかし、桑原も負けてはいない。松角は出演発表に際して「気持ちが目に宿る演技をされていて」と共演した風間俊介についてコメント。雨で何の物証も残っていない中、桐谷は現場にいたのだと主張する風間の目の輝きは、桑原の揺るぎなき正義感を強く感じさせる。
連絡すらもできない桑原の帰りを待つ朝顔に寄り添うのは、同じ妻という立場であり法医学教室の藤堂絵美(平岩紙)、そして弟を心配する忍だ。梅酒のソーダ割りを片手に、縁側で桑原の思い出話を共有する朝顔と忍。「真也」と呼ばれる桑原がなんだか新鮮だ。「朝顔ちゃん。大丈夫。真也は絶対やってない」。ニッコリと笑みを浮かべ頷く忍に、朝顔は優しく励まされる。思いやりとともに、真っ直ぐなところは姉弟で似た部分だろう。
そんな2人の思いも虚しく、桑原は射殺の容疑をかけられてしまう。「桑原射殺事件編」は一体どこまで続いていくのか。さらに、移住先の物件を見に平(時任三郎)は再び仙ノ浦を訪れていた。朝顔からも聞いていた里子(石田ひかり)と思わしき歯を目の当たりにする平。咳き込み、食事もなかなか喉を通らなくなってきた浩之(柄本明)からは、近いうちに入院すること、代わりに家に住んでほしいと提案される。
次週、第7話では第1章が完結。予告では、「じゃあ、行くから」と平が旅立つシーンもある。朝顔が辿り着く真実、万木家の運命は果たして。
■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter
■放送情報
『監察医 朝顔』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~放送
(2020年秋・2021年冬2クール連続)
出演:上野樹里、時任三郎、風間俊介、志田未来、中尾明慶、森本慎太郎(SixTONES)、藤原季節、斉藤陽一郎、坂ノ上茜、田川隼嗣、宮本茉由、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、加藤柚凪、戸次重幸、平岩紙、三宅弘城、杉本哲太、板尾創路、山口智子、柄本明ほか
原作:『監察医 朝顔』(実業之日本社)
脚本:根本ノンジ
プロデュース:金城綾香
演出:平野眞、阿部雅和
制作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/asagao2/