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東アジア反日武装戦線を追う、韓国発のドキュメンタリー「狼をさがして」3月公開

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「狼をさがして」ポスタービジュアル

東アジア反日武装戦線を追った韓国発のドキュメンタリー「狼をさがして」が、3月27日より東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。

東アジア反日武装戦線は、1970年代に爆弾闘争を行った日本の武闘派左翼グループ。「狼」「大地の牙」「さそり」の3グループからなり、8名の死者を出した三菱重工爆破事件をはじめ、旧財閥系企業や大手ゼネコンを標的とした連続企業爆破事件を相次いで起こした。多くのメンバーが逮捕されたものの、ごく普通に会社員として市民生活を送る20代半ばの若者たちという犯人たちの素顔は日本中に衝撃を与えた。

「狼をさがして」では出所したメンバーやその家族、彼らの支援者に取材し、東アジア反日武装戦線の思想の根源を紐解いていく。監督を務めたのは、韓国と日本の労働や人権の問題に焦点を当てたドキュメンタリーを制作し、「土方」「外泊」などを発表してきたキム・ミレ。2000年代初頭、釜ヶ崎で1人の日雇い労働者から組織の存在を教えられ、彼らの思想をたどるドキュメンタリーを撮り始めた。韓国国内では韓国映画評論家協会賞の独立映画支援賞や釜山映画評論家協会賞の審査委員特別賞を受賞するなど、高く評価されている。

「A」「FAKE」で知られるドキュメンタリー監督の森達也は「彼らは何を求めたのか。そして何を間違えたのか。時代は終わっていない。そこにかつて統治された国からの視点が重なる。事件から半世紀が過ぎかけているからこそ、僕たちは解釈の多様さを取り戻さなくてはならない」とコメントを寄せた。

(c)Gaam Pictures