アンジュルム 上國料萌衣、バラエティからCMまでマルチな活躍でファン急増 “あざとかわいい”だけじゃない魅力に迫る
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ハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)屈指の最強ヒロインが、ついに世間から見つかった。バラエティ番組『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)のコーナー「あざとカラオケ」で話題を集める、ハロー!プロジェクト・アンジュルムのメンバー上國料萌衣(かみこくりょう・もえ)。通称かみこ。同番組初登場で松浦亜弥の「LOVE涙色」を披露し、「可愛くて歌が上手いこの子は、誰?」とTwitterのトレンド入りを果たした。以降も星野源の「恋」や森高千里の「私がオバさんになっても」など度々番組に再臨。また、2年連続でマクドナルドのマックフルーリーCMに抜擢され、雑誌『bis』の専属モデルを務めるなどますます活躍の場を広げている。
華やかなルックスが目立つ彼女だが、その魅力は可愛さだけじゃない。透き通るような歌声は「クリスタルボイス」と評され、ステージでは圧倒的な存在感を放つ。今回は、最近上國料萌衣に心奪われつつある方々へ、彼女の魅力を紹介したい。
上國料は、熊本県出身の現在21歳。2015年11月に、アンジュルムの4期メンバーとして加入した。実は、アンジュルム加入以前に『モーニング娘。’14<黄金>オーディション』を受け、最終選考で落選をしている。モーニング娘。のプラチナ期に憧れていた彼女は、失意のどん底に落ち、しばらくハロプロの楽曲を聞けなくなるほどだったそう。しかし、スマイレージから改名したアンジュルムの勢い新たな楽曲「大器晩成」に感化され、アンジュルムのオーディションに挑戦。たった一人で合格する。日に焼けた肌や大きな目は“南国少女”そのもので、当時オーディションを審査したシャ乱Qのたいせいは“最大の魅力は『ピュア』。スッと立っているだけで目を引く、不思議な魅力がある”と語っていた。初参加シングル曲「次々続々」ではセンターをつとめ、曲中のセリフは上國料の代名詞となった。
研修制度のあるハロプロにおいて、歌もダンスも素人で加入することは、相当なプレッシャーもあっただろう。しかも、初参加の「次々続々」はハロプロの16ビートをきかせた、ダンスの難易度も相当高い楽曲。デビュー間も無く立った武道館では、マイクを震わせていた彼女だったが、ステージを重ねるごとに驚くべき成長を見せてきた。「あざとカラオケ」出演のきっかけにもなったであろう『ひなフェス2017』で披露された「LOVE涙色」の見事なソロパフォーマンスは今でもファンの間で絶賛。これまでの積み重ねから彼女が“努力の人”であることは間違いないだろう。だからこそ、アンジュルムの力強い楽曲がよく似合う。『コンサートツアー2018春 十人十色+』でメンバーそれぞれが選んだ曲を歌唱するメドレーでは、「新しい私になれ!」を選曲。自身の決意を投影するように〈小さな偏見を捨て/生まれ変わりたい〉と歌った。最近では後輩への指導も行うなど、可愛さ・努力家に加えてたくましさも魅力になっている。「ミラー・ミラー」の落ちサビ、〈君が見抜いて〉の表情にはハッとさせられる。
そしてなんと言っても彼女の最大の魅力は、ファンやハロプロメンバーも虜にする“クリスタルボイス”だ。のびやかで、心地よく胸に響き、きらめきを纏っているような唯一無二の歌声。その存在感で楽曲では歌い出しや大サビのソロパートを担い、特にセリフパートの求心力は随一。新曲「SHAKA SHAKA TO LOVE」の〈「自分を好きになっていいんだよ!」〉は、彼女のこれまでが垣間見えるようで余計に胸を打つ。
また、彼女の歌声はカッコよさも、可愛さも、あらゆる表情を見せられる。前身のスマイレージが持つ“keep your smile”の成分を持つ上國料の存在は大きく、身長150センチ以下のメンバーで構成されたユニット・ミニーズ。?などでみせる可愛い楽曲が合う。また、「忘れてあげる」などバラード曲との相性も素晴らしい。
上國料は、『アンジュルムック』にて「アンジュルムは夢を見られる場所。アンジュルムをもっとみてほしい」と語っていた。多くの先輩が卒業し、気がつけば加入歴は上から数えて3番目。新メンバー3人が加入し、「アンジュルム第2章」とよばれる現在、彼女はアンジュルムを引っ張っていく一人として意図して積極的に露出しているように思う。自分の力を試すように、そして、アンジュルムをもっと大きなステージへ連れていくために。熊本から上京し、寂しかった時間もアイドルへの夢に昇華し、メンバーとともに歩みを進めてきた。その可愛さに甘んじることなく、勇気を持って自分を変えてきたかみこだからこそ、大きな変化を予感させる。これからの活躍も目が離せない。
■羽佐田瑶子
ライター。映画会社、訪日外国人向け媒体などを経て、現在はフリーのライター、編集。関心事はガールズカルチャー全般。主な執筆媒体はQuick Japan、She is、テレビブロス、CINRA.NETなど。Twitter