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若村麻由美が『おちょやん』に再登場! 千代を覚醒させる“山村千鳥劇場”

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リアルサウンド

 千之助(星田英利)と千代(杉咲花)たちの戦いの火蓋が切られた。千之助の「悔しかったらわしより笑いとってみいや」という挑発に千代が「やったろやないけ」と乗ったのだ。

 千代たちが勝てば千之助は勝手な芝居はしないと約束をする、千之助が勝てば鶴亀家庭劇の座長になるという条件だ。誰が面白かったかは、客の投票で決めるシステム。その後もアドリブを連発し笑いをかっさらっていく千之助に千代たちは太刀打ちできず、初興行は残すところあと1日となっていた。『おちょやん』(NHK総合)第49話では、千代のピンチに、久々にあの“おしょさん”が登場する。

 それが千代にとっての師匠・千鳥(若村麻由美)だ。山村千鳥一座を解散し、一人で全国を巡り自身を鍛え直すことを決めた第29話以来の登場である。草履を飛ばす嫌がらせに始まり、千代の芝居を観に来たことを「たまたま」と照れ隠し。愛弟子を前に相変わらずのあまのじゃくな態度だが、久しぶりに千代に会えてか表情はどこか優しい。小山田(曽我廼家寛太郎)に贔屓だと言われ、言われ慣れしていないものの満更でもないその様子が、もはや可愛くすら思えてくる。つくづく憎いキャラクターだ。

 久方ぶりの再会に満面の笑みを浮かべる千代に、千鳥は「あなた私の顔に泥を塗るつもり? あんな芝居をしているのなら二度と私を師匠と呼ばないで。破門よ」と厳しい言葉をぶつける(しかし言い方は優しい)。そこから千代にせがまれる形で、千鳥の役者としての講義が始まる。

「あなたたちが笑いで千之助に上回るのは100万年早い!」
「見る相手が違う! 演じるということは役を、愛した、時間、そのもの! 基本中の基本。そんなことも分からないなら、あなたたち全員、役者、失格!」

 そう言い残し、千鳥は風のように消えていく。そのワードセンスといい、散らかしっぷりといい、ドスの利いた声、メンチの切り方、間の取り方と、どこを取っても“ザ・千鳥”。千代だけでなく、会ったばかりのルリ子(明日海りお)や香里(松本妃代)、小山田にまで「役者失格」の烙印を押し付けるのは流石だ。けれど、自身の役を愛するということは千之助が言っていた「芝居ってなんやねん」のアンサーでもある。

 「ああ~!」と流星丸もびっくりの雄叫びを上げ、千鳥の言葉の意味にやっと気づいた千代。自分が向き合うべきは千之助ではなく、演じる「おきん」。千代が夜通し考えて辿り着いた答えは「皆の幸せがおきんの幸せ」だった。鶴亀家庭劇の初興行が、いよいよ千秋楽を迎える。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おちょやん』
総合:午前8:00~8:15、(再放送)12:45~13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30~7:45
※土曜は1週間を振り返り
出演:杉咲花、成田凌、篠原涼子、トータス松本、井川遥ほか
語り:桂吉弥
脚本:八津弘幸
制作統括:櫻井壮一、熊野律時
音楽:サキタハヂメ
演出:椰川善郎、盆子原誠ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/ochoyan/