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ラブストーリーに飛び込んで…「ゴースト」浦井・咲妃・桜井が仲良しトーク

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ナタリー

左から桜井玲香、浦井健治、咲妃みゆ。

ミュージカル「ゴースト」の合同取材会が去る2月9日に東京・帝国劇場で行われ、出演者の浦井健治、咲妃みゆ、桜井玲香が出席した。

脚本・歌詞をブルース・ジョエル・ルービン、音楽・歌詞をデイヴ・スチュワートとグレン・バラードが手がけた本作は、映画「ゴースト ニューヨークの幻」のミュージカル化作品。日本では、ダレン・ヤップの演出で2018年に初演された。今回、サム役の浦井とモリー役の咲妃は続投となり、モリー役の桜井は新キャストとなる。

「ラブストーリーを演じるうえで大切にしていることは?」と尋ねられた浦井は、「“飛び込む”こと」と即答。浦井は山口祐一郎をはじめとした先輩俳優たちから「鉄のセットを触ると臭いが付くので、共演者に触れる前にしっかり手を洗うように」といったアドバイスを受けたことがあると言い、「覚悟して受け入れ態勢をとってくださる相手役の方に失礼がないよう、しっかりと心を通わせつつ思いきって演じるようにしています」とコメントした。

公演中止となった「ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season3」で浦井と共演予定だった桜井は「『ウエスト~』の稽古では思いきり飛び込めましたが、なぜか今回は“浦井健治さん”という存在を恐れ多く感じていて……」と桜井が打ち明けると、浦井は「絶対うそだよ!(笑)」と茶々を入れる。桜井は笑いながら「でも自分の演技を受け止めてくれるとわかっていますし、今回は恋人同士の2人を演じるので、その関係性を表現するためにがんばらなきゃ!と思っています」と、身振り手振りを交えて決意を表明した。

桜井の様子に「かわいいねえ……」とため息を漏らしたのは咲妃。咲妃は「ラブストーリーでは、全力で信頼することを大事にしたいと思っています。日頃の信頼関係が役作りにも反映されると思うので、私はお相手の考えや行動を、舞台に立つとき以外も気にするようにしていて。日頃から体当たりでコミュニケーションすることを大切にしています」とポリシーを語った。

「ゴースト」では、モリーへの愛をなかなか言葉で伝えられなかったサムの姿が描かれる。このことにちなみ、記者から「『あのときこう言えばよかった』と思っている出来事はあるか?」と質問されると、咲妃は両親の仕事の都合で転勤族だった子供時代のエピソードを披露。咲妃は転居当日、かわいがっていた近所の野良猫が姿を見せてくれず、移動の車の中で大泣きしたと話す。咲妃は「『元気でね』と伝えられなかったことが心残りで。幼い自分にとって大きな経験でした」と述懐し、「転入した学校でそのことを作文に書いたら給食の時間に全校放送されてしまい、別のクラスの先生から『感動した!』と声をかけてもらいました(笑)。……どういうオチ?という感じですね、すみません」と付け加えて、その場を笑いで包んだ。

続く桜井は、マッサージ店で足湯に入ったところ、かなり熱く感じたにもかかわらずスタッフに「大丈夫です!」と答えてしまい、その後も温度を下げるよう頼めなかったと打ち明ける。浦井は「この2人のあとに話すの、難しい!」と苦笑しつつ、「ウエスト・サイド・ストーリー」がゲネプロを前に公演中止となったことを挙げ、「玲香(桜井)が『ゲネプロやりたかった』と言っていたとき、僕は『またやろうな』と返しました。でもあとから思えば、先輩ぶらずに『自分も悔しい』と共感を伝えればよかったなと思います」と胸の内を明かした。

取材会では「ゆうみさん」(咲妃の愛称)と口にした桜井に、“ちゃん”付けで呼ぶよう咲妃がお願いし、記者たちを和ませる場面も。浦井は目を細めてそんな2人の様子を見守り、カンパニーの仲むつまじさをのぞかせていた。

最後に改めてミュージカル「ゴースト」の魅力を尋ねられると、浦井は「映画版で有名なろくろを回す場面や、森公美子さんのために書かれたかのようなオダ・メイのパフォーマンスが見どころ。人生の教訓が込められた物語で、最後にはすがすがしさと希望も感じられる、まれに見る作品だと思います。コロナ禍だからこそ伝えたいメッセージが詰まっています」と言葉に力を込めた。

公演は3月5日から23日まで東京・シアタークリエ、4月4日に愛知・愛知県芸術劇場 大ホール、9日から11日まで大阪・新歌舞伎座にて。

ミュージカル「ゴースト」

2021年3月5日(金)~23日(火)
東京都 シアタークリエ

2021年4月4日(日)
愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール

2021年4月9日(金)~11日(日)
大阪府 新歌舞伎座

脚本・歌詞:ブルース・ジョエル・ルービン
音楽・歌詞:デイヴ・スチュワート&グレン・バラード
演出:ダレン・ヤップ
翻訳:寺崎秀臣
訳詞:高橋知伽江

キャスト

サム:浦井健治
モリー:咲妃みゆ / 桜井玲香
カール:水田航生
オダ・メイ:森公美子

ひのあらた、松原凜子、栗山絵美、松田岳、西川大貴 / 小川善太郎、染谷洸太、宮野怜雄奈、山野靖博、吉田要士、上田亜希子、國分亜沙妃、華花、湊陽奈、元榮菜摘

※寺崎秀臣の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。