岡田利規演出『未練の幽霊と怪物』6月上演 森山未來、石橋静河ら出演
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岡田利規演出の舞台『KAAT 神奈川芸術劇場プロデュース「未練の幽霊と怪物」』が、6月に神奈川・横浜のKAAT 神奈川芸術劇場で上演される。
昨年6月に上演を予定していたが、新型コロナウィルスによる感染拡大の影響を受けて中止となっていた同作は、ドイツの公立劇場ミュンヘン・カンマーシュピーレの委託で2017年に発表された『NO THEATER』の進化版。中止発表後、成果の一部が映像作品『「未練の幽霊と怪物」の上演の幽霊』としてオンラインで上演されたほか、同作の戯曲は『第72回読売文学賞』戯曲・シナリオ賞を受賞した。
能の上演形式に則って上演される同作は、2012年に新国立競技場の設計者としてコンペで選ばれ、日本でも脚光を浴びた建築家ザハ・ハディドをシテとして描く『挫波』と、1985年の着工以来、1兆円超の資金が投じられながら1度も正式稼動することなく廃炉の道を辿る「もんじゅ」を巡る『敦賀』で構成。
出演者には、森山未來、片桐はいり、栗原類、石橋静河、太田信吾、謡手として七尾旅人が名を連ねる。チケットは4月に販売予定。
岡田利規のコメント
2021年の上演にあたって
幽霊は、現れるために、場所を必要とします。
そういうわけで、「未練の幽霊と怪物」の上演には舞台が、劇場が必要です。
わたしたちは去年の春、公演中止が決まったあとも、オンライン・リハーサルをやっていました。
延期して上演が行われることを見込んで、コンセプトや、このパフォーマンスに必要な感覚を共有するためのプロセスを踏んでいたのです。たいへん上首尾にいきました。
来る上演に向けて、あとは細部の精度にこだわっていくだけです。
準備は万端です。身体、音楽、空間、言葉。
観客のみなさんが幽霊の出現に立ち会うべく、劇場に来てくださるのを心よりお待ちしています。