中止に延期……待ちに待った開幕戦、最後のトップリーグいよいよ
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サム・ケレビ(サントリーサンゴリアス)
当初の予定から遅れること5週間、いよいよ『ジャパンラグビー トップリーグ2021』が本日2月20日(土)に開幕する。昨季は新型コロナウイルスによって前半6節でリーグ戦は中止を余儀なくされた。来年1月には新リーグがスタートする。そう、18年目を迎える『トップリーグ』は今季がラストシーズンになるのだ。
最後の『トップリーグ2021』には、クライマックスにふさわしいメンバーが揃う。今季も世界各国のスタープレーヤーたちが大挙してやって来た。『ラグビーワールドカップ(RWC)2019』チャンピオン南アフリカ代表スプリングボクスのトライゲッターにニュージーランド代表オールブラックスの司令塔、オーストラリア代表ワラビーズ100キャップを超える現役キャプテンやヨーロッパ王者イングランド代表のFW、2度の『RWC』で日本代表の前に立ちはだかった元スコットランド代表の主将などなど多士済々。それでは、キックオフ48時間前に発表された注目チームの試合登録メンバーたちを見ていきたい。
まずは初代『トップリーグ』チャンピオンであり『トップリーグ2018-2019』優勝、リーグ連覇となる最後の王者を目指す神戸製鋼コベルコスティーラーズだ。2月20日(土)・東大阪市花園ラグビー場でNECグリーンロケッツを迎え撃つ神戸製鋼の試合登録メンバーは次の通り。
1中島イシレリ、2平原大敬、山下裕史、4張碩煥、5ブロディ・レタリック、6トム・フランクリン、7橋本大輝、8ナエアタ ルイ、9徳田健太、10ヘイデン・パーカー、11山下楽平、12リチャード・バックマン、13ラファエレ ティモシー、14ベン・スミス、15山中亮平、16鹿田翔平、17平島久照、18渡邉隆之、19今村陽良、20前川鐘平、21梁正秋、22李承信、23アタアタ・モエアキオラ
どのエリアからでもトライを奪い切るアタッキングラグビーを可能にするメンバーである。オールブラックス84キャップを誇り、センター(CTB)、フルバック(FB)を主戦場としてきたスミスはウイング(WTB)での起用となった。これでNZ代表50キャップのスタンドオフ(SO)アーロン・クルーデン、共同主将のスクラムハーフ(SH)日和佐篤、204cmのフランカー(FL)グラント・ハッティング、WTB/CTBのアンダーソン・フレイザーがメンバー外なのだから恐れ入る。
西の聖地に神戸製鋼が登場するなら、東の聖地・秩父宮ラグビー場にはパナソニック ワイルドナイツが見参する。20日(土)・リコーブラックラムズと対峙するパナソニックのメンバーも凄まじい。
1稲垣啓太、2坂手淳史、3ヴァル アサエリ愛、4エセイ・ハアンガナ、5ジョージ・クルーズ、6ベン・ガンター、7布巻峻介、8ジャック・コーネルセン、9内田啓介、10松田力也、11福岡堅樹、12ハドレー・パークス、13ディラン・ライリー、14竹山晃暉、15野口竜司、16堀江翔太、17クレイグ・ミラー、18平野翔平、19大西樹、20福井翔大、21小山大輝、22山沢拓也、23セミシ・トゥポウ
まさしくタレント集団である。フロントロウには日本代表が揃う。今季限りでスパイクを脱ぐ福岡もスタメンに名を連ねる。何よりもリザーブのメンバーがえげつない。万能フッカー(HO)堀江やファンタジスタ山沢が後半からさらにギアを上げる役割を担うのだ。イングランド代表45キャップのロック(LO)クルーズ、ウエールズ代表29キャップのCTBパークスの日本デビューも見逃せない。
ともにトップ4をターゲットにするNTTコミュニケーションズシャイニングアークスとクボタスピアーズも充実のメンバーを並べて来た。試合はともに20日(土)。NTTコムは江東区夢の島競技場でHonda HEAT、クボタは中台運動公園陸上競技場で宗像サニックスブルースと対戦する。
NTTコムの試合登録メンバー
1上田竜太郎、2三浦嶺、3三宮累、4中島進護、5ジミー・トゥポウ、6リアム・ギル、7金正奎、8ヴィリー・ブリッツ、9グレイグ・レイドロー、10フレッチャー・スミス、11張容興、12池田悠希、13シルヴィアン・マフーザ、14石井魁、15石田大河、16セコナイア・ポレ、17齊藤剣、18平井将太郎、19佐藤大樹、20目崎啓志、21湯本睦、22トロケ マイケル、23安田卓平
スコットランド代表76キャップのSHレイドローと『スーパーラグビー』ハリケーンズのプレーメーカー・スミスの新加入ハーフ団によって、Nコムのアタックがどう変わるか楽しみである。そして日本代表27キャップのNO8アマナキ・レレイ・マフィ、豪州代表26キャップSOのクリスチャン・リアリーファノ、日本代表25キャップのWTB山田章仁らが合流した時のことが今から楽しみである。
クボタの試合登録メンバー
1海士広大、2マルコム・マークス、3北川賢吾、4デーヴィッド・ブルブリング、5ルアン・ボタ、6トゥパ フィナウ、7ピーター・ラピース・ラブスカフニ、8末永健雄、9井上大介、10バーナード・フォーリー、11タウモハパイ ホネティ、12立川理道、13テアウパ シオネ、14ゲラード・ファンデンヒーファー、15金秀隆、16杉本博昭、17羅官榮、18才田智、19青木祐樹、20バツベイ シオネ、21岡田一平、22岸岡智樹、23ライアン・クロッティ
クボタはHOにマークスが加入し、FW第1列にぐっと厚みを増してきた。豪州代表71キャップの世界的司令塔フォーリー、NZ代表48キャップのCTBクロッティ、日本代表55キャップの立川、FBファンデンヒーファーらが織り成すアタックが楽しみだ。
20日(土)・パロマ瑞穂ラグビー場では開幕戦屈指の好カード・トヨタ自動車ヴェルブリッツ×東芝ブレイブルーパスがラインナップされている。トヨタ自動車はFW第3列にビッグネームが揃う。先発のNO8にNZ代表127キャップの前主将リードが名を連ね、リザーブのFLには豪州代表105キャップの現主将フーパーが出番を待つ。対する東芝には日本代表主将のリーチ、NZ代表25キャップのトッドが並ぶ。これは豪華のひと言に尽きる。
トヨタ自動車の試合登録メンバー。
1三浦昌悟、2彦坂圭克、3淺岡俊亮、4秋山大地、5マイケル・アラダイス、6フェツアニ ラウタイミ、7佐藤穣司、8キアラン・リード、9茂野海人、10ライオネル・クロニエ、11ヘンリー ジェイミー、12マレ・サウ、13ロブ・トンプソン、14高橋汰地、15ウィリー・ルルー、16加藤竜聖、17吉田康平、18崔凌也、19タウファ オリヴェ 、20マイケル・フーパー、21滑川剛人、22岡田優輝、23チャーリー・ローレンス
東芝の試合登録メンバー。
1田中圭一、2森太志、3知念雄、4梶川喬介、5サム・トムソン、6リーチ マイケル、7マット・トッド、8山本浩輝、9小川高廣、10中尾隼太、11松岡久善、12ティム・ベイトマン、13セタ・タマニバル、14桑山聖生、15豊島翔平、16橋本大吾、17金寛泰、18眞壁照男、19小瀧尚弘、20シオネ・ラベマイ、21高橋昴平、22ジャック・ストラトン、23桑山淳生
東芝と並ぶ『トップリーグ』最多優勝5回を誇るサントリーサンゴリアスは、20日(日)・相模原ギオンスタジアムへ乗り込み、三菱重工相模原ダイナボアーズと激突する。
サントリーの試合登録メンバー。
1石原慎太郎、2中村駿太、3セミセ・タラカイ、4ハリー・ホッキングス、5辻雄康、6飯野晃司、7西川征克、8テビタ・タタフ、9流大、10ボーデン・バレット、11テビタ・リー、12中村亮土、13サム・ケレビ、14中野将伍、15尾崎晟也、16北出卓也、17森川由起乙、18中野幹、19トム・サベッジ、20小澤直輝、21齋藤直人、22田村煕、23梶村祐介
何と言っても目玉はオールブラックス84キャップのSOバレット。パスよし、ランよし、キックよしの世界最高峰の司令塔が繰り出す一挙手一投足から目が離せない。CTBの日豪代表コンビ中村亮土&サム・ケレビは強力。ルーキー中野はWTBに回り、同じく1年目のSH齋藤はベンチから戦況を見つめる。
昨季の中止、そして今季の開幕延期を経て、ついに開幕する『トップリーグ2021』。最後の『トップリーグ』は、古くからのファンもにわかも満足させるだけの熱戦を約束する。
文:碧山緒里摩(ぴあ)
チケット情報
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