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玉森裕太の“充電”に疲れも吹っ飛ぶ!? 『ボス恋』上白石萌音に学ぶ、仕事と恋の両立

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リアルサウンド

 『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系、以後『ボス恋』)第5話のテーマは、主人公の鈴木奈未(上白石萌音)の「仕事と恋の両立」。

 “子犬系男子”ことカメラマンの潤之介(玉森裕太)と相思相愛かに思われたが、はっきりとした告白や言葉がない関係にモヤモヤする奈未。編集長の宝来麗子(菜々緒)に潤之介との恋愛を認めてもらいたい一心で、仕事での評価を上げようと社内報に載せる『MIYAVI』の紹介記事の作成担当に自ら名乗りを上げる。「恋にうつつを抜かして仕事が疎かになるくらいなら今すぐ辞めなさい」とまた辛辣な言葉を放つ麗子だが、実は麗子自身がそのタイプなのではないだろうか。そして麗子は実際には奈未に自分自身と似ている部分を見ているのかもしれない。だからこそ、誰よりも奈未に対してストレートな助言を投げかけずにはいられないのだろう。

 案の定、これまでの雑用業務で致命的なミスをしでかしてしまう奈未だったが、麗子の粋な計らいで九死に一生を得る。

「それぞれ抱えられる量が決まってるから、どれを持ってどれを持たないか決めるしかない。あとは持ち方を工夫するか」ーーこれは副編集長の半田 (なだぎ武)の言葉だが、奈未が彼女なりの「持ち方の工夫」を掴み始めた回でもあった。

 自分の頭の中でだけ構想を練って社内報の記事作成にあたろうとしていた奈未だったが、趣向を変えて編集部員に社内アンケートをとって、制作の舞台裏や編集長にフォーカスを当てた紹介記事に上手くまとめ上げた。

 原稿を届けると編集長に快諾はもらえなかったものの、「ダメだったけどやり切った、不思議と落ち込んでいない」と疲労感の中にも確かな達成感と清々した表情が滲む。

 また、中沢(間宮祥太朗)の「雑誌の編集ってクリエイティブな作業って言われてるけど、華やかな部分は2、3割で、それ以外のほとんどは事務作業。それが大事なんだ」という言葉から、奈未の中で日頃の雑用業務への意味づけも変わったように思える。

 仕事が佳境を迎える中、恋への向き合い方にも奈未の中で「工夫」が見られた。全てを投げ出してすっ飛んで行くのではなく、“今日はここまで”と心の中で制限を設けた上で隙間時間を使ってめいっぱい大切な人との時間も大事にする。そうすることでプライベートでの充実が仕事の励みになり、「恋か仕事か」とどちらか一方を選ばねばならぬような二項対立ではなくなる。相互に補完し合って良い影響を及ぼし合える潤滑油にもなり得るのだ。

 職場近くまで手作りのおにぎりと味噌汁を持ってきてくれて、バイバイしたかと思いきや、後ろから呼び止められて抱き寄せられ「充電」なんてことができてしまう潤之介の姿に、思わず疲れも吹っ飛ばされた視聴者も少なくなかっただろう。

 と、仕事も恋も上向きな奈未の前に現れた強敵が、潤之介の初恋の相手でヴァイオリニストの蓮見理緒(倉科カナ)だ。潤之介と理緒は幼なじみという設定だが、倉科カナのいつまでも変わらぬ可憐さがあるからこそ成立している役どころだ。倉科と言えば『奪い愛、冬』(テレビ朝日系)で様々な災難に巻き込まれながらもめげずに自分の想いを貫き通す主人公を熱演したが、本作での役どころも「夢を夢のままで終わらせたくなかった」とヨーロッパにヴァイオリン修行に旅立ったとても意志の強い女性。

 自立した女性、だけれども周囲が放って置けないようなギャップのあるひたむきな女性を演じるのが得意な倉科扮する理緒に、奈未は太刀打ちできるのだろうか。

 サイドストーリー的に進む編集長と副社長・宇賀神(ユースケ・サンタマリア)との恋模様にも注目しながら、次週ますます加速する恋の五角関係を堪能したい。

■佳香(かこ)
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好きで劇場鑑賞映画本数は年間約100本。Twitter

■放送情報
火曜ドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:上白石萌音、菜々緒、玉森裕太、間宮祥太朗、久保田紗友、亜生(ミキ)、秋山ゆずき、太田夢莉、高橋メアリージュン、なだぎ武、高橋ひとみ、倉科カナ、ユースケ・サンタマリア
脚本:田辺茂範
演出:田中健太、石井康晴、山本剛義
プロデューサー:松本明子
編成:宮崎真佐子
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS