「いのちの停車場」吉永小百合が“寄り添う大切さ”語る、坂本龍一にエールも
映画
ニュース
イベントの様子。
「いのちの停車場」の主演・吉永小百合が、本日2月4日にUICC(国際対がん連合)日本委員会主催のイベント「ワールドキャンサーデー LIGHT UP THE WORLD 点灯式」に出席した。
ワールドキャンサーデーは世界各国でがんに対する意識と教育を高め、病気に対して行動を起こす日として2月4日に制定された記念日。南杏子による同名小説を実写化した「いのちの停車場」では、金沢のまほろば診療所を舞台に、医師の白石咲和子が在宅医療と向き合うさまが描かれる。咲和子役の吉永は、患者1人ひとりの人生に寄り添う医療の在り方を描く本作がUICCの「誰一人取り残されないがん医療」という理念に沿うとしてイベントに参加した。
東京・丸の内TOEIで行われた点灯式は、UICC日本委員会委員長の野田哲生、UICC日本委員会幹事 / 国立がん研究センター理事長の中釜斉の挨拶から開始。全国各地のライトアップ会場のイルミネーションがスクリーンに映し出されると、吉永は「乳がんのピンクリボンについては知っていましたが、2000年から行われているワールドキャンサーデーという日も忘れないようにできればと思います」と述べた。
続いてもう1人のゲスト、音楽家の坂本龍一からの動画メッセージが。がんサバイバーとしても知られる坂本は、映像内で「がんとともに生きる人たちは、僕自身を含めたくさんいらっしゃるかと思いますが、特にがんを抱えている子供とその家族に対してのサポートが広がることを祈っています」と語った。坂本とは沖縄での慈善コンサートなど、さまざまな活動をともにしてきた吉永。メッセージを受けて「みんな(坂本さんに)エールを送っておりますので、どうか早く元気になってほしいと切に思っております」と呼びかけた。
また本作で初めて医師役を演じた吉永は「今回は志願してドクターの役を演じさせていただきました。小さい頃から体が弱くて、病院の先生にはずいぶんお世話になりました。演じてみると、今までの役の中で一番難しかったかもしれません。作品の中では小児がんの方とのシーンもあり、寄り添う大切さというのをこの作品で改めて知りました」と回想。さらに「コロナでなくても、病院に行けずに苦しんでいる方もいらっしゃると思います。また専門が違ってもコロナに尽くす(医師の)先生や、看護師さんもお休みなく働かれていると聞きます。私たち1人ひとりが気を付けて日常を送ることが(コロナに関わる)皆さんをサポートすることになるのではと思います」と、さまざまな病気と闘っている人や医療従事者に思いを馳せた。
成島出が監督を務めた「いのちの停車場」は、5月21日より全国でロードショー。吉永のほか、松坂桃李、広瀬すず、西田敏行らもキャストに名を連ねる。
(c)2021「いのちの停車場」製作委員会