Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > ぴあ映画 > ⻲梨和也×松村北斗のやりとりに胸が熱くなる 『レッドアイズ』後半戦に向けて加速の予感

⻲梨和也×松村北斗のやりとりに胸が熱くなる 『レッドアイズ』後半戦に向けて加速の予感

映画

ニュース

リアルサウンド

 『レッドアイズ 監視捜査班』(日本テレビ系)第6話。冒頭から繰り広げられる、伏見(亀梨和也)と真弓(TAK∴)による緊迫のアクションシーンは、思わず目を逸らしたくなるほどの迫力だ。湊川(シシド・カフカ)も加勢するが、真弓の超人的な強さを前に成す術がない。絶体絶命かと思われたが、「先生」からと思われる指示により、真弓はすんなりと攻撃の手を止める。KSBCに戻った伏見と湊川は、島原(松下奈緒)、山崎(木村祐一)、小牧(松村北斗)を交え、真弓、そして「先生」と呼ばれる存在について考察する。

 「この男を捕まえなければ、また私たちのまわりで被害者が出る可能性がある」ーーー島原が不安視していたとおり、今度は小牧の誘拐事件が発生。犯人グループの頭は、瀬沢(古谷隆太)という極悪非道の男だった。誘拐の目的は「みなと貴金属」の倉庫のハッキング。元々、小牧の大学時代の後輩・悠香(森田望智)が請け負った仕事であったが、超難関のセキュリティをハックできなかった悠香が、瀬沢に小牧を紹介した、という話だ。瀬沢は悠香に怪我を負わせることで、小牧にプレッシャーを与える。

 伏見と湊川が怪しい男を追跡するシーンでは、いつも遠隔からサポートしていた小牧がいかに優秀であったかが露呈する。小牧と同じようにできない自分に対し、もどかしさや申し訳なさを感じる長篠(趣里)に、山崎、そして島原がさりげなく言葉をかける。事件を経るごとに、KSBCのチーム感は高まってゆく。

 小牧はそのスキルをもって、瀬沢の要求を完遂。しかし、冴え渡る伏見のカンと光る観察眼、小牧のプログラミングの癖を知っていた長篠の発見、そして小牧自身が仕掛けた罠により、瀬沢はあっさりと逮捕される。とはいえこれにて一件落着、とはいかないのが『レッドアイズ』だ。

 実は、悠香と瀬沢は共犯者であり、悠香の負傷も芝居であった。そして、小牧はそれを見抜いていた。改めてその天才ぶりを目の当たりにした悠香は、犯罪の道へと小牧を誘う。冒頭の回想シーンにも表れていたが、人付き合いが苦手な小牧にとって、分け隔てなく接してくれた悠香の存在は大きかったはずだ。強迫じみた芝居をせずとも「悠香のためだったら」やったよ、と言葉にするほどに。そんな悠香からの誘いに小牧がなんと応えるか、KSBCメンバーは祈るように耳を澄ませる。

 返事は「NO」。きっと、視聴者は分かっていたはずだ。けれど、小牧のまっすぐな言葉で語られるその理由に、胸が熱くなる。「親だって簡単に子どもを捨てる」。言い知れぬ過去を持ち、それゆえ“すべてを信じられる”ハッキングにのめり込んだ小牧。しかし伏見に出会ったことで、人を信じ、信じられること、必要とされることの喜びを知った。「その人を裏切ることはできない」。自分を大切にすることは、信頼に応えることでもあるのだ。

 KSBCメンバーは小牧を救出するべく全力で動き、姿さえも見えない小牧が送ったメッセージを信じて行動した。それは、小牧要という“仲間”を信頼しているからにほかならない。小牧もまた、囚われの身ながらも“仲間”として、出来ることを遂行した。みなと貴金属のセキュリティに罠を仕掛けたことも、特別捜査官としての立派なはたらきだった。小牧が大胆な行動に出ることが出来たのも、伏見、そしてKSBCへの信頼あってこそだろう。必ず自分を助けに来てくれると信じていたはずだ。見張りの男が目を覚まし、ナイフを持って襲い掛かったときにも、小牧がたじろぐことはなかった。

 「響介さん、遅ーい!」「お前のヒントが分かりにくいんだよ」緊迫した場面でのそんな軽口が、伏見と小牧の深い信頼関係を感じさせる。「人は変わる」ーーー小牧と悠香は、同じことを言っていた。ただ、「人は変われる」ととるか、「人は変わってしまう」ととるか。その違いが、人生を大きく分ける。小牧は悠香に、自分にとっての伏見のような存在が現れることを祈った。伏見に促され、“警察官”として悠香に手錠をかける小牧の姿に、もう孤独な天才ハッカーの陰はない。

 悠香の“極端な行動”に違和感を感じた小牧の言葉を受け、本事案の証拠品を確認する伏見は、ポーチに刻印されたとあるマークに気付く。これまで度々、伏見の目に映っているはずの“あの”マーク。さらに、島原の妹・大塩はるか(高橋ひかる)に接触する鳥羽(高嶋政伸)、電話で「先生」と話す島原の描写も意味深だ。物語はいよいよ中盤。ここからさらに加速していく。

※高橋ひかるの「高」はハシゴダカが正式表記

■新 亜希子
アラサー&未経験でライターに転身した元医療従事者。音楽・映画メディアを中心に、インタビュー記事・コラムを執筆。Twitter

■放送情報
『レッドアイズ 監視捜査班』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜22:54放送
出演:⻲梨和也、松下奈緒、趣里、シシド・カフカ、松村北斗(SixTONES)、高橋ひかる、木村祐一
脚本:酒井雅秋、福田哲平、まなべゆきこ
音楽:カワイヒデヒロ
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:尾上貴洋、茂山佳則(AX-ON)
演出:水野格、長沼誠ほか
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/redeyes/
公式Twitter:@redeyes_ntv
公式Instagram:@redeyes_ntv