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「すばらしき世界」西川美和の依頼から生まれた、ピアニスト林正樹による特別映像公開

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「すばらしき世界」オリジナルサウンドトラックジャケット

「すばらしき世界」のエンディング曲を、ピアニストの林正樹が弾く特別映像が、YouTubeで公開された。

佐木隆三の小説「身分帳」をもとに、西川美和が監督を務めた本作。人生の大半を獄中で暮らした実在の男性をモデルに、出所後に社会で必死に生きる男の姿が描かれる。役所広司が13年の刑期を終えた元殺人犯の三上正夫に扮し、彼を番組のネタにしようとすり寄るテレビマンに仲野太賀と長澤まさみが扮した。

このたび、本作の音楽を担当した林が、エンディング曲「Under The Open Sky」のロングアレンジバージョンを弾く動画が公開された。これは作品完成後に、西川の「映画のために作られた楽曲が少しでも多くの人の目に触れるように」という依頼から、林が自宅の作業部屋で撮影したもの。今回の映像には、本編映像も盛り込まれている。

同曲について林は「映画って最後は主題歌が流れるパターンが多いものですから。こちらは『Under The Open Sky』と本作の英題をつけました、大変気に入っています」とコメント。本作の音楽を手がけたことに関しては「自分の音楽人生にとって素晴らしい体験でした、フライング気味ではありますが、また西川作品に携われたら望外の幸せです」と話している。また西川は、現在販売中のオリジナルサウンドトラックに付属するライナーノーツにて「絃楽器のピチカートから始まるその楽曲は、まるで小さな子供がおっかなびっくり歩き出すようなあどけなさの中に、生きる悲しみと喜びを編み込んだ味わい深い曲だ。エンディング曲はそれしかないと全員が思った」とエンデイング曲を絶賛。さらに「映画音楽を作ってくれた全ての人に心からの敬意と感謝を伝えたい。エンディングテーマを聴き終わって劇場から出て来た人が、頭上に広がる空を少しだけ広く感じられれば良いと思っている」と述べた。

「すばらしき世界」は全国で上映中。

(c)佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会