目指したのは普通とは違うロマコメ、セドリック・クラピッシュ新作が本日公開
映画
ニュース
「パリのどこかで、あなたと」メイキング写真。左からセドリック・クラピッシュ、アナ・ジラルド、フランソワ・シヴィル。
「猫が行方不明」「スパニッシュ・アパートメント」などで知られるセドリック・クラピッシュの監督作「パリのどこかで、あなたと」が、本日12月11日に公開。クラピッシュと主演を務めたアナ・ジラルドのインタビューコメントが到着した。
本作は大都会パリで隣同士のアパートメントに暮らす、不器用な男女の姿を描いたロマンチックコメディ。過去の恋愛を引きずり心の穴を埋められないメラニーをジラルド、仕事のストレスから来る不眠症に苦しむレミーをフランソワ・シヴィルが演じた。2人はクラピッシュの前作「おかえり、ブルゴーニュへ」でも共演している。
本作の舞台は「アメリ」でも知られる、下町情緒あふれるモンマルトル周辺。パリを舞台にした作品をいくつも発表してきたクラピッシュは「これまでとは違うパリを見せたいと思いました。舞台がバスティーユの『猫が行方不明』では、観光目線ではなくパリジャンのパリを見せたかったので、名所のようなモニュメントは登場させず、地元の平凡な通りを映そうとしました。今回のコンセプトはそのときと少し似ています」と、舞台設定の意図を明かす。
一方、2人が隣同士で暮らすパリの典型的なアパートメントは大きなスタジオの中に設営された。特にメラニーの部屋の美術は、Instagramで見つけた数々のインテリアを参考にして作り上げたそう。クラピッシュは「2人はかなり違うタイプの部屋に住んでいますが、それぞれパリを象徴するようなアパートメントを目指しました」と美術へのこだわりを述べる。メラニーとしてそこで暮らしたジラルドは「細部まですごくよくできていて、ペンキや質感も本物のようでした。スタジオの中なんですけど、思わず窓を開けてバルコニーで外の空気を吸いたくなるような(笑)。舞台みたいでとても心地よかったです」と撮影を振り返った。
クラピッシュは現在のコロナ禍に触れ「今、実際に旅行をするのは大変ですからね。パリへの旅行気分を味わうにはちょうどいい映画です」とアピール。メラニーとレミーは隣り合うアパートメントに暮らしながら、知り合ってはいない男女という設定のため、「普通とは違ったタイプのロマンチックコメディで、ラブストーリーをいつもとは違う方法で描いています。日本の方には『パリが舞台』『普通と違うラブストーリー』という点で気に入ってもらえるのではと思います」と見どころを語った。
「パリのどこかで、あなたと」は東京・YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で順次ロードショー。
(c)2019 / CE QUI ME MEUT MOTION PICTURE - STUDIOCANAL - FRANCE 2 CINEMA