松重豊が元力士の殺人警備員に、黒沢清「地獄の警備員」リマスター版公開
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「地獄の警備員(デジタルリマスター版)」ポスタービジュアル
黒沢清の監督作「地獄の警備員」が、デジタルリマスター版として明日2月13日より東京・K's cinemaで公開される。
本作はバブル景気で急成長を遂げる総合商社を舞台に、理由なき殺戮を繰り返す警備員の恐怖を描いたバイオレンスホラー。久野真紀子(現・クノ真季子)が絵画取引を担当するヒロインの秋子、松重豊が元力士である巨漢警備員・富士丸を演じている。長谷川初範、下元史郎、内藤剛志、洞口依子、大杉漣が脇を固めた。
黒沢は映画製作会社ディレクターズ・カンパニーの1本として1992年に本作を発表。同年に会社が休眠したため、ネガー式は東京現像所で借金の抵当として塩漬け状態にされていた。2020年9月末にネガ一式が返却されたことでデジタル修復が実現。撮影を担当した根岸憲一の監修のもと、スーパー16mmフィルムを35mmにブローアップしたデジタルリマスターのDCP素材が完成した。
今回、黒沢が同じくディレカンで手がけた一般映画デビュー作「ドレミファ娘の血は騒ぐ」の35mmフィルム特別上映も実施。「地獄の警備員(デジタルリマスター版)」は愛知・名古屋シネマテーク、兵庫・神戸映画資料館でも上映される。現在、予告編がYouTubeで公開中だ。K's cinemaでの公開初日の16時からの上映回では、黒沢とクノが舞台挨拶を行う。
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