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詩人・平出隆と美術家たちの「対話」に注目する展覧会 言語と美術が交差

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平出隆『private print postcard 011-z』2016年 個人蔵 ©Takashi Hiraide Photo: Kenji Takahashi

展覧会『言語と美術─平出隆と美術家たち』が、10月6日から千葉・佐倉DIC川村記念美術館で開催される。

国際的なベストセラーとなった小説『猫の客』でも知られる詩人の平出隆。同展は平出が「対話」を重ねてきた美術家たちとの長い歳月を軸に、美術作品固有の思考や言語に光を当てることを目指す展覧会だ。

言葉が造形性を伴いながら拡散していくという平出独自の概念「空中の本」を踏まえた会場構成は、建築家の青木淳が担当。全長約12メートルのアクリルと鉄で作られた「透明梁」を使い、詩人と美術家たち、言葉と形象が交差する空間を現出させる。ジョゼフ・コーネル、瀧口修造、中西夏之、加納光於、河原温、ドナルド・エヴァンズ、岡崎和郎、奈良原一高、若林奮らによるもの。

会期中には、平出と青木淳、平出と郡淳一郎、澤直哉によるトークイベントを開催。また平出と伊藤ゴローによる詩とギター演奏のイベントも行なわれる。参加方法などの詳細は美術館のオフィシャルサイトをチェックしよう。

平出隆のコメント

よく「美術家は言語を使わずに制作する」と言われますが、それは少し単純にすぎる見方ではないでしょうか。卓越した美術家たちは、彼らの選びとる物質や観念の内部から、人類がまだ使わなかった言語を精妙に聴き出してくるからです。しかも、彼らひとりひとりから、それぞれに異なる無二の言語が発せられる。そのような言語を聴き取りたい。そのような言語は、私たちの思考よりさらに先を行き、私たちを豊饒な美と知の世界へと導いてくれるものですから。建築家の青木淳さんが、世界初という「透明梁」を設計して、この言語を展覧会会場の「空中」につかまえて見せてくれます。