SixTONES 京本大我&髙地優吾、ラジオで明かされる思い出話 楽曲エピソードから伝わる“歌に込められた愛情”
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SixTONESが、1月6日に初のフルアルバム『1ST(ファースト)』をリリースした。先駆けて、1月3日に京本大我、髙地優吾がラジオ『Monthly Artist File -THE VOICE-』(TOKYO FM)に出演。毎月1組のアーティストが登場して、特別な時間を届けるというコンセプトの『THE VOICE』とあって、素のワチャワチャとしたやりとりが楽しいレギュラーラジオとはまた異なる新鮮なトーンで各楽曲にまつわる思い出話が披露された。
2人と「Imitation Rain」との出会いは、朝方のホテル
最初に紹介されたのは、X JAPANのYOSHIKIがプロデュースした、デビュー曲「Imitation Rain」。京本と髙地が、初めてデモテープを聞いたのは、遠征中のホテルの部屋だったと明かす。ちなみに2人は、ジャニーズJr.時代から地方公演ではホテルの同室コンビとしてファンにはおなじみ。突然歌ったり舞台のセリフを言ったりする京本に驚く髙地、京本が歯ブラシや手を洗うときに鏡に飛ばした水滴をそっと拭く髙地……など、自由奔放なお坊ちゃまな京本と男気溢れる口調でありながらも面倒見のいい髙地ならではの微笑ましいエピソードが量産されているので、そちらも注目しがいがあるのでオススメだ。
閑話休題。海外に拠点を置いて活動しているYOSHIKIから、デモテープが届いたのは日本時間で朝方だったという。ふと目覚めた髙地が早速デモテープを聞いていると、京本も起き出して結局一緒に聴くことにしたそう。「1回聞いたときに整理がつかないくらいの世界観だった」と振り返る2人。
独自の世界観を表現するために、冬にも関わらず大量の雨を降らせてMVを撮影した話も。カットがかかるたびに、6人全員でストーブの前に集合していた姿が目に浮かぶ。さらに、髙地が撮影開始早々に水が張られたスタジオで転倒してしまったという裏話も飛び出した。確かに、MVを見返してみると他のメンバーに比べて、髙地1人だけ序盤から濡髪スタイリングが激しいことに気づいて頬が緩む。
「どんどん年を取るたびに、味のある『Imitation Rain』にしたい」と、これからも大事に歌い続けていく思いを語った髙地に、京本も「今の時点でも歌い方が違うから5年10年経ったら進化していくと思う」と答える。この先、変化を遂げる歌声と原点の歌声とを聴き比べたくなる度に、このMVを紐解きビショビショな髙地を愛でてしまいそうだ。
迫力あるCGと森本慎太郎に注目の「NAVIGATOR」
続いて、2ndシングル曲「NAVIGATOR」は、TVアニメ『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』(フジテレビ系)の主題歌となったことでも思い出深い1曲。デビュー曲の世界観に対して、どんな曲がくるのかとファンはもちろん、メンバーである彼ら自身も楽しみだったようだ。「全然違うベクトルで、疾走感もありながら、SixTONESらしいトゲトゲしさもあって」とこちらも思い入れタップリに紹介する京本。特徴的な手の振りが真似しやすく、ファンと一緒に踊れるところも魅力のひとつだ。「NAVIGATOR」のMVでは、ビルの上にいるように見えるメンバーだが、実はこれはすべてCGであると明かされる。撮影はコンクリート打ちっぱなしのスタジオで、映像を合成するためのグリーンバックの前で実施したとのこと。完成したMVを見たときに、髙地は「あれ? ビルの上で踊ってるし、逆さまになってね!?」と興奮を隠しきれなかった様子。また、この撮影時にも愛らしいエピソードを語る2人。MVの終盤に森本慎太郎がバク転を披露するシーンがあるのだが、撮影時にはそれが何度も繰り返されて大変そうだったという。「覚悟決めた顔をしてた」「アクロバット得意じゃなくてよかった(笑)」と言いつつも、こうしてさり気なく森本を労い、注目してもらえるように計らう、2人のメンバー思いなところも含めて、こちらのMVも何度でもおいしくおかわりできそうだ。
史上最“叫”キラーチューン「ST」は虫取り曲!?
そして、アルバム『1ST』のリード曲でもある「ST」に話題が移ると、「史上最“叫”」というフレーズがついているだけに、MVでは実際に叫びまくって撮影したと振り返る。その叫びにも個性があり「やっぱり6人バラバラなんだ」と思う一方で、「バラバラなのに1つにまとまっている」とエモーショナルなフレーズも飛び出す。
だが、そんなグッとくる話題のあとで、京本のある動作についての話題で盛り上がる。以前、YouTubeの公式チャンネルで、メンバー6人でMV鑑賞会の動画を公開していたのだが、そこで京本が「虫取って 見せつけるみたく カッコつけ」という謎川柳を披露していたのだ。
「手を握っていて、小指から順番にパーにしていくさまがあるんですけど……自分的に一番印象に残ったので、これを言えばみんな刺さるなと思った」という京本。だが、動画内では誰も賛同してもらえないどころか、「虫」という言葉で混乱させてしまったとも。そんな京本に、髙地が「あれなのかな、両手でホタルをホワッて見せるときみたいな?」と歩み寄ってみせるのだが、「いや、違うんですよ」と、まさかのNOを突き返す京本。これには髙地も「違うんかい!」と突っ込まずにはいられない。
どうやら、京本のイメージでは虫が苦手な彼女から「取って」と頼まれて、パッと捕まえて「これだろ?」とキザな感じのイメージというのだが、やはりそれのカッコよさはなかなか伝わらない。しかも、この問題シーンは2番なので、YouTubeにアップされているショートバージョンのMVでは見られないというのも、実にニクい。この虫取りモーションの話題で、「ST」のフルバージョンMVを見なくてはと思わされた人も少なくないはずだ。
他にも、ジャニーズJr.時代にジャニー喜多川氏から初めてもらったというオリジナル楽曲「この星のHIKARI」を始め、「BE CRAZY」「”Laugh” In the LIFE」「Rollin’」……と、各曲との出会い、収録時の思い出、ステージで披露しているときの気持ちなど、2人の話は尽きることがない。それだけ1曲1曲の楽曲に愛情がある証拠だ。
想いがのった歌は、理屈抜きに聴く人の心を打つ。歌に込められた愛情がきっと強さに変わるはず。今SixTONESに勢いがあるのは、ビジュアルや内面的魅力に溢れているのはもちろんのこと、バラバラの個性が集まって一つの想いを歌い上げているからかもしれない。まだ1stアルバムというのが、追いかけがいのあるタイミングでもある。エネルギーの発散場所がなかなか見つからない2021年の幕開けに、『1ST』を通じてSixTONESの不屈の反骨精神にぜひ触れてほしい。