『魔進戦隊キラメイジャー』の劇場版が公開! 小宮璃央&木原瑠生が発見した“自分の新たな一面”とは?
映画
インタビュー
小宮璃央(左) 木原瑠生(右) 撮影:源賀津己
2020年3月から放送中の『魔進戦隊キラメイジャー』(テレビ朝日系)は、最終回まで残すところあと2話。物語の行く末が気になる中、新型コロナウイルス感染拡大の影響により公開を延期していた『魔進戦隊キラメイジャー THE MOVIE ビー・バップ・ドリーム』が、2月20日(土)より公開される。
令和初のスーパー戦隊、かつ“宝石+乗り物”という斬新なモチーフで“人が輝いて生きること”を物語のテーマに、スーパー戦隊シリーズ史上最もキラキラと輝いてきた『魔進戦隊キラメイジャー』が、キラメキを一層増して臨んだ劇場版。類まれなる想像力を持つ主人公・熱田充瑠(キラメイレッド)を演じる小宮璃央と、頼れる司令塔的存在・射水為朝(キラメイイエロー)を演じる木原瑠生に、本作の見どころをはじめ、『魔進戦隊キラメイジャー』を通して得たものについて語ってもらった。
映画の撮影は昨年6月 放送中のテレビシリーズと見比べる楽しみも
――新型コロナウイルス感染拡大の影響により公開を延期していた『魔進戦隊キラメイジャー THE MOVIE ビー・バップ・ドリーム』が、いよいよ公開ですね。
小宮 昨年の夏に公開予定でしたから……本当に「お待たせしました!」っていう感じです。お待たせした分、良いものを作りあげることができたと思うので、観てくださる皆さんには、ぜひ楽しんでいただきたいです。
木原 2020年の6月に撮影していた作品だったので、僕たちもいろんな不安がありましたが、「観てくださる方に、元気や勇気をお届けできるような作品にしたい」という思いで作っていました。今は「やっと公開できるんだ」と実感しています。
――撮影から半年経った今(※取材時)、完成した作品をご覧になられた感想は?
木原 まだ若々しいというか(笑)。
小宮 初々しい感じがあったよね(笑)。
木原 芝居もアフレコも……観ていて、こそばゆい感じがして(笑)。
小宮 ははは! そうだね(笑)。
木原 そういったところも、今回の見どころかもしれないですね。テレビシリーズの最終回に近いタイミングで劇場版が公開されますから……1年かけて作りあげたテレビシリーズと、昨年6月の時点でベストを尽くした劇場版での僕らを見比べていただければ、楽しみも増えるんじゃないかと思います。
小宮 僕は『魔進戦隊キラメイジャー』に出演するまでお芝居の経験がなかったので、いつも周りのみんなから学ばせてもらっているんです。例えば亜飛夢くん(押切時雨/キラメイブルー役の水石亜飛夢)は、ちょっとした行動にもひと工夫を加えて、押切時雨の色を出している。そういうことを現場でずっと学んできたので、劇場版でもひとつひとつの動作に充瑠っぽさをもっと出せたらよかったなあと、今だからこそ感じることもありました。
木原 逆に言えば、「この半年でちょっとは成長したのかな?」って、自分自身も実感できるところはあります。特に最近、一番感じているのは……役の演じ方ももちろんですが、作品やメンバーに対する思いが本当に強くなっていて、それがそのまま芝居にも表れているような気がするんです。
プライベートでの僕たちの時間が、キラメイジャーでの芝居に反映されていて、1話1話、良い物語になっていってるんじゃないかなって、あらためて思いました。劇場版は劇場版で、当時の自分たちなりに精一杯の表現ができていると思いますし……半年という時間経過を強く感じることができましたね。
小宮 顔つきも違うもんね。
木原 そうだねえ。
――半年でそれだけの成長を実感できるというのは、1年を通してほぼ毎日のように撮影が続く“スーパー戦隊シリーズ”ならではですね。
小宮 本当にそのとおりだと思います。劇場版を観て感じたことを、テレビシリーズの撮影にも活かして、最終回まで充瑠らしさ全開でいけたらいいなと思っています。
――「劇場版だから」と、お芝居で意識した点などはありますか?
小宮 お芝居に関しては、テレビシリーズとの違いみたいなものはなかったと思います。ただ、約40分で完結する物語なので、スピード感のある展開になっているんですよね。そのスピードに、観てくださる方たちが取り残されないように……ひとつひとつ丁寧なお芝居をするように気をつけていたかもしれません。
木原 先ほども言ったように、2020年6月頃の撮影だったので、「観ていただく方たちに、『魔進戦隊キラメイジャー』で何をお届けできるのか。何を感じていただけるのか」ということを、より強く考えながら演じていた時期でもあったと思うんです。そうやって考えながらやっていたことが、テレビシリーズの終盤を撮っている今にも繋がっているんだなと、あらためて感じます。
ゲスト出演の壇蜜に感激! 嬉しかったエピソードとは?
――今作ではヨドン軍幹部・ミンジョ役で壇蜜さんがゲスト出演されています。敵役としての壇蜜さんはいかがでしたか?
小宮 ずっと前からテレビで壇蜜さんを観ていたので、共演できると聞いてすごく驚いたんですが……ご一緒してみて、本当になんでもできる方なんだなと実感しました。戦闘シーンのアフレコも、僕が言うのもおこがましいけど(笑)、すごく巧みにされていましたし、「悪役って、こうやって演じるんだ」と勉強にもなりました。「僕もこういう風になりたいな」って、目標がまたひとつ増えたように思います。
木原 僕はもう……純粋に嬉しかったですね(笑)。
小宮 ははは!
木原 台本に書いてある配役を初めて見たときに、「え!? 壇蜜さん!?」って、普通に驚きました(笑)。僕も璃央と一緒で、ずっとテレビで観ていて……まさか、戦隊作品で共演できるとは思っていなかったですから。
小宮 ほんと、まさかの共演だよね(笑)。
木原 「このタイミングで共演できるんだ」って思いました。すごく印象深かったことは……撮影のときに、僕がポロっと「鯖のお弁当が食べたい」って話をしていて。
小宮 あ~! あったね(笑)。
木原 その日は「鯖のお弁当が出る」ってスタッフさんから聞いていたんですが、結局出なかったんですね。そうしたら壇蜜さんが「イエローが鯖のお弁当じゃなくて寂しがってたよ」ってスタッフさんに話していらっしゃるのを見て……僕はほんと、ポロっと言っただけなんですけど。
小宮 独り言でね(笑)。
木原 そうそう。それを見てくださっていて。撮影中もなかなかお話しする機会がなかったんですが、周りをよく見ていらっしゃる方なんだなって。僕のちょっとした独り言まで見ていただけるなんて……感無量ですよねえ(しみじみと)。ってこれ、ただのプライベートの嬉しかった話ですよね(笑)。
小宮 ははは! 為朝じゃなくて、“木原兄ぃ”が出てきてますよ(笑)。
木原 本当に……壇蜜さんとは戦いたくなかったです(笑)。
小宮 本音が出ちゃってるよ!(笑)
――今作では、充瑠と為朝が一緒に行動する機会も多く見られました。ふたりのシーンで見どころを挙げるとすると?
小宮 僕ら自身のお芝居ではなく、変身後のシーンなんですが……大雨の中、荒野でミンジョと戦うところですね。アフレコのときに完成したものを観て、ビックリしました。カメラワークもすごいですし、爆発も迫力満点で。
木原 ほんと、あのシーンはすごかったね。
小宮 それを観て僕らも気合いが入って、アフレコを頑張ることができました。「ふたりが言っていたのはこのシーンだな」って思いながら、皆さんにも観ていただきたいです。
木原 「ここだ!」って、絶対分かるよね。僕もそのシーンは本当に熱が入りました。攻撃を受けるたびに爆破される、みたいなシーンで。
小宮 ドカーン!ってね(笑)。
木原 その映像を観たときに、自分の中から結構な熱量が勝手に出てきて、そのままセリフに熱が入った感じがしましたから。そうやって自然に出たものが一番いいんじゃないかなって思ったので、何度も観たくなるシーンになっていると思います。
小宮 雨もすごかったよね。
木原 そうそう。雨が降っている中、さらに雨を足したそうで。スーツアクターさん(変身後の戦隊ヒーローを担当する俳優)が「過去作品も含めて、3本の指に入るぐらい過酷な場面だった」って言ってたので、それを聞いたら僕らもさらに気合いが入りますよね。今作の見どころのひとつになっていると思います。
それぞれに感じる成長 キラメイジャーを通して得たものとは?
――テレビシリーズも含めて、木原さんが演じる射水為朝の魅力はどこにあると小宮さんは思いますか?
小宮 キラメイジャーのリーダーは充瑠ですが、司令塔として裏で支えてくれているのが射水為朝なんですよね。普段は女の子に弱かったり(笑)、ずっとゲームをしてたりするんですけど……。
木原 女の子に弱いわけじゃないから! ゲームしてるのも職業(eスポーツプレイヤー)だし(笑)。
小宮 ははは(笑)。でも、いざというときには充瑠を支えて、みんなに指令を出してくれる。そういう役回りの射水為朝というキャラクターは、瑠生くんじゃなきゃできなかったんじゃないかなっていうくらい、ハマっていると思います。為朝がいるからこそ、充瑠も心置きなく閃いて、みんなを閃きで支えていくことができる。そんな為朝を、瑠生くんが演じてくれてよかったなと実感しています。
――最初の頃の為朝は、充瑠がリーダーになることに否定的でしたもんね。
小宮 そうですよね。なかなか認めてもらえなかったんですけど(笑)、徐々に認めてくれて、劇場版でも一緒に行動するようになりましたから。そういった変化が、僕としてもすごく嬉しいです。
――小宮さんご自身も、木原さんに頼ってしまうところがある?
小宮 ありますね。特に最初の頃は分からないことが多くて……浩ちゃん(途中から加わった、クリスタリア宝路/キラメイシルバー役の庄司浩平)が入る前でしたから、瑠生くんや亜飛夢くんに、プライベートも含めていろいろと頼らせていただいた思い出がたくさんあります。
――木原さんは、小宮さんが演じる充瑠の魅力はどこにあると思いますか?
木原 本人にとって、嬉しいかは分からないですけど……。
小宮 ふふ(笑)。
木原 充瑠と璃央は同い年なので、璃央自身が等身大でやれているんじゃないかなと思うんです。充瑠と璃央が同じ速度で成長してくれていたからこそ、僕も為朝として向き合えたというか。
お芝居はもちろんですが、考え方もどんどん大人になっていくのを間近で見ていて、「こんな速度で成長するんだなあ」って……みんなもたぶん、肌で感じていたと思います。そういう意味では、璃央にしかできなかった役だと思いますし、璃央が言ってくれたように、僕も璃央が充瑠を演じてくれてよかったなと思いますね。
――『魔進戦隊キラメイジャー』を通して、新たに発見したご自身の一面はありますか?
小宮 現場で監督から厳しく指導を受けたときに、普段の僕だったらムッとしちゃったりするかもしれないんですが……お芝居のことに関して言われる分には、むしろ嬉しく感じるんだなって最近気がつきました。
例えば勉強のことに関して厳しく言われたりするのは苦手だったんですが、お芝居みたいな“自分の好きなこと”に関して言われるのはすごい嬉しいんです。監督のおっしゃっていることを理解する時間も楽しいですし、全部を吸収して、自分が成長できているなって感じられるので……「お芝居って楽しいな」って、この1年で気づかされました。
木原 僕はそうですねえ……キラメイジャーのみんなからは、もしかしたら「意外」って言われるのかもしれないですけど、僕って元々、そんなに人に興味を持ったことがなかったんです。
小宮 え~! 意外(笑)。
木原 ははは(笑)。どちらかと言うと、冷めてるタイプの人間だったんですが、キラメイジャーが始まってからは、人との関わりについて考えるようになりましたね。「人に優しくするって、どういうことだろう?」とか「本当の意味での優しさってなんだろう?」とか。そういったことを考えていく中で、ポジティブな考え方がちょっとずつできるようになったんじゃないかなと思える1年でした。
――元々はネガティブな面もあったのでしょうか?
木原 ありましたね。だからこそ、この1年で得たポジティブな部分は今後も変わらずに持っていたいなと思います。それはたぶん……長いようで短かったこの1年、日々しっかりと積み上げていったからこそ気づけたことだと思いますし、何より、仲間のみんなやスタッフさんたちがいてくれたからこそ、気づけたことだと思うんです。
取材・文:とみたまい 撮影:源賀津己
『魔進戦隊キラメイジャー THE MOVIE ビー・バップ・ドリーム』
『スーパー戦隊ムービーレンジャー2021』 にて『騎士竜戦隊リュウソウジャー 特別編 メモリー・オブ・ソウルメイツ』『機界戦隊ゼンカイジャー 赤い戦い!オール戦隊大集会!!』と同時上映
2月20日(土)公開
スーパーヒーロープロジェクト (C)テレビ朝日・東映 AG・東映
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