CYNHN、ukka、フィロのス、エビ中……2021年、新たな挑戦に期待が集まるアイドルたち
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2020年は新型コロナウイルスの影響で、ライブや特典会が活動のメインの女性アイドルは大きなダメージを受けた。それでも2020年に飛躍をしたり2021年にさらなる挑戦を試みているグループもいる。そんな女性アイドルグループから今回は8組を選んでプレイリストを作成してみた。
CYNHN「氷菓」
2020年度のアイドル楽曲大賞メジャー部門で第2位になったCYNHN。ロックを歌う女性アイドルは今では珍しくないが、それらは歪んだギターや激しく重い演奏が印象的で、パンクやラウドロックに影響を受けた音楽性が多い。
しかしCYNHNはクリーントーンのギターが印象的な曲が多く、軽やかで爽やかなロックを歌う。そのような音楽性の魅力が少しずつ浸透しているので、2021年はグループにとって飛躍の年になる予感がする。
このプレイリストでは2020年12月にリリースされたEP『#0F4C81』に収録されているmol-74が提供しトオミヨウが編曲した「氷菓」を選曲した。
乃木坂46 4期生 「Out of the blue」
2020年に乃木坂46「I see…」がバズったことは予想外だった。シングルのカップリング曲でテレビに頻繁に出るメンバーも少ない4期生の楽曲だったからだ。それが「SMAPっぽい」と話題になり、楽曲が評価されメンバーの人気も上昇した。
4期生による新曲「Out of the blue」も90年代J-POPの影響を感じるディスコチューン。作曲は「I see…」と同じくyouth case。
すでに国民的アイドルグループである乃木坂46ではあるが、4期生によってグループの新しい歴史や方向性が生まれる予感がする。
ukka「恋、いちばんめ」
インディーズの女性アイドルで現在最も勢いがあるグループはukkaだと思う。2020年にはLINE CUBE SHIBUYAでのワンマンライブを完売させ、今年は初の全国Zeppツアーを開催予定である。
元々は桜エビ~ずという名前で私立恵比寿中学の妹分ユニットとして活動していたグループ。下積み期間が長かったが、2018年に12カ月連続で新曲を配信リリースしてから風向きが変わった。
楽曲のクオリティやメンバーのパフォーマンス力の高さが評価されたのだ。昨年末にはメンバーの桜井美里の卒業もあったが、グループの勢いは止まらないだろう。むしろ新しいukkaとして素晴らしい活動を見せてくれることを期待したい。
今回は2020年にリリースされた現時点の最新曲「恋、いちばんめ」を選曲した。
フィロソフィーのダンス「シスター」
2020年にメジャーデビューしたフィロソフィーのダンス。ウルフルズやナンバーガールなどを発掘した音楽プロデューサー・加茂啓太郎がプロデュースしていることもあり、以前からアイドルファンだけでなく音楽ファンにも注目されていたグループである。
インディーズ時代からアイドルシーンでは確固たる地位を築いており、新木場STUDIO COAST(現:USEN STUDIO COAST)でのワンマンライブを成功させたりと、すでに人気アイドルではあった。
そんな彼女たちが2020年9月にメジャーデビューしたことで、さらに躍進をしようとしている。2021年はさらに活発な活動になりそうだ。
このプレイリストではインディーズ時代の名曲で人気曲「シスター」を選んでみた。
PassCode「It’s you」
PassCodeは、2021年にさらなる飛躍を目指しているアイドルだ。
グループにとって最大規模のワンマンライブである日本武道館公演を1年後の2022年に開催することを発表した。それに向けて『ROAD TO BUDOKAN』という企画を立ち上げ、盛り上げて駆け抜けようとしている。
その第一弾として最新アルバム『STRIVE』のレコ発ツアーを行い、春にはZeppツアーを行うと発表した。これからも武道館に向けて企画が続いていくようだ。
そんな彼女たちの想いを代弁するような〈夢中になって 描いていた 未完成の地図を 指でなぞって 辿ってく〉という歌詞が印象的な「It’s you」を選曲した。
RAY「世界の終わりは君とふたりで」
RAYはまだ知名度や人気が高くないグループかもしれないが、アイドルファンだけでなく音楽ファンに注目される可能性を秘めている。
シューゲイザーとアイドルソングを組み合わせた音楽性は個性的で唯一無二。マニアックな方向性ではあるが、メロディはキャッチーで求心力がある。まだアルバムを1枚しか出していない駆け出しのグループだが、音楽のすごみによって注目度が上がる予感がする。
今回選曲した「世界の終わりは君とふたりで」も個性的でキュートさとクールさが共存した曲だ。
虹のコンキスタドール「恋・ホワイトアウト」
2020年にリリースした4thアルバム『レインボウグラビティ』はコロナ禍でのリリースにもかかわらず、オリコンランキングで自己最高位の週間4位にランクインした。今回のプレイリストで選曲した新曲「恋・ホワイトアウト」は「冬スポ!!WINTER SPORTS FESTA」のCMソングとして使用されているため耳にした人も多いかもしれない。
2020年に人気メンバーの1人である片岡未優が卒業してしまったが、新メンバーオーディションを開催している。新メンバーを加えることで、さらに魅力的なグループになるかもしれない。
私立恵比寿中学「23回目のサマーナイト」
私立恵比寿中学が新メンバーオーディションを開催することは、エビ中ファンだけでなくアイドルファンに大きな衝撃を与えた。ホールツアーやアリーナでのライブを毎年開催できるほどの人気で、メンバーのパフォーマンス力の高さが評価されることが多いグループ。
そんな実力派のメンバーの中に新しくメンバーが入るということは、賛否が分かれる事件でもあった。新メンバーを迎え入れるのは7年ぶり。これまで経験値を重ねて手に入れた高いパフォーマンス力が落ちるのではという心配もある。
しかし結成10年目を超えるグループに新しい風が入ることは、グループが長年存続するための取り組みでもあり、さらに飛躍するための挑戦にも思う。
このプレイリストでは今のメンバーとしては現時点で最後に発表されている「23回目のサマーナイト」を選曲した。
■むらたかもめ
オトニッチというファン目線で音楽を深読みし考察する音楽雑記ブログの運営者。出身はピエール瀧と同じ静岡県。移住地はピエール中野と同じ埼玉県。ロックとポップスとアイドルをメインに文章を書く人。
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