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竹内涼真とゾンビ世界をサバイバル中! キム・ジェヒョンが語る『君と世界が終わる日に』の奮闘の日々

音楽

インタビュー

ぴあ

1月17日からスタートした日本テレビ系日曜ドラマ『君と世界が終わる日に』は、竹内涼真を主演に据えたゾンビサバイバルドラマ。シーズン1が地上波ゴールデンタイムで放送され、シーズン2がHuluオリジナルとして配信されることが決まっている大型作品だ。この話題作に、韓国人の引っ越し業者アルバイト、ユン・ミンジュン役で出演しているのが、キム・ジェヒョン。

主人公の響(竹内涼真)と共に“終末世界”をサバイブする重要な役を演じているが、実は彼はバンドマン。韓国では音楽番組で1位にもなる人気を誇るN.Flyingのドラマーで、FTISLANDやCNBLUEといった日本でもおなじみの韓国バンドと同じ事務所の後輩でもある。ミンジュン役が決まり、韓国から来日。長期の撮影に臨んでいる。

韓国のアーティストが日本のドラマに
「僕もめっちゃ驚きました(笑)」

── 今回、ジェヒョンさんが日本のドラマに出演すると聞いて、とても驚きました。約6カ月という長い期間、日本で撮影することに不安はなかったですか?

ジェヒョン 僕も、めっちゃ驚きました(笑)。韓国の俳優が日本のドラマに出るだけでも珍しいのに、僕は韓国のアーティストですから、なおさら。ミンジュンというキャラクターを形作る重要な要素に“お姉ちゃん子”があるのですが、僕も“姉バカ”なので、それでキャスティングされたんじゃないかと……(笑)。

撮影現場は、すごく楽しいです。最初は不安も緊張も心配もあったけれど、撮影が始まったらそんな気持ちもなくなりました。何より、韓国にいるN.Flyingのメンバーも僕の家族も、僕がしっかりこの仕事をやり遂げられると信じてくれているし、僕も彼らが僕の帰りを待っていてくれると信じていますから。

『君と世界が終わる日に』

── コロナによる入国制限で、「このままではジェヒョンさんが参加できない!」というピンチもあったそうですね。

ジェヒョン そうなんです! どうにかギリギリのタイミングで日本に来ることができて、2週間の自主隔離期間を経て、撮影に参加することができました。出国できるか毎日ドキドキしていましたが、韓国でずっと忙しかったので、自主隔離期間中はけっこう幸せな時間でした(笑)。これも新しい経験だと思って過ごしていました。

── 外国語で書かれた台本から役を作っていくのは大変じゃないですか?

ジェヒョン 役作りに関しては、そんなに大変ではなかったです。ミンジュンと僕って、性格が真逆なんです。だから、僕がしないことをすればミンジュンになる……はず(笑)。

でも、台詞を覚えて芝居をするということに関しては、他の俳優さんたちよりも2倍も3倍も練習しないといけないという気持ちで臨んでいます。日本語の台本を翻訳してもらって、毎日、それを見ながら練習しています。

── 「僕とミンジュンは真逆」ということですが、ミンジュンはジェヒョンさんから見てどういう人物ですか?

ジェヒョン 僕と一番違うのは、無口なところ(笑)。あとは、感情表現の仕方かな? 僕は何でも思っていることを口に出して言っちゃうし、顔に出ちゃうのですが、ミンジュンは、あまり感情が表情に出ない人なんです。でも心はとても優しいし、温かい。信じていることや人に対しては、自分の命も投げ出せる人なので、ストーリーが進んでいくと、見え方が変わっていくかもしれませんね。

僕はおしゃべりですけれど、家族やN.Flyingのメンバーと一緒にいるときは言葉にしなくても通じ合うから、あまりしゃべりません。無口でも、気持ちは伝わるものなんですよ。

演技を通して日本語を教えてくれる竹内涼真
「だいぶ日本語がうまくなりました」

── 昨年の11月から撮影が始まっていますが、撮影現場はどんな雰囲気なのでしょう。

ジェヒョン めっちゃ楽しいです! 涼真ヒョン(=主演の竹内涼真。韓国では親しい年上男性にヒョン(兄)をつける)に、「『君と世界が終わる日に』の現場は、家族みたいにあたたかい。この雰囲気はジェヒョンがいるおかげだね。ありがとう」と言われたんです! 感動しました~。みんなが家族みたい、兄弟みたいな感じで撮影しています。僕と涼真ヒョンもそうだけど、僕と他のキャストの皆さんも、共演者というより、人対人の関係という感じがしています。

『君と世界が終わる日に』

── ジェヒョンさんは愛されキャラだから、共演者の皆さんとも仲良くなったんでしょうね。

ジェヒョン 皆さんが、僕の日本語の先生になってくれるんです。師匠は笹野高史さん。(ジェスチャーしながら)「お金」とか、「コマネチ!」とか、普段使える日本語を教えてもらっています。飯豊まりえさんは教え方がすごく先生っぽいし、子役の横溝菜帆ちゃんは身近な単語を教えてくれます。この前、「どんぐり」という単語を教えてもらったのですが、韓国人の僕からするとすごくかわいい発音で、気に入りました。

笠松将ヒョンは韓国語ができるから心強い先生で、「どんだけ~!」っていうギャグも教えてもらいました(笑)。そして涼真ヒョンは、言葉じゃなくて演技で教えてくれるんです。それがすごく分かりやすくて。僕、だいぶ日本語がうまくなりました(笑)。

── 今日のインタビューも、すべて日本語で行っています。昔から日本語が上手でしたが、いつから勉強していたのですか?

ジェヒョン うちは、家族全員日本語ができるんです。姉(元RAINBOWのジェギョン)も、両親も。それに、韓国で練習生をしているときから日本語は勉強していたし、19歳の頃、メンバーたちと音楽修行のために日本で留学生活もしていたので。最近は勉強のために、字幕なしで日本のアニメや映画やドラマを見るチャレンジをしています。

所属しているN.Flyingはどんなバンド?
「“いつでも青春!”なバンドです!」

── 日本のドラマで頑張っているジェヒョンさんですが、本業はバンドマンです。とはいえFTISLANDのホンギさん、CNBLUEのヨンファさんなど、事務所の先輩にはバンドと俳優活動を両方やられる方も多いですよね。ジェヒョンさんはバンドと俳優業、どちらをやりたくて事務所に入ったのですか?

ジェヒョン 実は、練習生になる前はずっとダンスをやっていたので、ダンスグループのメンバーになりたかったんです。バンドではなく(笑)。でも、ダンスで培ったリズム感が、ドラムに役立っている気がします。

アーティストも俳優も、「トップになりたい!」という夢を抱く職業じゃないですか。だから、同じベクトルでできる仕事なんじゃないかな?

── そうかもしれませんね。先輩たちから日本でドラマに出演するにあたって、アドバイスや応援の言葉をもらいましたか?

ジェヒョン SF9のジェユンさん、ヨンビンさん、フィヨン、チャニなどが「頑張ってこい!」、「ヒマなときは連絡して!」と電話をくれました。

それと、今回ではないのですが……。僕は、ホンギ先輩の主演ドラマ『モダン・ファーマー』で俳優デビューをしました。ホンギ先輩を怒る役でビビッていたら、先輩が「大丈夫、気楽に。きみの演技を僕にちゃんと見せて!」と言ってくださったんです。その言葉が、僕の俳優としての支えになっています。「僕らしさを出さなくちゃ」って!

── 所属しているN.Flyingは、どんなバンドなのでしょう。

ジェヒョン ギャップがあるバンドです。普段は面白いけど、音楽をやっているときは目が違う。キラキラしていて、「いつまでも青春!」って感じ。僕たち80歳までバンドをやるつもりなんですけれど、80歳になっても青春してると思います。

── 他の4人のメンバーを紹介していただけますか?

ジェヒョン ボーカル、ラップのスンヒョプさんは、ステージではとてもセクシーだけど、実は普段は「僕より年下なのでは?」と思うくらい子供っぽいんです。いい意味で、ギャップが大きい人ですね。

ギターのフンさんは、クールで無口なイメージだけど、本当は一番愛嬌があって、かわいい(笑)。僕がやっているオンラインゲームに知らない人から友達申請がきたから放置していたら、フンさんから電話がかかってきて「僕なのに!」って(笑)。メンバーが具合悪いときは看病してくれるし、日本にいる僕に「ちゃんと連絡ちょうだいね。寂しいから」って電話もくれるし、優しいんですよ~。

ボーカルのフェスンさんは、お母さんみたいな感じ。一緒に住んでいるメンバーたちの食事を作ってくれるのですが、「今日、家でゴハン食べるよね?」って電話もくれるし。あと、掃除をしないと小言がうるさい。本当にお母さんみたいです(笑)。

ベースのドンソンさんは、一番年下だけど、アニキっぽいんですよ。実際に弟がふたりいるからかな? 頭もいいし、メカに強いし、広い視野でものごとを見ることができる人です。

そしてドラムのジェヒョンは、一番かっこいい! 間違いないです(笑)。

── そうですね(笑)。メンバーたちとは、連絡を取りあっていますか?

ジェヒョン はい。よく電話をしています。スンヒョプさんの誕生日にはビデオ通話をして、一緒に乾杯しました。

── コロナ禍で昨年の7月から発売が延期されていたN.Flyingのシングル『Amnesia(アムネイジア)』が6月30日に発売されるそうですね。

ジェヒョン はい。今回、ドラマに出演しましたが、ファンの皆さんは「やっぱりN.Flyingの音楽が聴きたい。早くライブが見たい」と言ってくださいますし、僕たちも、ライブがしたくてウズウズしているんです(笑)。

日本の新曲『Amnesia』は、韓国で練習をしていて、「僕たち、めっちゃカッコいいじゃん! ヤバい!」って言っちゃたくらいカッコいい曲(笑)。だから早く、この曲をライブで皆さんに聴いてほしいです。

── 昨年は、ツアーも中止になってしまいましたものね。早くライブが見たいです。

ジェヒョン 夢のZepp Tourだったのですが……。僕たちはFTISLAND、CNBLUEという先輩たちが日本に作ってくれた韓国バンドの道を歩いてきましたが、そろそろN.Flyingの道も作らなくちゃ! そして先輩たちと一緒に韓国バンドの世界をもっと広げて、N.Flyingのロック、N.Flyingの音楽をもっともっと聴いてもらいたいですね。2021年のN.Flyingに期待してください!

取材・文:坂本ゆかり 撮影:稲澤朝博

『君と世界が終わる日に』
シーズン1:日本テレビ系毎週日曜22時30分放送
シーズン2:3月よりHuluにて配信

(c)NTV/HJホールディングス

N.Flying New Single『Amnesia』
2021年6月30日発売

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