星歴13夜・色とわ×天まうるが語る、2人の結びつき 「この日の私たちは、世界で1番可愛かった」
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星歴13夜のメンバー、色とわと天まうるが2月17日に、フォトブック『ティーンエイジ・メランコリー』をコドモメンタルBOOKSよりリリースした。1月3日に、東京・ヒューリックホール東京にて開催された単独公演『NanoDayBreaChronicle』のアンコールで発表されていたもの。2人はファンから「とわまう」の愛称でも親しまれており、ファンにとってはまさに夢のフォトブックとなる。
異なる個性を持ちながらも、惹かれ合い、支え合ってきた、いわば「とわまう」の内面的なつながりを具現化した本作。生きにくい世の中で出会うことができた唯一無二の存在。そんな強い結びつきがメランコリックに綴られる。
今回リアルサウンドでは、2人にインタビューを実施し、お互いの初対面の印象から、撮影時のエピソードまで聞くことができた。たっぷりと「とわまう」の世界観を楽しんでほしい。(佐藤結衣)
人生の“どん底”で出会った、星歴13夜
――まずは、おふたりのここまでの歩みについてお聞きしたいと思います。まずは、どのように星歴13夜のメンバーになったのでしょうか? まずは、とわさんからお願いします。
色とわ(以下、とわ):ちょっと“中二病”っぽく聞こえるかもしれないんですが、自分でいることが嫌になった時期があったんです。うちは親が厳しくて「たくさん勉強して、いい仕事につきなさいね」みたいな感じだったんですけど、私としてはそれがすごく圧になっていて。“思い通りになんてならない”っていう反発心が芽生えてきたんです。そうじゃない人生を模索していたときに、星歴13夜のオーディションを見つけて、無我夢中で飛び込みました。
――親御さんにも内緒で?
とわ:はい、何も言わずに。受かってから報告したら、めちゃくちゃ怒られました(笑)。でも、怒られるっていうのは予想していたので、自分のなかでも対策は練っていて。といっても、シンプルな泣き落としなんですけど(笑)。「本当に……やりたいことだから……」って。普段泣かないから効果があると思ったんですよ。そしたら「そうか、仕方ないな」って感じになってくれて……パワープレイでした(笑)
――それぐらい本気だったということですね。
とわ:そうです。実は1回、ぜんぶ君のせいだ。さんのオーディションに応募したことはあるんです。ありがたいことに1次に受かって、2次というタイミングで体調を崩してしまって辞退せざるを得なくて。それを1年ぐらいずっと悔しく思っていました。「物事はタイミング」っていうじゃないですか。だから、“私ってこういう運命だったのかな”って沈んでいたときに、突然星歴13夜のオーディションが出て。“これこそ運命だ!”って。
――コドモメンタルの楽曲はずっとお好きだったんですか?
とわ:好きでした。私はすごく飽き性なので、4分くらいある曲って最後まで聞いてられないものも少なくないんです。なのに、コドモメンタルの楽曲は何を聞いても全く飽きることがなくて。“私はすごいものに出会ってしまったぞ”と衝撃を受けたんです。なので、自分の人生を変えるなら、コドモメンタルしかないって……いやー、いい話をしちゃったね(笑)。
天まうる(以下、まうる):うん。さすがだよ。
とわ:口から生まれてんだ、私!
――(笑)。まうるさんはいかがですか。
まうる:私もオーディションを受ける前は、人生のどん底と言えるくらい落ちていた時期で。どこにも居場所がないような気がして、夜中にうろうろあてもなく歩いたりしていたんです。そんな時に、私も星歴13夜のオーディションを見つけました。もともとアイドルには憧れがあったんですけど、“自分なんか無理だ”って思ってて、でも、自分を変えようと思って受けました。私も家族には言わずに(笑)。1次が受かって、面談に進んだときに「ちゃんとおうちの人と相談してきて」と言われて、やっと打ち明けることにしたんです。
――どのような反応でしたか?
まうる:すごく驚いていました。でも最終的には「自分で決めたことなんだから応援するよ」と言ってもらえて。今ではライブも見に来てくれています。
――今のお話を聞いていると理解があるご家族のように思えますが、それでも人生のどん底のような気持ちだったんですね。
まうる:相談することが苦手だったんです。親とか周りの人に、孤独感を抱いていることを打ち明けることができなくて。申し訳ない気持ちが強くて、隠していました。
とわ:隠せてないけどね(笑)。私もメンバーもみんな気づいてるよ。
まうる:うん。みんなに伝わってると思う。
グループの空気を変えたとわと、とわの性格を変えたまうる
――オーディションを経て出会ったおふたりですが、お互いの第一印象はいかがでしたか?
とわ:初めて顔合わせをしたときに思ったのは、“まうるの顔、好きだな”でした。なので「私はまうるの顔が好きだよ。だから、自撮りを送ってくれない?」って言って、送ってもらった自撮り画像を家で拡大して見つめていました。あれ? なんか言葉だけで聞くと、なんかやばい人みたいになっちゃったな。ある意味、一目惚れなのかなと思いました……って、やだ(照)!
まうる:アハハ。とわの第一印象は学級委員長でした。物怖じしないし、何事もどっしりと構えていて。“すごい人だなぁ”って思っていました。
――お互い“どん底”なタイミングでの出会いでしたが、すぐに仲良くなれたということでしょうか?
とわ:いえ、みんな人見知りだったので。この前、初めてレッスンで集まったときの写真が出てきて。全員等間隔に距離を取っていて、気まずそうにしている姿が写っていたんですよ。
まうる:みんな一旦壁を作るタイプなんだよね。
とわ:でも、その壁を超えたからこそ、今はいい感じに仲良くなれてるなと思います。
――誰が突破口となったのでしょうか?
とわ:あたし(笑)?
まうる:そうだね!
とわ:とにかく雰囲気が悪いのが嫌いなんですよ。だったら「みんなー!」って張り切っちゃう。それこそ学級委員みたいに。自分のことを空気清浄機だと思ってるんですよ(笑)。
――でも、とわさん自身も人生の底にいたタイミングなのに、そうした気遣いができるのは素晴らしいですね。
とわ:言われてみればたしかに! 私、結構すごいかもしれない(笑)。
まうる:とわは、本当にいつでも気遣いしてると思う。
とわ:それに、まうるは気づいてくれるんですよ。当たり前に自然に気遣いできているように思われるんですけど実はそうじゃない。まうるが配信で、私のことを話したときはびっくりしました。
まうる:私ととわは、心と心が近いなって思っていて。だからこそ、とわの行動を見ていると“とわは本当にそれでいいの?”って思ってしまうときがあるって話したんだよね。
とわ:そう。あれは感動しちゃったな。気づいてくれる人がいたんだって。「みんなのために」って思うと、自己犠牲になることもいとわないところがあるんです。でも、まうるは自己犠牲するとわが嫌だって言ってくれて。みんなのためであるけれど、私のためにもなる動き方を考えるようになりました。まうるは、私の性格を変えてくれた人です。
――もともと2人の仲の良さがあっての、このフォトブックという感じですか?
とわ:そうですね、これは出会ってすぐにはできなかった本だなって思いました。今までの2年間、まうると過ごしてきた時間の集大成的なものだと思っています。
まうる:もともと2人セットで好きって言ってくださるファンの方も多かったんですよね。私たちって全然違うのに似てるんです。例えば、「このアーティストの好きな曲は?」って聞かれたとき、1番好きな曲は絶対に違うけど、2番、3番目に好きな曲は一致するみたいな。その“違うところ”が好きだし、楽しいです。
フォトブックの中のとわまうは、しなかった選択肢の世界線
――違うから楽しい。このフォトブックの撮影時にも、そうした場面はありましたか?
とわ:この表紙の写真を撮影した日、スタッフさんから「結構寒いよ」って言われたので、“まうるどんな服でくるのかな”って思いながら移動車で待っていたんですよ。そしたら、まさかのパジャマ+毛布で「おはよう」って登場して。「え、ここは家なの?」って思いました。
まうる:えー、まうるだって、この日はこの衣装でしか写真とか撮らないから私服は写らないってわかってるよ。それに毛布は、温かくしないと風邪引いちゃうと思ったからで。それに結局、貸したよね? その毛布!
とわ:借りました。ごめんなさい。その節は、本当にすいません。
――(笑)。撮影に向けておふたりで「こういう作品にしていこう」という話し合いはありましたか?
まうる:コンセプトを決める段階から、混ざらせてもらって「こういうシチュエーションがいい」とか「こういうカットが欲しいよね」みたいな話はしたよね。まうるとしては、「アイドルのかわいい写真集」じゃなく、普段絶対に人に言わないような心の奥底を出す作品にしたいと思っていました。
とわ:私にとっても、この本は自分の見られたくない部分とかも見せている感じがして、すごく恥ずかしいですね。下着のカットがあるとかそういうことじゃなく、概念として丸裸になっているので、むずがゆい。こんなふうにペラペラ喋るヤツなんですけど、本当は人に正直に接したり、素直な気持ちを見せるのが苦手な恥ずかしがり屋なんです(笑)。だから手にとってくださった方も、ぜひ物陰とかに隠れて人に見えないところでこっそり見てほしいです。
まうる:そっとね。
とわ:そう! そっとこの2人のことを見守ってほしいんです。「この2人に、とやかくいうのは野暮じゃない?」って作品なので。私も、何も言わないよ、この2人に関しては(笑)。
――おふたりの関係性もあって生まれた作品ですが、この本の中ならではの物語がありますよね。
まうる:そうですね。まうる的には、見た目と人格は一緒なんですけど、違う世界線の2人の本、みたいな感じです。
とわ:生まれ持ったものは全部同じなんですけど、こっちは“しなかった選択肢”の本だと思います。でも、この選択肢もあったと思います。しようと思えば。
――なるほど。ビジュアルに関しても、アイデアを出し合って作られたのでしょうか?
とわ:ほとんど自分たちでヘアメイクをしています。私はいつも赤いリップを好んでつけるんですけど、表紙のときや制服で撮影したときには、濃いメイクにしないようにして。逆に、このラブホテルで撮影した下着のカットのメイクはバチバチに飾って。初めて顔にキラキラするやつをのせて。それが、うまいこと光っている1枚があるんですけど、それが一番お気に入りの写真ですね。この日の私たちは、世界で1番可愛かったです。
まうる:ウケる(笑)。
とわ:なんで!? ほんとじゃん。マジでかわいかったよ。
――まうるさんのお気に入りは、どのカットですか?
まうる:海で撮った写真は本当にキレイで好きです。光の当たり方もすごくいい感じ。海の中に入ってちょっと待機しなきゃいけなかったときは、ずっと抱きしめ合ってたよね。
とわ:うん、たぶんこの撮影が、まうるとのハグ時間最長記録(笑)。ロマンチックなハグというよりも、生命の危機を感じながらのハグ。でも、なんかそれがよかったんだよね。動物としてお互いを求め合う感が出てた。
「とわまう」だからできる表現を続けていきたい
とわ:私、このフォトブックで、まうるの新しい一面が出たのがうれしいんですよ。海辺の写真で、髪の毛を直す全然決めてない瞬間の写真があるんですけど、すごくキレイで……。まうるって、デビュー当初とか写真を撮られるときにガチガチで、自然体に撮れないところがあったんですよ。それが、こんな自然体なカットができるようになっていることに感動したし。そして、それは私とだからなんじゃないかなぁと思って嬉しいんですよね。
まうる:それはあるよ。カメラは正直、今でも苦手で。毎回「まうる表情が固い」って言われちゃう。でもこの海辺のカットは本当に自然体で。それは2人で撮ったからこそなのかなと。
――できあがったフォトブックは、他のメンバーにも見てもらいましたか?
まうる:みんな、めっちゃ褒めてくれたよね。特にラブホテルで撮った下着のカットとか。星暦13夜だと挑戦できなそうなカットは、特に反応が大きかったですね。
とわ:マウスとマウスがくっついちゃってるからね。浮あかねが初めて見たときに「やだぁ!」って飛び上がってましたし、こもちは、「あらぁ~」みたいな感じで見ていて。ほまれは、「ねぇ~、あんたたち……」って(笑)。ほまれって、大きい感情を伝えようとすると、お姉さまみたいな口調になるんですよね。「ねぇ~、あなたたち~素敵ねぇ~」みたいな。
――ちなみに、マウスとマウスのシーンには照れはなかったのですか?
とわ:全然。最初に撮ったのが海の写真だったんですけど、そこで温め合ったことも関係あったのか、どちらから言われてもないし、言ってもないけどした。みたいな、自然なキスです。
まうる:チュー自体はライブのときにもメンバー同士で結構してるので。でも、あかねとはイタズラみたいな感じでしかしないし。こもちとも気持ちが高まったときにしかしないから。こんな自然なキスは、とわとだからだと思いますけど。
とわ:え、こもちともチューするの? 私、まうるだけだよ……。あぁー! 帰ろうかしら。あんた、これ誰だってよかったじゃない(笑)。
まうる:えー、全然違うよ。別物だよ。
とわ:なら、私とは本気ってこと?
まうる:う……ん。はい、本命です。
とわ:いやー、満足です(笑)!「本命」と言われて色とわ、満足です!
――(笑)。今回こうして盛り上がった「とわまう」ですが、今後2人でやりたいことはありますか?
まうる:私は、この第2弾を出したいですね。今回を踏まえてもっと「こうしたい」「ああしたい」っていうのが出てきました。自分たちの表現として、もっとできるなと思ったので、チャレンジしたいですね。
とわ:私も「とわまう」の世界観を、今度は映像作品にできないかなと密かに思っています。これを見てくれている関係者の方々、スタッフのみなさん、ぜひお願いします(笑)。
――最後に、待ち望んでいたファンのみなさんにメッセージをお願いします。
まうる:これを見て感じることに正解はないと思っているので、見てくれた人それぞれが何かしら感じるものがあったら嬉しいです。内面的なところに、少しでも影響を与えられたらいいな。
とわ:最初のイントロダクションは発案してくれた社長に書いてもらったけど、写真の合間に入っている文字など、2人で考えたり話した言葉たちなので。そこも一緒に見てほしいです。「こうなんだよ」と説明したい作品じゃないし、わからなくてもいいと思うんです。なんなら、「とわまう」の世界は、誰にもわかってほしくないくらい(笑)。だから、最高なんです。
■書籍情報
『ティーンエイジ・メランコリー』
著者:色とわ、天まうる
出版社:コドモメンタルBOOKS
発売日:2021年2月17日
価格:本体2,000円+税
出版社サイト内商品ページ
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