スカイピース、EXITや『りぼん』コラボで歌う“青春と恋愛” 初のソロナンバーに込めた思いも
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スカイピースが、2ndミニアルバム『ピースピース』を3月3日にリリース。同作は、YouTubeチャンネル登録者数310万人超の人気YouTuberユニットとして、また、アーティストとして活動する日々の中で、今もっともやりたい音楽がおもちゃ箱のように詰まった1作になったという。
「青春学園恋愛ソング feat.EXIT」や漫画雑誌『りぼん』とコラボした「Shall We Dance!!!」など、チャレンジ曲も満載の『ピースピース』について、また、3月27日に開催される有料生配信ライブ『スカイピース 最高最強卒業ライブ!SP for ワンコイン』に向けて、前のめりに話をしてくれた。(古城久美子)
「愛w君」のテーマは自分の中にある絆
ーー先日『ヒャダ×体育のワンルーム☆ミュージック』(NHK Eテレ)に出演していたのを拝見しましたが、スカイピースが自ら楽曲制作をしているお話や映像編集の実演があったりしておもしろかったです。
☆イニ☆(じん):ヒャダインさんと(岡崎)体育さんという、もう自分の推しと推しなんで、すごくうれしかったです。ヒャダインさんの即興で曲を作るスピード感とか、体育さんのいろいろな発想を間近で見られて、めちゃめちゃ勉強になりましたね。
ーーヒャダインさんと岡崎体育さんのおふたりも、YouTuberとしてのキャリアからはじまったスカイピースが曲を作る、その姿勢に感心されていて。
☆イニ☆:なんとおっしゃっていましたかね?
ーースカイピースは「聖なるものから音楽を発している」というような。
テオくん & ☆イニ☆:あはは!
ーーファンに対して、YouTubeで自分たちの物語を伝えているように、ピュアに音楽を作っているというような内容で。
☆イニ☆:たしかに、僕らトラックメーカーさんからトラックはいただくんですけど、そこから曲と歌詞は自分たちで書いていて、歌詞も実体験をもとに作っていたりするので、嘘は言ってないです!
ーーそうですね(笑)。では、今回の2枚目のミニアルバム『ピースピース』は、どんなところから曲作りがスタートしたんですか。
テオくん:去年の夏、「愛w君(アイダブリュー)」という曲を作りはじめて。そこから「りぼん」さんとのタイアップがあったり、EXITさんとのコラボの話があったりして。今回、コラボレーションが多くなったんですが、1曲1曲作っていく中で、まとまってきたので、6曲のセカンドミニアルバムとして出しましょうという流れでした。
ーー「愛w君」は『NHK みんなのうた』で流れていた曲でしたね。
テオくん:そうですね。最初に、絆というテーマを掲げて、自分の中での絆ってなんだろうと考えていたんですけど、学生のころのことが浮かんで。高校生のころの絆を思い出して書きました。
ーーどんなことを思い出したんですか?
テオくん:高校に入学するときって、普通「はじめまして、何々中学出身の何々です」みたいな挨拶から仲良くなるじゃないですか。僕の場合、胸ぐらをつかまれるっていうはじまり方をした友だちがいて。
☆イニ☆:ヤンキーやん(笑)。
テオくん:名前を書けば入れる高校だったから。僕はヤンキーマインドはなかったんですけど、派閥みたいなものがあってグループも分かれていて。でも、卒業するときには、みんな仲良くなってひとつになってた。それが自分の中では大きな思い出になっているんです。終わりがよければいいんだなっていう。
ーーインパクトのある出会いからの……。
テオくん:そうですね。中学校のころは喧嘩とか全然してこなかったんで、めっちゃびっくりしましたね。でも、そのうちクラスが一緒になったりして、腕相撲とかして仲よくなりましたね。
ーー腕相撲(笑)。そういういい経験は10代の子たちにも伝えたくなりますね。
テオくん:そうですね。はじまりからちゃんとしなきゃって気にすると、どうしても一歩踏み出せなかったりすると思うんです。それは10代だけじゃなくて、社会人になっても同じことで。自分から積極的に取り組むことができない人って、多分はじまりを気にしているからなんですよね。AからじゃなくてBからはじまっても大丈夫。順番はあまり関係なくて、最後に笑いがあればいいって、背中を押せたらなと。
逆境に飛び込んでいかないと何もはじまらない
ーー「Shall We Dance!!!」はキラキラした4つ打ちのナンバーです。
☆イニ☆:こういう恋愛漫画みたいな曲も書いてみたいと思っていたんですけど、『りぼん』さんからお話いただいて、何か曲を作ろうってなったんです。せっかく日本を代表する漫画雑誌とのコラボなので、めっちゃ青春で恋愛してる曲にしたいなと思って。コラボといっても、曲は自由に書かせてもらったんで、ストーリーとしては好きな子をダンスに誘いたいんだけれど誘えない……というシナリオを考えて。
ーー妄想の世界ではかっこいいのにっていう。
テオくん:誰しも頭の中でシミュレーションして行動すると思うんですけど、頭の中ではうまくいくのに、いざ現実を前にすると、緊張して恥ずかしくて、いろんな雑念が出てくる。結局、想像していたかっこいい自分とは違うっていう。
ーーそれでも、〈逆境に飛び込もう〉というテーマもありますね。
テオくん:告白に至らなくても、相手を誘うとか好きな人に声をかけるっていう行為も、全てにおいて逆境だなあと思っていて。映画とかダンスとか誘ってみようとするんですけど、全然うまくいかない。そうすると、だんだん自分に自信がなくなってマイナス思考になりますよね。それでも逆境に飛び込んでいかないと何もはじまらないという思いがあって。
ーーどこか懐かしさも感じるサウンドで。2020年は海外の音楽シーンも懐かしめの音をアップデートしたアレンジが流行っていたので、スカイピースこうきましたかと。
☆イニ☆:わあ、意識したのでうれしいです!
テオくん:意識してないだろ(笑)。初めて聞いたわ!
イニ☆:意識してなかったです(笑)。
ーー(笑)。EXITさんが参加した「青春学園恋愛ソング feat.EXIT」も青春や恋愛がテーマにありますね。EXITさんとは、昨年「ぴえんは似合わないぜ feat. スカイピース」でコラボした流れですか?
☆イニ☆:そうですね、EXITさんとの第2弾です。「ぴえんは似合わないぜ」はEXITさんからお誘いいただいて、EXITさんの曲に参加した感じだったので、今度は自分たちの曲にお誘いして、一緒にやれたらおもしろいなと。でも、もうコラボできないかと思うほど、EXITさんが超忙しそうで。レコーディングもMVの撮影も合間を縫って参加してくださいました。
テオくん:ギリギリでした。
☆イニ☆:ですので、これが『ピースピース』の中で最後にできた曲です。
ーー「ぴえんは似合わないぜ」とはまたちょっとテーマも違いますね。
☆イニ☆:「ぴえんは似合わないぜ」へのちょっとしたオマージュはあって、同じパートで合いの手を入れていたりするんですけど、EXITさんと今回は恋愛ソングでいきたいなみたいな話になって。
ーーインスタやTikTokなど、今っぽいワードが出てきます。
☆イニ☆:散りばめましたね。令和の恋愛というか、今風な恋愛ソングを意識して。昔はラブレターだったものが、今じゃLINEとか、Instagramのストーリー機能を使った恋愛だったりするので。
テオくん:今は、YouTube、TikTok、Instagramとかコラボしてつながって仲良くなって、付き合うとか多そうじゃない?
☆イニ☆:たしかに。だから、実際会ったことないんだけど、そういう画面上のコラボで知り合って仲良くなってというのが、昔と比べてめっちゃ多くなっているんですよね。自分たちの時代は、インターネットの使い方にはマジで気をつけろって教育されて、リスクや怖い部分をちゃんと知っていなきゃいけないって言われていたんですけど、そこからもっとインターネットが普及して、良くも悪くも新しい活動の場も増えて、新たな出会い方が増えていると思うんです。
意味深なやつはテオくんが作っている
ーーそこから令和の新たな恋愛が生まれているという。
☆イニ☆:それこそ、スカイピースだって、テオくんと会ったのはインターネットがきっかけなんで。そういう出会い方が、恋愛でも仲間でもあると思うんです。
ーー会ったことない、会わない恋愛って現代的ですよね。
テオくん:会う前に付き合う人っているのかな?
☆イニ☆:いるいる。それは、昔からあった。スカイプで通話していることで付き合ってるみたいな。僕の知り合いで、お互い写真を交換してて、実際に会って、自撮りと全然違ってびっくりしたって話も聞いたことがあります……。
ーーSNS上と現実とのギャップですね……。
☆イニ☆:今風ですね。現実との差が激しいみたいな。今はもう加工アプリとかすごいじゃないですか。TikTokも加工された動画を撮れるので。自撮りと現実が違うじゃないですけど、最新の技術を使った恋愛ですよ。
ーーギャップというと、曲の展開も激しく変わりますよね。
☆イニ☆:そうですね、特に曲調が一気にガラッと変わって。EXITさんとやるなら、そういう感じの曲が合うかなと。EXITさん自身もマルチに活動しているし、楽しい曲を作りたくて。スカイピースの曲はもともと転調とか多いんですけど、プラスでもうちょっと工夫しました。
ーー恋愛あるあるも盛り込んでいます。
☆イニ☆:前回が、学校あるあるみたいな感じだったので、今回はそこからもうちょっと絞って、現代の恋愛あるある。曲名も「青春学園恋愛ソング」って、もう本当そのままの意味で付けました。
ーーストレートに(笑)。
☆イニ☆:自分は先に曲名も決めて、そこから派生して歌詞を書いていく作り方なので、タイトルもストレートなものが多いと思います。「愛w君」とか意味深なやつはテオくんが作っていることが多いですね。
今の道が一番楽しいのは☆イニ☆さんやスカイチームのおかげ
ーー今回、2004年の大ヒット曲、nobodyknows+「ココロオドル」のカバーもありますね。
☆イニ☆:「ココロオドル」は幅広い年代から愛されてる曲だと思うんですけど、自分たちも学生のころからずっと聴いていて、カラオケで歌っていた曲なんです。テオくんともカラオケで一緒に歌っていたし、実際に、テレビでnobodyknows+さんと歌わせていただく機会もあったんですけど、ライブで演ることも考えたときに、もうこの曲って間違いなく盛り上がるでしょうって。自分たちなりにミックスして、歌ってみたいなって。
ーーリアレンジカバーですね。
☆イニ☆:そうですね。サビはそのまま原曲通りで、ラップパートを自分たちで変えようとなったんですよ。原曲の楽しく騒ぐ、はっちゃける、心躍る! というところから、自分たちなりの楽しいノリ方をテーマにして、原曲の良さと自分たちの視点で「のるぜ」って感じで完成させました。冒頭は〈のってきな的な言葉が〉で始まるんですけど、レコーディングでインストを聴くと、ついつい原曲のまま歌いたくなっちゃったんですよね(笑)。
テオくん:わかる(笑)。僕は小学校のときに兄ちゃんの十八番だったから、ずっと合いの手を歌わされていたんですけど、テレビの収録があったときも歌詞も覚えていたくらいで。それくらい染み込んでる曲なので、自分たちでアレンジするって大丈夫かと思ったんですけど、☆イニ☆さんはじまりの冒頭を聴いて、スカイピース色を出せそうだなって思いました。この曲は、やっぱりライブで歌うのがすっごく楽しみですね。
ーー『ピースピース』はライブで映える曲が多いですよね。
テオくん & ☆イニ☆:そうですね。
ーーEDMナンバーの「THE STAGE」なんかも、盛り上がりそうです。
☆イニ☆:この曲はやばいですよ。お気に入りです。僕は、ランニング中に本当いっつも聴いていて。こういう声の加工とか意外としたことがなかったんですけど、すごくハマったなって思います。
ーー今作って『りぼん』の表紙をオマージュしたジャケットデザインで、テオくん盤と☆イニ☆盤の2つのバージョンがありますが、それぞれソロナンバーを収録していますね。
☆イニ☆:そうですね、ソロ曲を出すのは今回初めてですね。
ーーソロ曲を作ろうと思ったのって?
☆イニ☆:今までツアーでも、ライブの構成で緩急をつけるためにソロのパートがあったんですよ。ダンスにチャレンジしたりだとか、お互いのソロパートを入れてみたりして。そういうこともあって、ソロ曲のチャレンジにつながったと思います。
ーーライブのソロパートを意識して、曲も作ってみようと。
☆イニ☆:そうですね。テオくんはダンスを意識した曲で。
ーーテオくんの「SHUT DOWN」は治安悪そうなヘビーなラップナンバーですね。
テオくん:そうですね。治安が悪い(笑)。曲を作った時に、その時のニュースだとか、周りのYouTuberを見たり聞いたりしたことで、自分が感じていたことを曲にしています。暗い感じで、歌詞も尖っているんですけど、自分の中ではマイナスではなく、プラス寄りに書いたつもりで。
ーーそれぞれ個性が出ているというか。☆イニ☆さんの「NET RAP STARS」は高速のネットラップナンバーで。
☆イニ☆:自分はソロ曲ってお題があった中で、ソロではイメージが湧かなくて、8人の方々に声をかけさせていただいて、各バースで参加していただいてます。もうこの方々は自分のスターなんですね。自分自身、もともとネットラップ出身で、学生時代はネットラップばっかり聴いて青春を費やしていたので、こうしてネットラップ界のスターたちと一緒にメジャーでリリースさせていただくって、もうすごいことで。
ーータイツォンさんかららっぷびとさんまで。
☆イニ☆:もう本当に幸せな曲ですね。大好きな先輩ばかりで。僕、ずっと言ってるんですけど「タイツォン生まれらっぷびと育ち」って。この世界に入るきっかけですし、タイツォンさんがいなかったら今の自分っていないから。そんな方と一緒に曲を作れたのは、すごくうれしいことです。だからか、『ピースピース』って今まで出してきた盤で一番好きだなと思っていて。ライブで映えるようなアップテンポな曲が多くて、その中に「相棒」のような気持ちの入った曲も入っていたりするし。
ーー「相棒」は、力強くてじんわりきますね。
テオくん: 1stアルバムに「ありがとうをおまえに」っていう、お互いに向けて書いたメッセージ性のある曲もあるんですけど、今回は、もしもこの道じゃなかったら? って考えて書いたんですよね。僕はスカイピースをはじめる前に大工をやっていたんですけど、そのまま大工の道に行ってたら? とか、もっと他の道を選んでいたら? とか、いろんな道を想像して、その先を見てみたときに、今の道が一番楽しいなって改めて思った。じゃあ、なぜ楽しいのか考えた時に、やっぱり☆イニ☆さんがいてスカイチームがいるからだなって。
ーー☆イニ☆さんやチームに向けて、今、こういう曲を歌いたかった?
テオくん:僕ら、5周年を迎えるんですけど、そういうことで改めてとかではなくて。ふと思いついたんですよね。自分もだれかに感謝するような曲を改めて書きたい、みたいな。
ーー濃厚な1枚になりましたね。3月27日にはスカイピース初の有料生配信ライブ『スカイピース 最高最強卒業ライブ!SP for ワンコイン』が開催されます。
☆イニ☆:ぎゅうぎゅうで思いっきり声を出したライブもいずれやりたいんですけど、まずは、オンラインのイベントを予定しています。これがワンコインライブなんですよ!
ーー500円(税別)! 激安です。
☆イニ☆:ワンコインでオンラインライブをするっていうのは破格らしくて。これ、儲けとか考えていない、みんなを楽しませるって一心でやるイベントです! まだ詳細は、全然決まっていないんですけど、このアルバムを中心に……あとは、サーバー落ちないかが、今から不安です。オンラインにはサーバー問題がつきものですからね!
ーースタッフさんにがんばっていただいて。みなさんに、楽しんでいただきたいですね。
テオくん:そうですね。「愛w君」なんかも掛け声もあって、〈ABCDEFG〉ってわかりやすいフレーズもあるんで、オンラインでもみんなに楽しんでほしいですね!
■リリース情報
スカイピース
『ピースピース』
2021年3月3日(水)リリース
【完全生産限定テオくん盤(CD+DVD+マンガ)】¥5,000(税別)
全7曲収録(テオくんソロ曲含む)
※完全生産限定テオくん盤の予約はこちら
https://skypeace.lnk.to/e3AKXeRq
【完全生産限定☆イニ☆盤(CD+DVD+マンガ)】¥5,000(税別)
全7曲収録(☆イニ☆ソロ曲含む)
※完全生産限定☆イニ☆盤の予約はこちら
https://skypeace.lnk.to/TkIKNC2G
【通常盤 初回仕様(CD)】¥2,500(税別)
全6曲収録
予約はこちら
https://skypeace.lnk.to/xyM7CHRh
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