有村架純、“新人”岡田健史の演技に「心が動かされた」 『中学聖日記』ピュアな恋愛エピソードも
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10月9日より放送となる火曜ドラマ『中学聖日記』(TBS系)の制作発表会見が、10月6日にTBS本社で開催され、主演の有村架純のほか、岡田健史、町田啓太、吉田羊、夏川結衣が登壇した。
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本作は、女性向けマンガ雑誌『FEEL YOUNG』で連載中の漫画家・かわかみじゅんこによる同名漫画が原作で、『逃げるは恥だが役に立つ』など、数々の名作が受賞した「anan漫画大賞」を獲得した人気作品。片田舎の中学校を舞台に、自分を大切に思ってくれる年上の婚約者・川合勝太郎(町田啓太)がいながらも、赴任先の学校で出会った不思議な魅力を持つ10歳年下の中学生・黒岩晶(岡田健史)に心惹かれていく女性教師・末永聖(有村架純)の“禁断の純愛”を、儚くも美しく描くヒューマンラブストーリーだ。主人公・末永を演じる有村は、およそ1年ぶりのドラマ出演で、民放連続ドラマとしては単独初主演となる。プロデュースは湊かなえ原作ドラマ『夜行観覧車』『Nのために』『リバース』(全てTBS系)や、今年1月期に放送され話題を呼んだ『アンナチュラル』(TBS系)の新井順子が担当し、9月末に上映が始まった有村主演の映画『コーヒーが冷めないうちに』で映画監督デビューを果たした塚原あゆ子らが演出を務める。
会見は、学校の教室を思わせる教卓、椅子、黒板が並ぶセットで行われた。まずは、主演の有村が演じる末永について「女性教師で婚約者がいながらも、男子中学生に心を惹かれていってしまう役どころになっています。この作品は非常に難しい作品でもありますし、自分自身、聖として晶に向かっていく気持ちをどう表現していいのかというのは、日々悩むところはあったりするんですけど、いろんな葛藤がこの作品を良くさせるんじゃないかなと思っているので、とにかくみなさんには楽しく観ていただきたいなと思っています」と挨拶した。
本作がデビュー作であり、この会見が公に出る初の場ということで記者の注目を一身に浴びる中、岡田は「みなさん、初めまして。末永聖先生に心惹かれていく、黒岩晶役を演じさせていただいています岡田健史です。本日はお集まりいただきありがとうございます。自分は今作品がデビュー作で、初めての仕事で毎日刺激的な日々を送らせていただいています。今日のこの会見の場も初めてで緊張していますが、みなさんどうぞよろしくお願いします」と緊張しながらも堂々と初のスピーチを務めた。
初の教師役で生徒との純愛という難しい立場の役柄を演じる有村は、教師について自分なりに調べたり、実際に教師として働く方に話を聞いたりし、役を自分に近づけていったのだという。映画『ナラタージュ』など、生徒役を多く演じてきた有村は、これまでとの心境の違いを聞かれると、「不思議な気持ちですね。すごく緊張感もありますし、生徒たちの前に立って、生徒が一斉に自分のことを見るというのが、ものすごく違和感があって。堂々としていなきゃって思います」と新境地に挑む今の気持ちを答えた。
岡田は、初の撮影を経験しての現在の心持ちを聞かれ、スタッフや共演者にアドバイスをもらっていることを話した。また、「毎日が勉強で、刺激的で、感謝が溢れる日々になっています」とまっすぐ過ぎる初々しいコメントに会場は和んでいく。初めて有村と対面した際には、「有村さんなんて今まで画面越しで見ていて、いきなり『お!』と思ったんですけど(笑)。有村さんに限らず、先輩方のほうから歩み寄ってくださったことで、安心してその場に毎日いることができるので、本当に感謝の気持ちしかないです」と共演者に敬意を払っていた。相手役の有村は、岡田と共演した感想を「目から気持ちが伝わってくるので、心が動かされて。心が動くって幸せなことなので、毎日が楽しいです」と笑顔で述べた。
勝太郎の会社の先輩で、帰国子女・バイセクシャル・バリキャリの毒舌系女子という勝気な役柄を演じる吉田は、岡田との共演がワンシーンだけあったらしく、「お芝居の経験値が少ないからこそ、彼には邪神がないのでまっすぐで、受けて立つこちらが小手先でお芝居をしようとすると見透かされるような怖さがあります。ご一緒した時に彼は、アドリブをかましてきまして。『(こんなセリフあったかな……)』と思ったんですけど、『爪痕を残したい』みたいなことを言ってたので。リハーサルではやったけど、本番ではやらなかったんだよね?」とまさかの裏話に。岡田は困惑しながら「すみません……大変恐縮です」とつぶやき、記者の笑いを誘った。改めて、岡田の人となりについて聞かれた有村は「努力や不安を見せない方で、堂々としている風に見えるんですけど、内心では緊張していたり、撮影中も思うことはたくさんあると思うんですけど、堂々とそこに立っていてくれるので、ぶつかっていきやすいですし、何をやっても受け止めてくれるだろうなという安心感があるので、この佇まいは素晴らしいなと思っています」と賞賛した。
中学生の黒岩晶にとっては初めての恋ということから、キャスト陣が「忘れられない初恋」について話す一幕もあった。有村は、小学校4年生から6年生の頃に好きだったバスケットボールを頑張っていた男の子の存在を明かし、バレンタインデーも2回渡したという。「背が高かったですね。恥ずかしくて喋れなくて、私の落ちたハサミを拾ってくれて、『それ私の!』っていうので精一杯でした」とピュアな恋愛エピソードを披露した。
会見では、ダイジェスト映像にある印象的な晶が聖をビンタするシーン、さらに今後待ち受けているキスシーンについて記者から質問が飛ぶと、岡田は「あの有村架純さんを叩いていいのかという、晶としてではなく、まず岡田健史の感情が勝ってしまって。(リハーサルで)監督にも有村さんにも『本番さながらにやって』と言われたんですけど、スロモーションで監督を見ながら叩いて、『私を見んな!』って怒られました。有村さんの力も借りながらなんとか撮り終えることができました。キスシーンに関しては、晶がどうしてその場にいるのかとか、どういう事柄があって、その言葉を出すのかとか気持ちを整理しながら撮っていきたいと思います」と真摯に答えた。一方の有村はキスシーンについて一度は撮り終えていることを明かした上で悩みながらも「お互い役に、聖として、晶として対峙しているので、そこは自然と流れで」と回想し、制作発表会見を終えた。(渡辺彰浩)